続きがなかなか書き出せないでいます。

彼の事を思い出さないで過ごせたらすごく楽なのでしょう…

楽に過ごしたいと思う気持ちと彼を忘れたくない気持ちが入り混じって、すべてを壊したい衝動に駆られます

「いつまでも悲しんでいたら四十九日までに彼が安心して成仏できないよ」
と周りには言われます。

本当はそうしてあげるのが一番だとわかってるのですが出来ません。

「成仏なんかしないでずっと傍にいてほしい…別れるのはイヤ」


罰当たりだとは思ってます。
自己中なのも承知です。

でもそれが本音なんです…。

まだ夜が明けていない、真っ暗な国道を孝之と2人でナオの所へ向かった。

孝之「大丈夫?」

ゆぅ「……うん…」


国道から見える海辺の景色があまりに綺麗で、すべてが夢なんじゃないかという気持ちにさせられた。

この景色もナオと何度見ただろう…もう2人で見れない…と思った途端、ボロボロと涙がこぼれ落ちた。

「夢であってほしい…」

そして孝之を見た…
彼もまた色々と思っているのか頬に涙の跡が残っていた。

ゆぅ「私…昔ナオに言った事があるの。もし私が死んでしまったら、天国で1人じゃ寂しいからすぐに来てねって………きっとナオも寂しがってるよ」

孝之「そんな訳ないだろ。事故は自分の責任なんだから…ゆぅはナオの分まで生きなきゃいけないんだよ。追いかけるなんて迷惑な話だ」

いつもだったら、常に一緒にいたナオが隣にいないという事が不安で不安で仕方ない…。



自宅を出てから一時間くらいでナオの実家に着いた。
まだ真っ暗な街並みの中、一軒だけ電気が灯っている。

ここへは何度かは来た事がある。
昔は誰もいない時に、荷物や手紙を取りにくるだけだったが、ここ半年くらいは義父さんがコーヒーを入れてくれ、一緒に飲んだ。


孝之が呼び鈴を鳴らした。

ガチャッ

義父「来てくれたのか……
入ってくれ…」

ゆぅ「お邪魔します…」

玄関に入り、廊下から洋室へ入る扉をあけた

そこには…

ベッドの上で、ただ静かに眠っているナオが居た…