妊娠14週6日。
安定期まで、あと1週間。

この日は3週間ぶりの妊婦健診だった。

この3週間が、本当に長かった。
毎日考えることはただひとつ。
「ちゃんと生きているかな?」それだけ。

つわりはほぼ終わりかけていて、
ほんのり車酔いのようなムカムカが残るくらい。


つわりが赤ちゃんと私を繋いでくれている気がして
つわりがあると、なんだか少し安心する自分がいた。

そして迎えた健診当日。
もしかしたら性別が分かるかも?と少しドキドキ。

1時間ほど待って、やっとエコー。

私の第一声は
「赤ちゃん、生きてますか?」だった。

すると先生はすぐに
「大丈夫ですよ〜ちゃんと心臓動いてますよ」と。

その言葉を聞いた瞬間、ふっと力が抜けた。

しかも赤ちゃんは元気いっぱいで、動き回っていて
3Dエコーが動きに追いつかず、まるでパラパラ漫画みたい。

先生も思わず
「元気すぎて性別わからないねぇ」と笑っていた。

心の中で
「おもち、ちょっとだけゆっくり動いて〜!」なんて話しかけている自分に

「あ、なんか母親みたいだな」って思った。

いや、“みたい”じゃなくて
もう私はこの子の母親なんだけど

どこかまだ実感が追いついていない。

次に会えるのはまた3〜4週間後。

そう思うと、この時間が終わるのが惜しくて
「性別わかりませんか?」とか
「首のむくみは大丈夫ですか?」とか

できるだけ自然に質問を重ねて、
ほんの少しだけエコーの時間を延ばしてもらった。

1時間待って、数分で終わるのはやっぱり寂しいから。

画面の中では
寝返りをしたり、手を伸ばしたり、おしゃぶりしたり

その一つ一つが、本当に愛おしかった。

「早く会いたい」

そんな気持ちが、自然とこぼれる。

これがいわゆる“マタニティハイ”なのかもしれない。

でも、そんな名前はどうでもよくて
ただ、この子が愛おしくて
尊くてたまらない。

結局、性別は分からないまま。

「次は3〜4週間後ですね」と言われて
思わず

「GW前に予約したら早すぎますか?」と聞いてみた。

すると先生は
「2週間後?いいですよ」と笑ってOKしてくれた。

次に行く頃には、いよいよ安定期。

やっとここまで来た、と思う一方で
まだスタートラインに立ったばかりのような気もする。

私の人生は
妊娠前で第1章が終わって
これから、子どもが成人するまでが第2章。
その“はじまりのはじまり”に、今立っている。