こんにちは、中年大喰ライダーです。(以後、中年と略)このブログでは、中年がランチツーリングで見つけたお店の中で、再訪したもののみ紹介する。「安くてもお腹いっぱいになりたい!」そんな欲張りさんに捧げる愛食のメモリーである。


    現実世界ではとっくに夏期休暇は終わってしまったのだが、中年のブログは未だ夏期休暇真っ只中である。そして前走でも記載した通り、中年は夏期休暇中に他県で外食が出来ない状態にある。


それもこれも致命的な「読み違え」があったことによるのだが、その結果は非常に甚大なものとなった。無論、夏期休暇中にも県外に出掛けはしたが、最大の楽しみである飯は常にお預けの状態になった。


尤もこの件については、悪いことばかりでは無かったことも合わせて伝えておきたい。新規開拓も久しぶりの訪問も思いのまま、この辺りは、やはり物理的距離が近いことが絶対的なアドバンテージとなる。


無論、訪問したお店を全て紹介することはないが、今後掲載予定のお店のストックができたことは、夏期休暇中の大きな収穫と言えるだろう。


    さて、そんな中年であるが、また致命的な失敗をしてしまった。とあるブロ友さん(前走と同じくmieさんなのだが)に掲載を予定していたお店を言い当てられてしまう大失態を犯してしまった。それもこれも、mieさんの記事に対して不用意なコメントを入れてしまったことが原因である。


まあ、デカ盛りで有名なお店なので「その内に掲載されるだろう」と推測されていた可能性もあるが、それでも一発で当てられてしまうと何ともツラい。また、親しくやり取りするようになり、中年の行動パターンから今後訪問するお店が読み尽くされている可能性も否定できない。うーんこれはマズい。


何故なら中年は読者様が「このお店は知らないだろう」という勝手な思い込みのもとに記事を書くようにしている。そして、記事を読んでいただいた読者様が驚嘆に暮れるさまを想像して興奮を覚える特異体質だ。


故に、絶対に訪問するお店を悟らせてはいけないのだ。だからこそ、mieさんに対して失礼を承知でこう言いたい。


そこは読み違えて下さい!

毎回弄って申し訳ありません。


    よって、今回は当初掲載する予定であったお店を戦略的に先送りし、夏期休暇後に中年が訪問した伝統的街中華をご紹介することとしよう。


本来掲載予定だったお店は、後日何らかの付加価値をつけて公開することとしたい。尚、今回の記事から料理のボリュームを示すバロメーターを本採用することとするので、お店選びの際の参考にしていただきたい。それでは準備のできた方からレッツゴーだ。



弁慶

三重県鳥羽市鳥羽2-1-15




    本日は生憎の雨天に加え、夜勤明けなのも相まって若干重くなった体を引き摺り、目的のお店へと向かう。以前訪問した際にはまさかのお休みだったため、本日はリベンジという格好だ。

そして、若干の眠たさと猛烈な高揚感のなか訪れたのは、鳥羽市の中華料理店「弁慶」さんだ。店舗外観は上写真の通りであり、昭和的街中華大好きの中年からすると、あり得ないほどの「どストライク」である。

可能であれば客のいない店内の撮影をしたかったため、早めに到着するよう心掛けたが、途中で酷すぎる豪雨にあい開店時間に間に合わなかった。まあ、それでも余裕の一番乗り。この辺は中年は本職、鍛え方が違う。

丁度暖簾をかける店員さんに挨拶をし、店内へと侵入する。店員さんの愛想が良いこともあり、期待値はさらに上がる。



    瞬間、むせ返るような「昭和感」に気分は更に高揚する。この高揚感の正体は、年季の入った造りのせいか、それとも感じのいい店主のせいか、もしくはその他の要素なのか、それは追々明らかにしていくことにしよう。取り敢えず、まずは着席しよう。

店内にはカウンター席は無く、テーブル席と座敷席という構成。元来ドラえもん体型の中年に座敷席は、ちと辛い。ここはスムーズにテーブル席に着席だ。



    無事着席し辺りを見渡すと、壁には多くのメニュー。中華料理店に有りがちな中華定食から、定食屋で提供されそうなものまで多種多様である。

因みに「弁慶定食」は、色んな中華料理全部載せだ。こちらの問いに店員さんが親切に中身を教えてくれたのだが、頭の悪い中年では残念ながら全てを記憶が出来なかった。

実は初めてのお店であれば、こういった全部載せ系定食を注文すれば、お店の実力をはっきりと知ることができるのだが、今の中年は猛烈に炒飯が食べたい気分。ここは今暫く、メニュー選定に没頭することにしよう。



そして、昭和の定食には必ずといっていいほど存在する漫画書庫。基本的に店主や店員さんの好みが反映される部分なので、ラインナップされている漫画を確認するだけでも結構楽しい。

