時は西暦1995年の冬。僕は「フィーバーネプチューン」というパチンコ台にハマっていた。
ヤクルトはホールの味(オノルのブログ)
<フィーバーネプチューン>【1/205 ノーマル機 7&15 出玉2200発】

登場は1994の夏だから、周りのみんなより少し遅れて面白さに気が付いたワケだ。


それにはワケがあって、僕は当時大人気だった「フィーバークイーンⅡ」というドラム式連チャン機が大好きで、ネプチューンはそれに似たドラム機なのに、変に派手なスーパーリーチもあるし、そのわりによくハズれるし意図的な連チャンもナシ…とよい印象がなかったのだ。

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<フィーバークイーンⅡ>【1/254 保留玉連チャン機 7&15 出玉2400発】

が、とある日、右打ちでやたらと回る台を発見。さらには保留玉で自力3連チャンをかまし、その日は大勝。
当然のように翌日からのめり込んでしまったのだ(笑)
なんとも単純な理由だが、それが真実なんだからしかたない。


打ち込んでいたのは地元のK会館という店で、このホールのキャッチフレーズが「オール女性スタッフのお店」という面白いもの。


キャッチから何故か想像してしまう若いお姉さんなんて一人もいなくて、実際は50才に近いおばちゃんが数人働いているだけ(笑)↑ま、たしかにウソはついてないけどね。



そんな面白く、常連さんのみで成り立っている地域密着型のK会館で毎日ネプチューンと戯れていると、
同じくしていつもネプチューンばかり打っているおじさんがいることに気が付いた。



そのおじさんは、いつもエメラルドグリーンのウインドブレーカーを羽織り、黙々とネプチューンを打っていた。
僕が行く日には必ず…というかいない日は無いんじゃないかってくらいの人で、
しかもネプチューン以外は絶対に打つことは無かった。



ネプチューン大好きな僕ですら、前述のクイーンⅡやフィーバービューティフルⅡ(パワフルの後継機)、スーパーショット(京楽のノーマル機)、ザ・名古屋(大一の羽モノ)、フルーツマシーン(ニューギンのベルト式ドラムのノーマル機)など、結構打ち散らかしていたのに、おじさんはいっつもネプチューン一途。



それで僕はそのおじさんを勝手に「ネプチューンおじさん」と命名した。
そしてネプチューンで玉を出すたび勝手にライバル視したりしたものだ。



あるとき僕はネプチューンのある法則に気が付いた。
ドラム回転中、特定出目が出現すると必ずリーチが掛かる…リーチ判別法を発見したのだ。
とはいえその判別法、リーチが掛かるのが人よりホンの少し早く分かるだけで、メリットは無駄打ちを減らせることくらい。あとは、早めにハンドルから手を離し、俺はリーチが掛かるか分かるんだぜアピールができるくらいのもんだ。
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<回転中、左リール赤7と平行の位置に、右リール赤BARがハサめばリーチのチャンスだった>


それを友達なんかに教えて自慢したりしていたのだが、気が付くとおじさんもそれをマネしていて、かなりの優越感があったのを覚えている(笑)
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そんなある日、K会館へ向かうと何と予想外の店休日。
仕方なくK会館の対面にあるH店(ボッタなので基本的に近寄らない)で、「セブンショック(ニューギンの時短機)」を打つことにした。
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<セブンショック>【1/220 全ての大当たり終了後49回転の時短 7&15 出玉2450】


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<アタッカーの賞球センサーがかなり奥にあり、10カウントのクセに12~3発平気で拾うため出玉が超多い!>


実はこのセブンショック、ネプチューンと同じくらい好きな機種なのだが、H店はあまりに回らずスルーもガチガチで楽しさが半減。そこで打つときは他のホールへ行っていたのだが、このときはなんとなく向かってしまったのだ。



早速H店に入りセブンショックのシマへ駆け寄ると、なんとそこには見慣れたエメラルドグリーンのコートを着た人…そう、ネプチューンおじさんがいたのだ。



つまりおじさんと僕の嗜好は全く同じで、それが分かった途端、妙に嬉しくなったのを今でも覚えている。




その日を境に、なんとかおじさんと話す機会ができないか…とネプチューンを打つときは何気なく隣や近くに座ったりしたものだが、若い自分に話しかける勇気はなく、ただただときが過ぎていった。



そしてある日、おじさんの隣に座ったとき事件は起こった。


ネプチューンには「ノーマルリーチ」の他に、前述した「スーパーリーチ(コマ送りリーチ・信頼度約40%)」と激アツの「深海竜巻リーチ(いわゆる全回転・信頼度約95%)」が存在するのだが、その激アツの竜巻リーチがおじさんの台にかかったのだ。


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見守るおじさん。横目でチラッと確認する僕。



そして数秒後、なんとそのリーチがハズれた。




その瞬間



「あぇ!」



というなんとも表現しにくい声を発したおじさん。



僕はそのとき初めておじさんの声を聞いた。



そ、そうだ、今こそ話しかけるチャンスじゃないか!
しかし、言葉が出てこない。
「珍しいですね」かそれとも「痛いですね~」だろうか、そうこうしている打ちに僕の台が大当たり。
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またもや無駄に時間が過ぎ、完全に機会を失ってしまった。



しばらくするとおじさんは席を立ち帰ってしまった。



その日からおじさんを見る機会は減り、そして勝負伝説という一般電役が新装で入ると同時にネプチューンは撤去。おじさんを見る機会はさらに減り、そして10年ほどまえK会館が潰れるとともに、おじさんに会うことは二度となかった。



今思えば、あのとき声を掛けておけばよかった…と後悔。



している反面、声を掛けなかったからこそ今でも謎のおじさんはそのまま心に残っているワケで…。
思い出すたびなんとも複雑な心境です。


おじさん今頃なにを打っているのかな…。きっと僕が大好きな海物語を打っていてくれてると信じてます。


そんな過去のお話でした。


では、また!