• 手伝うときは一声掛けて
    手伝うときは一声掛けて
     両家に挨拶をして結婚を認めたもらったら、ふたりは婚約者同士ということになります。婚約期間中は結婚式の準備などで、彼の実家にお邪魔する機会が増える人もいることでしょう。そんなときにどう振る舞ったらいいか、ご紹介します。

    ■彼の実家に泊まるべきか?

     彼の実家が離れている場合は、ゴールデンウィークなどの長期休暇を利用して、出掛けることになるかもしれません。宿泊前提で彼の実家を訪れる場合、何も言われない場合は、彼は実家に泊まり、あなたはどこか近くに宿を取るというのが、無難な方法だと思います(そのほうが気疲れしないのでは?)。

     彼の親から「うちに泊まりなさい」と言われた場合は、一度は「近くに宿を取りますので」と辞退。さらに重ねて、「そんなこと言わないで、泊まりなさい」と勧められたら、「では、お言葉に甘えまして」と、申し出を受けるのが基本的なやり取りでしょう。

     しかし、気疲れするからなどの理由で、どうしても彼の実家には泊まりたくないという場合は、「実は翌日、早めに出なくてはならないので、駅(または空港)の近くに宿を取ります。せっかくのお誘い、残念なのですが、またの機会に……」などと、断る方法もあります。

     また、断る場合は、彼から言ってもらったり、口添えしてもらったほうが、角が立たないでしょう。

    ■お邪魔する前に用意したいもの

     お邪魔するときは、宿泊するしないに限らず、菓子折りは用意したいもの。2000円~3000円くらいで、彼の親の好物や旬の果物、話題になっているお菓子などを選ぶといいでしょう。もし、彼の実家で彼の兄弟姉妹が同居しているようなら、兄弟姉妹の家族用にも手みやげを用意します。

     宿泊する場合のお礼ですが、これは彼と相談して決めましょう。基本的には、勧められて宿泊する場合、1泊程度なら金銭でのお礼は必要ないと思います。手みやげを少し奮発したり、ささやかなプレゼントを用意するくらいで大丈夫でしょう。

    ■彼の家での振る舞い方

     婚約者とはいっても、まだ正式に結婚したわけではないので、節度ある振るまいが求められます。親の目の前で、彼に対してベタベタしたり、妻然とした言動は避けたほうがいいでしょう。

     とりあえず親を立て、彼を立て、笑顔を絶やさずにしているのがお勧め。あまり答えたくないことをきかれた場合(たとえば、子どもはどうするの? 将来は私たちと同居するの?など)は、「そうですね~」などとあいまいにかわし、他の話題に移ってしまうのが無難です。

     しかし、彼の親の性格上、きっちり言っておいたほうがいいというのであれば、しっかり話をしてもOK。その際は、事前にどう対応するのか、彼と話し合っておくといいといいでしょう。

    ■食事の用意のお手伝いは?

     彼の家では、基本的に彼の親の指図に従いましょう。食事の支度などについても、「手伝います!」などと言って、勝手にキッチンに入るのはNG。なかには、キッチンには入られるのを嫌う人もいるからです。

     まずは、「何かお手伝いをしましょうか?」と彼の母親に聞いてから。「けっこうよ」と言われた場合は、再度「私でも何かできることがあれば……」と申し出て、それでも「ゆっくりしていてちょうだい」と言われたら、おとなしく引き下がります。

    ■宿泊する場合は……

     宿泊する場合も親の指示に従います。彼と別々の部屋を用意されたとしても、「一緒でいいですよ」などとは言わないこと。一般住居では、隣の部屋の物音は意外に気になるものですから、あまり夜遅くまで起きていることは避けます。

     夜のうちに、翌朝は何時に起きたらいいのかを事前に確かめておくこと。基本的には親が起きるのと同じくらいの時間に起きるといいでしょう。身なりを整えて、「おはようございます!」と明るく挨拶します。

     なお、使用したタオルなどは「どうもありがとうございました」と言って、どこに置いたらいいのかを聞いて対応します。また、ふとんはきちんと畳んで、部屋の隅に片づけておきましょう。

    ■帰宅後にやるべきこと

     帰宅後はその日のうちに電話で「無事に帰りました」と一言挨拶をしておきましょう。その後、ハガキなどでお礼をしたためておきます。

     文例としては以下のような簡単なものでいいと思います。

     先日は心からのおもてなしをいただき、ありがとうございました。お言葉に甘えてのんびりさせていただき、ご迷惑をおかけしてしまったのではと反省しております。
     夕食でいただきました筑前煮、とてもおいしかったです。●●さんがいつも褒めていた味はこれなんだなと感じ入りました。今度お邪魔させていただいたときは、ぜひ作り方を教えてください。
     これから爽やかな季節になりますね。とはいうものの、このところは気候が安定しないようですので、どうぞご自愛くださいませ。

     お付き合いは最初が肝心。できるだけ好印象を残したいものです。