また、テーブル席側と座敷席の双方に本棚が設置されているので、蔵書数はかなり多い。これならばお一人様の場合でも、飯以外の楽しみを見いだすことができるだろう。

ここで折角なので、中年のオススメ漫画を紹介しておこう。若かりし中年の愛読書「エンジェルハート(著者:北条司)」である。


シティハンターの続編にあたる作品で、主人公は冴羽獠の娘。冒頭は超ハードな展開だが、途中からは完全なヒューマンドラマ。特に定食屋の兄とやくざの弟の話は名作。

涙腺が著しくゆるい中年は、この話を読む度に泣かされる。幸いにして弁慶さんにはエンジェルハート全巻が揃っていたので、訪問された折りには是非一度読んでみて欲しい。



    それでは話しをメニューに戻そう。前述した通り、炒飯を中心にその他諸々を選ぶ展開である。メニューを確認すると、価格帯は比較的安価な傾向であり、何を注文したとしてもさほど財布が痛むことはない。

だが、本日はここでの昼食の後に寄らねばならぬお店があるため、多少自重する必要があるだろう。よって中年の最終的な判断は、炒飯大盛り、唐揚げ、肉スープとした。尚、最終的な支払いは2000円程度だったと思う。

    因みに、店内には他の客はおらず中年一人だが、大量の出前の注文が入ったようで店主が忙しく鍋を振るう。やはり昭和の街中華にはこうした活気ある厨房風景がよく似合う。

待つこと数分、注文したメニューが揃い始める。それでは各品の詳細を確認していくことにしよう。それでは、「いただきます!」としようか。


炒飯大盛り&肉スープである。見た目には特に変わったところのない本当に普通の仕上がりである。本来なら炒飯のお供は断固としてチャーシューメンになるのだが、今回は後学のため肉スープをチョイス。さあ、どうだろうか?


    さあ、仕事終わりのブレックファースト。蓮華を炒飯の山にぶっ刺し、掬い、そして豪快にパクつく。

( ゚Д゚)ウマー

美味い炒飯のキモは、ズバリご飯のパラパラ加減。どんなに味が良かろうが、ご飯がべちゃついているようでは炒飯の美味さは半減なのだ。

その点において、弁慶さんの炒飯は百点満点の出来だ。口当たりは驚くほど柔らかく、蓮華より放たれた炒飯の固まりは、口の中ではらはらとほどけていく。

これは、ご飯の一粒ずつに満遍なく油を纏わせていることが要因だろう。更に高火力を用いて一気に炒めあげていることで、このパラパラ加減を実現しているのだ。こいつは堪らんぜ。


    さあ、どんどん行こう。続いては肉スープだ。チャーシューメンを放棄して選んだものだから美味くなくては困る。

見た目にはたっぷり野菜に透き通ったスープに「これは当たりだな!」と確信しつつ、ズズズッと啜る。

あっさりスープに溶け込む野菜と肉のほのかな香り。無論、炒飯との相性は抜群であり、炒飯で多少油っこくなった口をリフレッシュしてくれる逸品だ。うん、これも美味いぞ。



    そして唐揚げである。唐揚げはやはり揚げたてが美味い。湯気立ち上る麗しい御姿に敬礼し、早速胃袋へと収納していこう。

パッと見は理想的なこんがりきつね色で、なかなかに食欲をそそる。炒飯と肉スープの出来が素晴らしかったこともあり、当然の如く期待値は上がる。付属の塩コショウを少々で、ガブリといく。

( ゚Д゚)ウマー

美味い唐揚げの基本である「外はカリカリ、中ジューシー」を完全に体現できている。加えてやや薄め味付けに徹しているのは、鶏本来の旨味を十分に引き出すためだろう。柔らかい鶏モモ肉の美味さと相まって、これは相当に美味い。



     ということで、腹六分目で完食。やはりラーメンを食べたいという欲求が最後まで消えることはなかったが、今日のところはこれで終わりにしよう。ご馳走さまでした。

そんな訳で中年的ボリュームバロメーターである。ただし、あくまでも中年の個人的見解であるため、過度に信頼せぬようお願いしたい。

少ない<<<<<<普通<<<<<<ヤバい

★★★★★★★★★★

判定:標準的な盛り         


    安価である分、本当に普通のボリュームであるのだが、街中華としての弁慶さんの良さはそんなところにはないような気がする。


入った瞬間に感じる懐かしい昭和感、これは中年には必須。加えて今回は無かったが、厨房に面しているカウンターがあれば、大迫力の調理風景を拝むことができるし、また一定数量以上の漫画を蔵書しておいてくれることで、食事以外の楽しみをも見出だすこともできるだろう。


更に言うならば、長らく営業している街中華であれば、味に関するところで不服を感じるお店はまず無いと言って良いだろう。


    即ち、弁慶さんを始めとした街中華の良さとはこの高すぎる「総合力」なのである。


視覚・聴覚を始めとした五感をフルに使いお店の雰囲気を堪能したならば、昭和情緒溢れる店内で美味い飯をむさぼり食う。昭和の街中華好きの中年からすれば、この感覚は堪らなく愛おしい瞬間だ。


