9月5日の続き。
「ムー」誌に出てくる「イルミナティ」。
イルミナティは、ロスチャイルドの指示のもと組織された。
しかし、イルミナティを作らせたロスチャイルドの記述はどこにもでてこない。
イルミナティとは何者か。
スプリングマイヤー著「イルミナティ悪魔の13血流」に書かれているアジェンダを持った家系による神権国家体制の創設である。そのトップ五家系の中には、ロスチャイルド家が位置する。
ここではスプリングマイヤーがさらに研究を続け、2002年の増補第3版(未邦訳)の中には、ロスチャイルド家の項目が増補され、その新しい記述が「ロスチャイルドの密謀」(2007年)に多く引用されている。
太田龍は、ジョン・コールマン博士との共著「ロスチャイルドの密謀」の「第2章“現人悪魔”は革命、秘密結社がお好き」の中でまとめて書いてある。
ロスチャイルド家はこのニムロデの子孫であると称しているという。ニムロデは人類史上最初の武人支配者、武力によって国家を建てた人物とされている。しかし、同時にフリーメーソンはこのニムロデを元祖、開祖として顕彰している。ニムロデはまた、あの有名なバベルの塔を建てた、または建てようとした王である。そして前出のスプリングマイヤーの記述では、ニムロデはバビロニアの神権国家体制を創始した王である、とされている。
(『ロスチャイルドの密謀』359頁)
創世記によれば、ニムロデは、ノアの三人の息子のセム、ハム、ヤペテのうちハムの血統ということである。セム(アラブ人、ユダヤ人)、ハム(黒人)、ヤペテ(ヨーロッパ白人)というから、ロスチャイルドは、ユダヤと言われているセム族でなくハム族になる。
神権国家体制は、オカルト・テオクラシ―とも呼ばれている。
1770年★マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドは「イルミナティ」の結成を計画し、アダム・ヴァイスハウプトという人物に組織の編成を委託した。ヴァイスハウプトはアシュケナジー・ユダヤ人だが、表面上はローマカトリック教徒を装う「隠れユダヤ人」(非ユダヤ人として振る舞うユダヤ人)だった。「イルミナティ」はタルムードの教え、あるいはユダヤ教のラビの教えに基づくものとされた。「イルミナティ」という名は、ルシファー信奉者(ルシフェリアン)の間では「光の番人」を意味する言葉である。
(『ユダヤ・ロスチャイルド:世界冷酷支配年表』アンドリュー・ヒッチコック著。2008年成甲書房、42頁)
今回の「ムー」誌の記事は、これまで太田龍が「時事寸評」で批判していることに当てはまる。
[顕彰会]
【時事寸評:参照】
▼「オカルト抜きでロスチャイルド、イルミナティを研究すべし」などと公言する、白痴化しつつある日本のインテリが日本民族を滅亡に導く。
平成十九年(二〇〇七年)九月十六日(日)
(第二千百七十九回)
▼ロスチャイルドを、オカルト=サタニズムと切断せんとする自覚的又は無自覚的イルミナティのエージェントの策動に警戒せよ。
平成十九年(二〇〇七年)九月二十二日(土)
(第二千百八十五回)
(中略)
○「イルミナティ」についても、その理解には、ピンからキリ
まである。
○「ピン」の方は、アイクの二冊の大著(『大いなる秘密』、
『マトリックスの子供たち(竜であり蛇であるわれらが神)』、
及び、スプリングマイヤーの『イルミナティ悪魔の十三血流』
KKベストセラーズ刊)、に展開されて居る。
○「キリ」の方は、ごく通俗で、低俗な本に書いてあるように
○イルミナティが一七七六年五月一日、ババリアで、
アダム・ヴァイスハウプトによって創立されたと言う。
○「キリ」の方の説の基本的特徴はイルミナティを、儀式殺人
から切り離すこと、であろう。
○かくして、イルミナティのサタニズム性をないことにして
しまうのである。
○これこそ、イルミナティの無自覚的エージェント、又は自覚
的エージェントの手口以外の何者でもない。
(了)
【参考文献】
(1)『ユダヤ・ロスチャイルド:世界冷酷支配年表』
アンドリュー・ヒッチコック著、太田龍監訳、2008年、成甲書房
(2)『ロスチャイルドの密謀』
ジョン・コールマン著、太田龍著/解説、2007年、成甲書房
(3)『イルミナティ悪魔の十三血流』
フリッツ・スプリングマイヤー著、太田龍監訳、1998年、KKベストセラーズ
(4)『イルミナティ・世界を強奪したカルト』
ヘンリー・メイコウ著、太田龍監訳、2009年、成甲書房