Going To California | Whistle Stop Cafe Ⅱ

Whistle Stop Cafe Ⅱ

Les Aventuriers Deuxième étape

 


ハードでヘビーな楽曲一辺倒と思いがちな
レッド・ツェッペリンのアルバムには、ケルトやスコットランドの民謡などを
思わせる、素朴でフォークタッチのアコースティックギター中心の曲がいくつか見受けられる。
ハードでヘビーな曲の後に唐突にこうした
異色な曲を配するものだから慣れない人は戸惑う。
彼ら4枚目のアルバムのB面に収められた隠れた名曲=GOING TO CALIFORNIAも、
フォーク色の強い曲であり、プラントやペイジ=イギリス人の作る
アメリカンなフォークはどこか憂いと荘厳な響きを併せ持つのは
民族のDNAというものだ。

 


ジミーペイジの繊細で時に実験的なアコースティックギターは、
物語へ誘引する説得力に溢れ、雰囲気の醸造感は見事。
ふと思うのだが、ペイジは音以上にビジュアル的に格好良いエレクトリックより
アコースティック・ギターの方が実は良かったりするのではなかろうか。

そして彼らの作品、その歌詞の中において、
海の向こうのカリフォルニアをテーマとした歌を歌うというのは
珍しい事ではあるが、彼らの歌詞は時々訳の分からぬ解釈以前の
思いつき的でにわか詩的ごっこな言葉の遊びのあるものがあり、
事、詞に関しては深読みしてはいけない。
さして意味も持たないに等しい歌詞はともかく、
(タイトルのつけ方は上手い)
楽曲としては素晴らしく、さすがにハードな曲はついていけないにせよ、
アコースティックな曲を中心にあらためて聴いてみるのも
面白いと思うようにはなった。