2023年新春、1月4日。
かねてより深刻な状態だっ、Iさん(女性、94歳)は、翌日入院予定だった。
その日、自分が夜勤であり、それまでの時間を見守ることになった。
ホーム長からは、「無理しないように」と言われ、看護師さんからも、「今夜一晩、頑張って」と言われた。
21時頃、定期巡回で、Iさんの部屋を訪れたのだが、その顔色が尋常ではない。
顔に触れると、わずかながら温もりがあったのだが、30分後に訪れた時には、もう冷たくなっていた。
ホーム長に連絡、その指示で、かかりつけの医師へ連絡、施設に来てもらって、診てもらうことになった。
触診、IDAの使用、そしてついには、「ご家族に連絡してください」ということになった。
この人には家族といったものがなく、姪に連絡した。(この方も一度も施設には見舞に来たことはなかったのだが…)
夜中の0時ころにはもう葬儀屋さんが来て、ご遺体を連れて行った。
夜勤のリスクはいろいろあるが、こういうことも経験しなければならない。
はからずも、自分とは無縁な、よそ様の”死”を看取った、今年の正月であった。