さて。朝礼だ!と思ったら電話が鳴ったので

出たら「た、たすけて。たすけて」と。

306号室のRさんだ。

ちょうどスタッフが集まってたのですぐ部屋に向かってもらった。


昼休みはお元気な方々の手作り料理でのランチ会に招待して貰っていた。

いただきますの直前に、このところ身体の調子の良くないAさんが

「具合悪くなっちゃったから食べずに部屋に帰りたい」と言うので部屋へ送っていき、持ち帰ったお料理を冷蔵庫にしまってから、皆さんのところに戻った。元大学の先生でお喋り好きだったのに、すっかり気弱になってしまった。


ここではお元気な自立の方々だが、やっぱりご高齢なので、お盆を持つ手も危なっかしく、お茶碗を置くのにもすごく手が震えている。いただきますをした後はほぼ会話はなく静かだった。みんな普段お話好きでも、ご飯を食べる時は他の事は難しいんだな…誤嚥も怖いし。

あらためて気づかされる。


何かと声をかけてくれて明るいE子さん。

ご夫婦で入居者してて、多分私100まで行くけど、夫が死んだ後も夫婦部屋に居られないかしら?ダメ?なんて笑いながら言ってたのに、ガンが見つかり転移もあちこちにあったのがわかり。治療で髪全部抜けるわ〜といつもの感じで明るく話してくれたが、目は悲しみを隠せていなかった。私も動揺してしまった


夕方。205号室へ様子を見に行った主任から「救急車呼ぶので準備して下さい」と内線が入った。退勤まであと1時間半、家族がすぐ来れないためスタッフが救急車に同乗し、事務室は自分ひとり。今日はいろいろあったな、業務も片付かないし残業だ〜



救急搬送される205号室のMさんの様子が帰宅してからふと思い出された。

Mさん、戻ってこれないかも知れないな…


翌日、搬送先の病院でお亡くなりになったと連絡があった。


自立から関わりがあった方々が弱って亡くなっていくのを見送るのは重い。いよいよこれから重くなりそう。予想はしていたけど…


どの方にも冷静に、でも温かく、同じ接し方をし同じ送り方をする!


(私なりのフロントの心構えです)