娘がタイに住んでいるのですが、旦那の駐在任期が終わるまでに1度くらいは夫婦で来たらと以前から言ってくれていました。でも我家には90過ぎの年寄りがいるため、一人家に置いていくわけにも行かず、いざ実現するとなるととても難しい状況でした。とはいえ、いつかは「エイヤッ!」で思いきって進めなければもうこんな機会はないだろうと思い、なんとかやりくりをつけて決行しました。

 

そういうわけでアンコールワット旅行に行ったというのは正確ではなく、タイに行ったついでに一人だけアンコールワットに足を延ばしたというのが正しいです。本当はタイに1週間くらい滞在できたら楽だったのですが、大人の事情で現地出入国日を含めて滞在足掛け4日間のプチ弾丸ツアーでした。とはいえ、これでも国内移動を考えれば夫婦で6日間も家を空けることになり、我が家の現状を考えるとこれが限界でした。これも家族の協力があって何とか実現できました、ありがたいことです。

 

それではLCC編ということで、体験談を書きます。ぜひ参考にしてください。でもかなり長いです。

 

今回はプライベートなので初めてLCCを使ったのですが、従来のキャリアの常識とはいろいろと勝手が違いました。これはこれで面白い経験でしたね。関空からバンコク間の移動はピーチ、バンコクとアンコールワット(シェムリアップ)間はエアアジアでした。関空・バンコク便はエアアジアも候補でしたが、一見安そうでもオプションを足していったらピーチの方が安くなったのでピーチを選択しました。料金は2名往復で預入荷物各1個とシート選択のあるバリューピーチ料金で約15万円でした。これを高いとみるか安いとみるかは人によると思いますが、私の地元から羽田に飛ぶ国内線の往復正規料金とほぼ同じです。購入のタイミングがよければ更に1‐2万円は安くできたのですが、残念ながらこれも大人の事情がありまして(笑)。

 

関空ターミナル2、ゲートとの間はボーディングブリッジではなく歩きです。

 

LCCの機内サービスに期待してはいけないのは分かっていましたが、それ以前に関空の第2ターミナルの簡素さはちょっと想像を超えていました。出国後のゲートエリアにある売店で軽食を売っていると書いてあったんですけど、実際にはカップ麺と菓子類しかなくて、機内食代わりにサンドイッチとかおにぎりを調達して搭乗するつもりだったのに買えませんでした (泣)。でも機内でカップ麺が買える(もちろん湯も)というのを知った時は別な驚きでした、まあ遠慮しましたけど。出国前に国内線側にあるコンビニで必要なものは調達しておくことをお勧めします。

 

ピーチのバンコク便は20時ごろに出て現地時間24時ごろに着くという変わった時間帯で、現地事情が分からず旅慣れていない人が通関を終えて25時前後になって空港から外に出ても困るだろうなぁと思いました。ピーチ以外の航空会社は日本を午前に出て、現地には夕方着くパターンがほとんどです。ピーチのほうが到着日を有効に使えるのは間違いないので、私にはこれはこれでよかったのですが。

 

シートに関してですが、ピーチは前後長は結構あります。感覚的にJALの国内線エコノミー(ANAより広め)と変わりません。身長180センチの私でも前のシートとひざにこぶし一つ分は余裕があります。エアアジアは前のシートにひざが当たります。これで2時間以上のフライトはきついと思いました。エアアジアのバンコク・シェムリアップ便も関空便も国際便で機種は同じだし、シートサイズに大差はないのでは、と想像します。ピーチはスペースは合格ですが、クッションは薄く硬くて2時間も経つと尻が痛くなります。これはエアアジアのほうがまだいいようです。娘の事前情報のおかげで嫁さんは座布団とエアクッションを持参していたのでこの面はクリアしました。私は?まあ全身が肉布団なんで大丈夫です(笑)。

 

ピーチのシート

 

エアアジアのシート、ピーチと比べるとかなり狭いです。

 

関空や成田空港はそれぞれ第2ターミナルであったり第3ターミナルとLCC専用ターミナルで安っぽい造りになっています。当然ショップやレストランも限られますので、私のように食いっぱぐれがないよう事前によく確認しておくことをお勧めします。タイでは関空便はスワンナプーム空港を、アンコール便はドンムアン空港を使いましたが、どちらもLCCだからと訳の分からんターミナル/ゲートではなく通常のゲートを使用していました。従い買い物系には何の問題もありませんでした。ただ日本のしょぼい専用ターミナルはNGかといえばそういうわけでもありません。LCC専用ターミナルがゆえに便数が少なくて、出入国に要する時間が非常に短い(!) 出国時も入国時も手荷物検査や手続き関係の時間はそれぞれ10分程度で済みました。これはビックリでした。関空の通常のキャリア(第1ターミナル)の場合、午前だと手荷物検査待ちの列はチェックインカウンターエリアまで溢れているのですが、こちらは別世界でした。

 

エアアジアの機長(左側席)。うら若き女性です(インド系?)。カメラを向けたら手を振ってくれたのにうまく写ってなくて残念。

 

エアアジア。シェムリアップ上空。

 

アンコールのあるシェムリアップ新空港については今回の情報はかなり貴重な情報だと思います。というのも新シェムリアップ空港は3週間前の10月16日に移転オープンしたばかりで、調べても事前情報(体験談や生情報)がほとんどありませんでした。取りあえず旧空港から新空港に移った結果、シェムリアップ市内への移動時間も費用も3倍程度になっているようです。まず距離が約45キロ、時間は1時間半で費用が片道タクシーで$35ということが広報されていました。現実にほぼこの通りですが、時間に関しては盛り過ぎですね。私の使ったホテルの運転手は例外的に荒くて35分で走り切ったため参考にしずらいですが、まともなドライバーでも4‐50分、余裕を見ても1時間あればいいと思います。なにせ半分は畑の中の新しい準高速道路、半分は元からの道路ですが、信号なんぞは無いわけで、日本でもこの条件の田舎道なら絶対に1時間はかかりません。費用はホテルの送迎で片道$35をオファーされましたが、どうもこれが公式レートのようです。従い安くするにはタクシーで個人交渉という道があるかもしれませんが、リスクを考えると$35ならぼったくりとはいえないので受け入れても良いと思います。

 

ついでにシェムリアップ新空港について。オープンしたてのきれいな空港ですが、まだソフトやシステムが追いついていないようで、事前にネットでチェックインしていたにもかかわらず、カウンターに並んで紙のチケットを発行してもらうことになりました。このあたりを空港の係員にどうすればいいのか尋ねたのですが、まだここはカオス状態だからと笑っていました。結局カウンターに行って確認するのが正解だろうと判断しました。空港自体も無駄に大きなものを作ったので稼働しているのは1/3程度に見えました。もちろん店もレストランも軽食程度のミニマムレベルしかありません。これからアンコール旅行を考えられている方はこのあたりをよく確認してください。あっ、タバコはゲートエリアでも吸えましたよ(笑)。気になる方はコメントで聞いてください。分かる範囲でお答えします。