フィリピンのルソン島のモンテンルパに、

義理の伯父が抑留されていた。

 

やっと生き延びることができるだけの食事を与えられ、

戦後数年経っても解放されることがなかった。

伯父は憲兵大佐だった。
ふつうだったらまっ先に処刑される立場にあった。
戸が開いて、

別の人が連れて行かれるのがほんとうにつらかったらしい。

 


モンテンルパの刑務所。今も刑務所として使われている。

伯父は、

なぜ自分が死刑にならなかったのかわからない、

と言っていた。
市民が、あの人にやられた、と密告すれば、

それが真実であろうとなかろうと、死刑にされたのに。

 

伯父は、

日本の軍人だけを取り締まって、

市民を大切にしていたので

密告されなかったのかもしれない。

解放されたのは、

ある人がキリノ大統領に直訴してくれたからである。
リンク ←抑留者の作詞・作曲
この歌を携えて、

キリノ大統領を訪問して、

抑留者には家族がいて解放されることを待ち望んでいることを伝えた。

 

キリノ大統領は、奥さんと子供四人を

日本軍に殺されていたが、戦犯を恩赦してくれた。

日本軍が、

現地の人々に何も悪いことをしなかった、

という人もいるが、

それはない。

 

日本軍人たちの言葉を記した

「秘録大東亜戦史」という本がある。
そのなかに

現地の王族の女性を

日本刀で切るシーンがある。

あまりに残酷なので、ここにくわしく書けない。

 

<今日の運勢>

解。嫌なことから解き放たれる。困っていることが解決する。あるいは解決の端緒が開かれる。若い人はその後、楽しいことがある。