「Nのために」全部見ました。
何回目かも分からんくらい何回も見た。

もともと湊かなえさんの作品が好きで、原作も何度も読んでました。
今回は手元に本がないので、ドラマの感想を。

ここまで愛とミステリーが綺麗に融合したドラマを私は知りません。

まずミステリー、事件の方から。
最終話を見るまで、どういうことか分からないことばかりでしたね。
何話か分からんけど、途中で燭台を持つ奈央子さんのカットが流れたので、
え、野口さんを殺したのって奈央子さん!?
と考察はできたけど、なぜ殺したのか、その理屈は最終回まで分かりませんでした。
ここで、それぞれが警察についた嘘を並べてみました。

杉下希美
・奈央子さんが野口さんを殺したこと
・奈央子さんが自殺したこと
・野口さんが逮捕されることで安藤と関わりがなくなればいいと思い、西崎さんが奈央子さんを連れ出す予定だと野口さんに伝えたこと
・成瀬、西崎と現場で会ったのは偶然だということ(救出作戦のこと)

成瀬慎司
・ドアにチェーンがかけられていたこと
・救出作戦のこと

西崎真人
・奈央子さんが野口さんを殺したこと
・奈央子さんが自殺したこと
・野口さんを指したのは自分だということ
・救出作戦のこと
・ドアにチェーンがかけられていたこと
・奈央子さんが本当に連れ出してほしかったのは杉下だということ

安藤望
・ドアにチェーンをかけたこと

ざっとこんな感じでしょうか。

様々な愛の形がすれ違って起きた事件。
実際に事件の全貌を知っているのは、西崎と杉下ですね。
成瀬は10年経ってもその真実を知っているのか知らないままなのか、よく分かりません。
実際に2人が殺される場面に成瀬はいませんでした。
ただ、杉下を守りたい、助けたいという一心で警察に嘘をつくことを決めた、という感じだったので。
まぁ成瀬なら気づいているかな、
安藤は真実を知らずに10年間を過ごしています。
それにしても事件の全容は凄かった…
ラストは衝撃でしたね。
暴力はいけないこと。これは全世界共通の考えです。
でもそこに愛が加わってややこしくなっていましたね。
暴力という形での愛、そして嫉妬…
全てが絡まり合い、そこから様々な思い込みが生まれた故の悲劇でした。

あのクリスマスの日、誰を想っていたのか。
それぞれのNは誰なのか、まとめました。

杉下希美→安藤望、西崎真人
(事件の日は、杉下は安藤のことを思って野口さんに西崎のことを伝えました。また、西崎が計画のことを警察に隠そうと言ったときに、罪の共有の話をしていたので、西崎も該当するかと)

成瀬慎司→杉下
(島にいた頃、何も言わずに庇ってくれた杉下を今度は自分が庇う番だと言っていました)

西崎真人→奈央子さん
(ただ助けたいと思っていただけでなく、自分も助かりたい、母親のことがあったから今度は助けたいという気持ちも強かったはずです)

安藤望→杉下
(ずっと変わらない愛、という感じ。杉下に助けを求められたい、という一心でチェーンをかけてしまった)

野口奈央子→野口貴弘
(暴力を振るわれても、愛していた。自分しかこの人を救えないと思っており、杉下との関係を疑ったため、今回の事件が起こる)

ちなみに、さざなみの放火事件の時は
杉下希美→成瀬慎司
でした。
相手の罪を半分請け負って、黙って身を引く。
4年前の放火事件の時に杉下がしてくれたように、成瀬も杉下を庇いました。

次に、愛について。
私はこのドラマほど純愛を貫くものはないと思っています。

まぁなんと言っても安藤が切ない…!!
10年以上一途に杉下を想い続ける安藤…
それは成瀬も同じかもしれませんが、
安藤がとにかく切ない、不便←
キスもして、プロポーズもして、それでも杉下は成瀬のところに行ってしまうという…
その分、現実で賀来賢人と榮倉奈々が結婚した時はもう驚きでしたよ笑
ドラマ内で安藤が叶わなかった恋が現実で叶う…
こんなロマンチックなことありますか!?
ないですよね!?!?
シンデレラストーリーというか、恋愛漫画さながらというか…
このエピソードも含めて、このドラマが好きなのです笑

成瀬は成瀬で、もどかしかったですね〜笑
杉下と早くくっつけ!という感じでした笑
杉下自身は誰の助けも必要としていなくて、高校生や大学生の頃はそんな杉下だからあえて近くに行けなかったというか、遠慮していた感があると私は思っています。
しかし歳を取るにつれ、誰かを頼らなければ生きて行けないと気づいた杉下。
その時に頼りたいのは、安藤ではなく、罪の共有の相手の成瀬なんですよね。
頼ってほしいと感じていた安藤と、杉下に対して申し訳なさ(奨学金や火事のこと)を感じていた成瀬。
でも2人とも杉下を今より高いところに連れて行ってくれた、という点では同じでしたね。
だからこそ、安藤が切ない…

西崎は、自分と同じ傷を持つ奈央子を愛していました。過去に母親からの暴力を受けていた西崎。当時は暴力=愛だと思っていたのかもしれませんが、月日が経つにつれ、そうではないと思い始めたのでしょう。だから奈央子に会った時に「そんなの(暴力)は愛じゃない」と言っています。しかし奈央子と関わるにつれ、当時の自分を奈央子に重ね、暴力を愛であると奈央子は思っているのではないか、と思い始めます。気持ちが揺れる西崎が決心したのは、奈央子からの電話でした。まぁその電話も奈央子は杉下を連れ出してほしくて電話したのかと思うと、やりきれないですよね…ここから色んな人のすれ違いが大きくなっていったように思います。奈央子が自分のことを愛していなかったと分かってからも、奈央子の罪を被った西崎の姿には泣けるものがあります。母親への罪の意識もあるとは思いますが…

奈央子と野口さんは異質でしたね。そのような愛の形は私には信じられませんが、奈央子は本気で野口さんを愛していたのでしょう。杉下も「夫婦のことは外から見ただけじゃ分からない」と言っていましたが、まさにその通りだなぁと。正しいか間違ってるかは別として、世間的には愛がないと思われることでも、当事者にしか分からない愛があります。きっと。奈央子さんの愛だって野口さんに伝わってたかと問われればそうじゃないはず。奈央子さんのこと思いっきり疑ってましたもんね。

というわけで、私のNのためにの感想でした!またこのようなドラマに出会えることを期待します☺️