最近は安価な大陸系中華料理屋が増えたこともあり、こうした昔からある街中華は若干コスパが良くないものとして見てしまい勝ちになってしまうが、一度入ってみればコスパの良さ以上に大事な何かを発見できる筈である。


「ご馳走さまでした!」とお店を後にする中年に対して「有り難うございました!」という気持ちの良い返事が返る。この儀式がやはり最高に心地よい。こうしたちょっとしたことが、また来たいというエネルギーになる。


やはりラーメンを食べておくべきだったかと思いもしたが、その楽しみは次に取っておこうと思う。それでは、二軒目に行ってみよう。



    そして、やって来たのは二見の赤福さん。言わずと知れた名店だ。普段は赤福を購入して帰宅するのだが、今日は店内でおやつを所望。

時間が早いせいか、店内に中年の他には客はいない。この辺はやはり本店と違う。伊勢神宮内宮の至近距離にある本店では、常に客が入り乱れる状態。

まあゆっくりできる分、客がいない方がよいのだが、写真を撮りまくろうとすると若干の勇気がいる。兎に角、店員さんの視線が刺さりまくる、ような気がする。


店内はやはり昭和情緒に溢れている。また建屋裏側はちょっとした庭園になっているので、ゆったりとした気分で食事ができる。


    今回の目的はこれ。赤福さんの新作「白餡黒餡」だ。元々は2017年に行われた菓子博において限定販売されたものだが、当時コレを手に入れることは困難極まりなかった。

中年も夜勤明けの体に鞭を打ち、菓子博会場へ向かったのだが、ついにはコレを手に入れることができなかったのだ。

この度めでたく通年販売となったので、これを機に狙い打つ。以前、売り切れを食らったのだが、今回は無事買えた。5年ぶりのリベンジが叶った瞬間、至福の感情に満たされた。

これは持ち帰って親父と一緒に食べるとしよう。甘いものの大好きな親父はきっと喜んでくれるだろう。


    そしてもう一つの狙いがコレ。赤福氷である。三重県内の直営店と名古屋の松阪屋でしか食することができない幻のかき氷だ。

尚、白餡黒餡は通販で購入できるが、当たり前だが赤福氷は通販には頼れない。従って、赤福氷を食うこの瞬間、三重県民に生まれたことを心からラッキーに思う。

    そんな赤福氷の外観は優美そのもの。たっぷり回しかけられた抹茶の蜜が、中年のおやつ魂に火をつける。何はともあれまず一口いってみよう。

( ゚Д゚)ウマー

その優美な外観を裏切ることのない絶対的に上品な抹茶味。更に火照った体に染み渡る冷たさも手伝い、これは相当美味しい。

更に言えば、昭和情緒漂う店内で上品極まりない赤福氷を食べる食の権化たる中年、この背徳感が堪らないのだ。まあ、この辺は個人的感想だ。
    

赤福氷には漏れなく熱い煎茶がついてくるのが中年的には大変嬉しい。かき氷と交互にやることで腹をこわすこともないし、煎茶を啜ってからのかき氷はとりわけ甘く感じるようになる。


その後、食べ進めると現れるアンコと餅。これはきっと赤福氷のご褒美的存在。抹茶味に少し疲れてきたところで、アンコ味を足すことができるため、最後まで飽きずにいただける筈だ。

もともとは、二見の海水浴場を訪れる海水浴客を狙ったものだ。熱々に火照った体をクールダウンする極上のかき氷、これはきっと汗だくになってツーリングに勤しむ皆様にも受け入れられる逸品だと思う。


    そして帰りに、流石に食べ過ぎだと思いながらも、気分の赴くままにもう一食。今回は紹介しないが、実はなかなか「けしからん」お店だった。今後何度か訪問して記事にしたいと思う。さあ、もう寄り道せずに家に帰ろう。


    そして帰宅後、早速白餡黒餡をいただく。事前にお土産を購入して帰ることを伝えていたために、親父は楽しみに待っていた。普段は徹底した放任主義者だが、今日は珍しくお出迎え付きである。

そんな親父に白餡黒餡を預けては、全てを平らげられてしまう可能性があるため、満腹状態ではあるが、一緒に食べる。

さすがにお腹が一杯なので何も入りそうもないのだが、甘いものは別腹だ。もうダメだというところから更に吸い込ませるのが赤福さんの実力だ。

因みに、文字通り白餡は白あんで、黒餡は黒糖をほんのり感じさせるあんだ。普段は赤福の上品なこしあんに傾倒しているが、たまにはこういうのも面白い。

全8個入りのため、中年の取り分は4個。折角なので1個ずつ、幸せを噛み締めることとしよう。

まず一福、黒餡の黒糖に舌鼓。二福目はまろやかな白餡を楽しみ、三福目は黒糖の更に深い世界を知る。そして名残惜しげに最後の白餡に手を伸ばす。そうして訪れた至福の時、やはり赤福さんの新作はサイコーだ。(5月に発売なので、もはや新作ではないのだが・・・。)