6話。
冒頭から中島先生のアップで心が持っていかれそうだった、、、
真っ白な部屋に真っ白な服。
そしてどこか遠くを見つめるような中島先生。
「僕は、全ての殺人犯を許すことができなかった。どんなに凶悪な殺人を犯した人間でも、生きていればいつか、その魂が救われる日が来るかもしれない。僕はそれが耐えられなかった。……僕の行為も、ただの殺人です。抱いていたはずの正義感や使命感、怒りや倫理は、いつしか殺したい相手を殺せる喜びに、取って代わっていましたから。……分かっています。それでも、僕の罪は消えません。この頭の中の腫瘍が、僕の犯した罪の証です」
不起訴になった中島先生。
事件を本人の発言以外立証できず、また腕時計も悪用を防ぐために連行される途中壊してしまったそう。
そして、精神神経研究センターに入れられたようです。そこは、罪を犯した天才科学者や普通の罪状では裁ききれない猟奇犯罪者の隔離施設でした。
早速今回の事件についてのメールが届いていました。
今回の事件を"潜入"した結果を述べる中島先生。
その人形、先生が作ったんだろうか…
事件解決後、比奈子は中島先生の元を訪れます。
(監視カメラもマイクもないらしい)
何を話すべきか分からないと言う比奈子に対し、「僕が、殺人の一線を越えていたからですか」と問いかけます。
人を殺す人間と殺さない人間の分かりやすい境界線が見えなくなったと答える比奈子。
中島先生や今回の事件の犯人であった老人たちは、殺人を犯すべき人間では無かったと言う比奈子に、「殺人を犯すべき人間なんて、この世には存在しませんよ」と答えます。
そして、中島先生の件を受けて、私もいつかその線を越えるのではないかと呟く彼女に対して「今はまだ越えていない、それだけが重要だと思います」と食い気味に答えます。
そして、比奈子のナイフの話になります。
あのナイフはいつ手にしたのかと問う中島先生。
比奈子が手にしたのは高校生の頃だそうです。
「それは、人を殺す目的で?」
比奈子は、父を殺すためのものでした、と答えます。
7話。
比奈子の家族関係を紐解いていく中島先生。
両親の離婚の真相を、彼女は語ります。
「父を殺す」ことを淡々と語る比奈子に、どこか悲しそうな目を向ける中島先生。
そして、母親の死を受けて、父親を殺すことを止められた気がすると話す比奈子。
「藤堂さん、もしかしてあなたは……」
言葉を続けようとしたところに事件の一報がきてしまいます。
そして、劇薬を呑んで自殺した遺体が数件発見されます。
その事件の資料を持って中島先生の元を訪れる比奈子。
中島先生を見つめる比奈子に、何か?と問う先生。
「先生はあの時、自分で命を断とうとしてましたよね。ここに来て、今でも死を望まれてるんですか?」
その純粋な問いに、どうかな…と少し焦るような表情を見せる中島先生。
「ただ今は、生きている間に、クリアにしておきたい事がありますから。あなたのことです、藤堂さん」
(これ告白のようなものでは)
そして、比奈子のナイフについて問います。
「あなたは、意図的に言うのを避けていますよね。そのナイフを誰にもらったのか」
今回の自殺事件の潜入結果を伝える中島先生。
AIDと名乗り劇薬を送りつける犯人なのですが、中島先生はその資料を見ながら呟きます。
そして思わず資料を握りくしゃくしゃにしてしまいます。
事件解決後、比奈子とのやりとりを思い出す中島先生のシーン。
ナイフを渡して来た人間は、故郷の長野で出会い、彼女の感情の発露が普通の人間とは違うという異常さにその場で気づいたんだそうです。
そして、比奈子にナイフを渡し、呪いのような言葉を投げかけます。
「自分らしく、殺せばいい」と。
今までとは打って変わり、中島先生のシーンは全て配色が"白"で統一されたわけですが、それがまた中島先生の儚さと闇めいた美しさを際立たせていて、つい見とれてしまいます……。画がとにかく良い。
そして、中島先生が比奈子の"私はだれか"という問いに向き合うような存在に、より一層なった気がします。
問いかけの中に時折中島先生の比奈子に対する想いが垣間見えるのに対し、比奈子は全く気づいた様子もないのが切なくてまた良い……!