今日、笠岡市議会定例会は最終日だったようである。

地元のケーブルテレビのニュースを見ると、本議会の補正予算案のなかで、ある事業の内容が3月定例会の時と同じものが上程され否決されていた。あくまでニュースの範疇での否決理由なので本質はわからないことを申し添えておく。

 

そもそも日本の議会制民主主義は、ルールの中で意思決定をされる。

その中で「一時不再議の原則」というルールがある。

会議が非効率になることを防ぐために、同一会期内で同じ事件を上程しないルールである。

 

報道は否決理由を取り上げているものと考えられるので、今回の件は同じ会期内では無いにしても、再び上程されていたものと推察できる。

 

一事不再議の例外と再議(日本では地方自治法第176条で地方自治体の長に認められている)のほか事情変更の原則、委員会への再付託などがあるが、そのような事件でもないように考えるので再上程は極めて不適切で民主主義のルールをバカにしている。

 

現市長が就任する以前には、そのようなルールを尊重した上で議案が上程されていたが、現市長が就任されてからは何回でも同じ内容で法を犯さなければ議案上程をしていいと判断しているとしか思えないような状況が繰り返されているように見えてしまう。

もちろん、行政職員はルールを理解されていると考えるので、議案上程をする市長が強引に上程しているのであろう。

 

もはや【はだかの王様】なのではないか。

 

「市長であるワタシがやりたいことができないのは議会のせいだ」という言い訳のために議会を利用しているように私には見えてしまう。

 

このような状況を繰り返さないために、市議会の会期を通年にしたらいかがなものか。

つまり、各定例会で区切ることなく、通年議会とするのである。

 

一時不再議の重みが増し、つまらない同じ内容の議案上程を防げるし、市長の専決処分もできなくなる。

 

※専決処分 地方公共団体の長が地方自治法の規定に基づいて、議会の議決・決定の前に自ら処理することをいう。

(鹿児島の自治体で乱発して問題となった首長の権限)

 

いずれにせよ、そもそも為政者には笠岡市民の福祉向上、笠岡市の発展を追求していただきたいし、市民の皆様には市政の状況・情報が正しいかどうかを適切に判断していただきたい。

 

でないと、このまま故郷が衰退してしまいます。