最新のYからの手紙を紹介しよう。
彼にブログを作ればどうか、と勧めたのだがまったくその方面には関心がなさそう。
ただ友人知人にだけ写真入りの手紙を送ってくる。

「中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ諸国を中心に、この10年間で乗った鉄道の回数が70回」、だと!
もともと彼は鉄道マニアで、日本全国の鉄道はすべて、松山の坊っちゃん列車にまで乗っている。
ヨーロッパだけではない、東南アジア、スカンジナビア、アフリカまで乗りまわしている。



ところが、彼は満足していない。
今回の手紙で、満足しない理由を述べている・・「原因は、同じルート又はその変形を、幾度も乗り回しており、新規ルートへの意識的挑戦の気概に欠けていた」、のだそうだ。
「どうも、わが身にしみついた、気に入った所へリピートしたいという良くても悪くても抜けきれぬ性癖が、旅にも濃厚すぎる位に反映してしまった」、と反省している。
これから、旅先で出会った人たちとの交流話にも、もっと深く触れてくれるそうだ。

「旅に出てどこが一番良かったですか?という質問・・これには答えるに窮する。と言うのも、行き先にはいろいろな魅力があって、一概に”コレダ”と決めかねる」、とあるが、こんな質問は私はしていない。
誰か他の奴が質問したのだろう。
「只、最も強い印象に残った所はどこですか?、と言う質問には即座に答えられる」、と書いている。

ジブラルタル海峡を渡った港町タンジェの町、だそうだ。
彼はこの町で、ドロボウにあって、無一文になった。
そして人々の助けで窮地を脱した。
「今では、いまいましい盗人も旅を飾る脇役」、と思えるようになったらしい。



実は、私たちは新婚旅行でこのタンジェの町に滞在した。
しかし、彼の話を引き出すために、彼にはそのことをほとんど語っていない。
なにせ、彼の話はめずらしく面白く人生に役立つ。
少しでも彼の気持ちを押さえたくない。
年末には何か贈ってやろうと思っている。

<近日中の運勢>
まごころに勝るものはない。
まごころから良かれと思って接すればなにごとも成就するし、悪いことが起こらない。

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