「みぎには、まがれん?」が、デジタル本になりました。
中身は、ブログと同じ。
何のために、お金を出してまでこんなものをとも、思いますが。
ダウンロードしておくだけで、サイトにつなぐ必要がない。
の、と、、、文字の間違いが少なくなって、少しは読みやすい。
さらには、写真にキャプションがついて、
何が写っているのかが、わかりやすくなった。
あと、表紙があって、目次があって、あとがきもあることとか?
どれも、どうでもいいかもしれないけど、
やっぱり、仕上げは、大事だろうし、と。
以上。お知らせまで。
空き通したお腹に、お父さんお母さんの、
見ずにはいられない、水入らずの、
好き通した、さいごの一杯の水を、流し込み、
思いを直そうと、ひからびて、軽くなった、
この身を、重々しく、持ち上げながら、
なんとか、両手を、天に突き上げて、
せいいっぱいの伸びを、しようとした、
そのときだった。目の先に、ひろがっていた、
大海原のような、いびつな屋根の波。
極楽を、求めて、さまよい歩き、
都外れの、高い高い、山の上までやって来て、
そうだ、極楽は、西の方、あっちのほうの、
海の上にあるのだと、船出をした坊さんたちが、
西へではなく、東へ向けて、黒潮に、
流されていったときの、その気分を、
いまの、この自分は、もしや、おおいに、
味わってしまって、いるのではないだろうか?
かつては屋根ではなく、野の連なりの先に、
きっと、広がって見えたに、ちがいない、
ほんとうの、海のきらめきが、見えなくなって、
一体、どれくらいたつというのだろうか?
いつまでも、ここに居る用は、もうなかった。
しかし、しかし、もはや、飛び降りることもできず、
ついに昼飯も食えずに、日の暮れだけを待つ身で、
どうやって下まで、降りろというのだろうか?
倒れずに、生きて行けるかは、未定、ということに?
(いつか、このつづきが、ありますように)
空即是食、、、と?
お父さんお母さんの、見ずにはいられない、
水入らずの水の、もう一杯の力を借りて、
ようやく、ふたたび、一歩、一歩と、
可愛く、歩き始めた、その山の、
そのてっぺんでは、吐く息も、白々と、
さらには、足元の、地面までもが、その上、
真っ白と、その眺めを、変えてくれていた。
さすがに、高い、高い、高〜い、山の上だった。
息も白く、足跡も白く、頭のなかも真っ白く、
歩けども、歩けども、変わらぬ眺めに、
もしかして、山のてっぺんに、茶店屋さんが、
あったのは、ここではなくて、鎌倉の遠隔寺?
ああ、円覚寺、ではなかったのかと?
同じ、都から、離れた、山の中とはいえ、
山違いも、やまやまだけど、これはちょっと、、、?
と、歩きあぐねた、その先に、我と我が身を、
待っていたのは、心頭滅却しても、
腹は空く? しんしん、ぶつぶつの、すいすいの、
その遥かに、空き通した、その先に、
いよいよ、待ち受けていたのは、ここまで、
かかえて、上がって来てしまった、
大きな、大きな、大きな、ブラックホール。
この広大な、宇宙のすべてを、その中へ、
ひきずり落としてしまう、腹の中に、
ぽっかりと、口を開いている、空腹。
心頭滅却しても、腹は、空く、、、、、、。
たどりついた。たどりつけた。
いや、たどりついてしまった。
思わず、なにかに、腰を降ろしていた。
いや、うずくまって、動けなくなった。
見上げれば、目もくらまんばかりの、屋根の高さに、
目が、ぐりぐりぐりっと、光速で、まわった?
いや、ぐらぐらと、目がまわって、気をうしなっていた?
お父さんとお母さんの、見ずにはいられない、
水入らずの水を、ポットから、カップに一杯。
ぐびりと飲み干して、ようやく、あたりを見回すと、
自動販売機は、どこにも、見当たらなかった。
水より濃いいものを、喉に通したかった。
その前に、立ち上がらない、わけには、
いかないのだけど、しばらくは、動けなかった。
ふたたび、見上げた屋根は、さっき思ったより、
ずっと低そうな、感じだったけれど、
清水の舞台よりは、ずっと高く見えたのでは、
なかったろうか? ここが、言えば、
入口らしいのだけど、諸行無用のお金は、
登る前に、取られていたから、ここでは、
要らないと、いうことに? いや、それよりも、
茶店だ、茶店屋さんを、探さなければ?
誰も通らない、山のてっぺんの、寺のなかで、
さて、きつねうどんは、何杯、食えるのだろうか?
こんぶ出しの香りを、幻のようにかぎながら、
しんしん、ぶつぶつとの、ぶつぶつ交換へ、と?
しんしん、ぶつぶつ、すいすいすいが、
しんしん、ぶつぶつ、ずいずいずいに、
さらに、しんしん、ぶつぶつ、ずびずびずびに、
なって、しんしん、ぶつぶつ、ずきずきずきに。
なぜか、うしろ髪が、引かれるように、
うしろばかりが、濁っていくのは、
好き通した、お父さんお母さんも、
思わず、夫婦喧嘩を、始めてしまいそうな、
いつ果てるのか、果てないの知れない、
坂道を、わざわざ、上がて行こうとしている、
この自分こそ、なにかに逆らってでもいるのか、
それとも、道のほうこそ、こっちに逆らってでも、
いるのか、未知ならん道ならば、
知る由もなくて、道が悪いのか、自分が悪いのか、
知らないこと、そのものが悪い、未知の悪さか?
しんしん、ぶつぶつ、ずひずひずひが、
しんしん、ぶつぶつ、ずいずいずいに、
そのあと、しんしん、ぶつぶつ、すいすいすいと、
なんとか、気を取り直してはみながらも、
それでも、どこかが、ずきずきずきっと、
して来るのは、ただの運動不足なのか、
それとも、なにも食べていないからか?
いやいや、上まで上がれば、褒美だと、
おいしく、湯気のあがった、きつねうどんが、
茶店屋さんの丼のなか、どんぶりこっこと、
一杯、二杯、三杯、食べたいだけ待っている、ぞと。