わたしたちは、自分の知っている言葉の限りで、考えることができる。
すなわち、
言葉はわたしたちの思考そのものである。
たくさんの言葉を知っていればそれだけ想像も豊かになるし、
さもなければ、思考は単純で、わるく言えば乏しくなる。
たとえば、わたしは「糧」という言葉がすきだ。
「糧」は簡単な言葉ではないけど、
この言葉のおかげで昇華することができた思いがたくさんある。
この言葉を他の言葉で言い換えることはできなくもないだろうけど、
すごく野暮な気がするのである。
わたしたちは自分の感覚を記憶として残すときに、
どうしても言葉を必要とする。
なぜなら脳は、整理されない情報を記憶することが苦手だから。
とても感動したできごと、涙を流すほど美しかった光景、
そのどれも、言葉という情報を通してしか覚えていることができない。
だからわたしは言葉が大切だと思う。
言葉はすなわちわたしが生きてきた記憶そのものであり、
わたしそのものだから。
決して言葉を疎かにしたくない。
大切にしたい。
すこし忘れかけていたことを取り戻したので、
こうして書き留めておく。