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2008年（平成20年）の今日は、新卒時で入社した会社に退職願を提出した日で、今日で丸14年が経ちました。

『ある人生の回想録（257.退職願の提出）』文字数：1608文字（原稿用紙約4枚強）数多あるブログの中からご訪問いただきまして、誠に有難うございます。私の略歴はこちらです。『自己紹介』文字数：11…

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今まで何度か退職願は出してきたものの、退職願を出した時の緊張や独特の雰囲気はこの時に勝るものはありません。

入社した時の指導員であったIさんから“10年はやれ”と言われて、その教えを守るべくやってはきたものの、退職願を出した頃の私は新しい仕事や初めて経験する繁忙期の対応に、受発注業務をコントロールする一種の司令塔としての役割を果たせなくなっており、日常業務として行っていた仕事すらこなせなくなりつつありました。

そんな状態が前年の10月末くらいから続いていた中で、新たに油槽所を稼働させるというどう対応したらいいかわからない仕事が増え、私の精神状態は限界を迎えていたと思います。

この頃は退職後に就職する事となるデザイン事務所社長のT氏に相談をしており、上京して自分の所に来て将来を考えないかと言われた事もあって、退職を決意するに至りました。

後にT氏とは給与未払いなどの金銭的なトラブルもあって仲違いする事にはなりますが、この時にT氏に救われたのもまた事実ではありました。

『ある人生の回想録（261.新生活が始まって）』文字数：1639文字（原稿用紙約4枚強）数多あるブログの中からご訪問いただきまして、誠に有難うございます。私の略歴はこちらです。『自己紹介』文字数：114…

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このままでは年度末の忙しい時期を迎える事になり、その前には辞めなくてはと思って2月一杯に退職すべく、1か月前には退職願を出さなくてはと思って退職願を出したのが2008年（平成20年）のこの日でした。

退職願を上司であるH課長に出したのは、課内の朝礼が終わって間もなくしてからの事で、それまでもH課長には仕事の事でお伺いを立ててきましたが、その時にH課長に退職願を出すべくお時間を頂いて応接室へお願いしたい旨を伝えた時の緊張感と、それを伝えた事の重さ、そしてその事から私が何をしようとしているのか周りが察した空気は、他のどの経験にも例えられない唯一無二の経験でした。

退職願を出す事については、それまで5年10か月勤めてきた事が終わる事を考えれば本当に辞めていいのかとか、現状の打開策があるのではとも思いましたが、当時の私に在職したままで現状を好転させる術はなく、現状を好転させるとすれば辞めると事がその最善の策に思えました。

応接室に入ってからはH課長に退職願を提出し、それを受理したH課長は管理課長であるI課長を呼んで退職に向けての話が進んでいく事になりましたが、この時点で私は会社の社員でありながら社員ではないも同然となり、退職に向けての日々が始まっていく事になりました。

それは敗戦処理のようなものかもしれませんが、それから退職までの1か月も新たな仕事をふられる事もあり、退職を決めてよかったと思う事はあっても、後悔する事はありませんでした。

2月27日に仕事の一切が終了した時は淋しさもありましたが、それと同時にこれでプレッシャーから解放されるという思いがあり、どうにか生きながらえたというのが本音だったと思います。

今も退職願を出した時の事を想う時、何度となく他に術はなかったかと思う事もありますが、何度考えてみても自分にはあの状況を乗り切れた術があったとは思えません。

仮に在職していたとしても精神的に破綻していたかもしれませんし、そうでなくても男性の内勤職というのは会社からよい評価をされませんので、関連会社に出されるなどして会社にはい続けられなかったのかもしれません。

この3年後には東日本大震災が発生しましたが、もし退職せずにいたら自分はどんな対応をしたのだろうかと思うと、想像するだけでテンパってしまいます。

14年経った今だからこそ色々と思う事もできますが、当時と私は根本的に変わっているわけではありませんので、今あの時に戻れたとしてもうまく対応はできません。

あの頃はまだ人生やり直せるとか、何とかできるとも思っていた所もありましたし、できないのは自分の頑張りが足りないだけとも思っていたと思います。

ただ、あれから14年という時間を過ごして頑張れた時もありはしたものの、結局は心を上手くコントロールできず行き詰ってばかりで、自分の破綻を避けようと試行錯誤はしたものの、自分が行きつくゴールは変えられなかったのかなと思いますし、自分が何者かを知って行き着いたなれの果てが今なのだと思います。

14年前の今日は私の人生の中で1つの節目だった事は確かであるが故に、こうしてその日に想いを馳せるのですが、よい想い出というより、人生はやり直しがきかず、やり直せても同じ過ちを繰り返すという事を教えてくれた戒めのような1日であり、そんな日だからこそこれからも忘れない1日にし続けていきたいと思います。

おわり

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

新卒時の会社に退職願を提出から14年