愛佳:ねる。


ねる:ん?


愛佳:あっち、行こ?



そう言って、愛佳とねるは違う部屋に行った。


私がここに来たから…?
そんな、あからさまにしなくてもいいじゃん。




理佐:ふぅ…


平手:どうしたの?理佐?


理佐:いや…


平手:愛佳と別れたこと、後悔してるの? 


理佐:…



そう言われて、ドキッとした。
何も言えなかった。



愛佳と別れて、何人かと付き合ってみた。
由依とか、詩織とか…ダニとか。


けど、誰とも長続きはしなかった。
それに、キスだって、手をつなぐことすら
出来なかった。




平手:自分の気持ちに、正直に…ね?


理佐:ありがとう…




そう言うと、平手は別の仕事に行ったみたいで
マネージャーさんと、どこかに居なくなってた。




私は、ポケットから携帯を取り出して
更新されたブログを見た。




理佐:…顔、近っ。



ねるが愛佳とのツーショットを載せてて
頬っぺたはもうくっつきあってるし、
二人とも嬉しそうだった。




…もう付き合ってるのかな。


でも、私が別れを切り出したから…
今更、なんとも言えない。


変な意地を張ってしまっていた。




ピコピコッ



携帯を机に置いといてボーッとしてると、
通知音がした。



画面を見ると、ねるからラインが来てた。




ねる:(愛佳は、私がもらっちゃうね☺︎)



と言うラインとともに、
愛佳の寝顔の写真が送られて来た。



理佐:…は…?




ねるから来たラインの内容は、
私を驚かせるほど、ど直球で、それに
心をもやもやとさせた。




私は、携帯をぎゅっと握りしめて、
二人がいる場所を探した。



この写真からすると、あそこかな。




バンッ



理佐:うわっ



思ったより強く開けちゃったみたいで、
凄い音が鳴った。

寝ていた愛佳はその音にビクッと飛び起きて
私の方をじっと見ていた。




愛佳:理佐。どうしたの。?


ねる:あっはは!




ねるが私の方をみてケラケラ笑ってたけど、
それを気にせず、愛佳の手を引いて、
その部屋から出た。




そして、誰もいないトイレに連れ込んで
トイレの壁に押しやった。




愛佳:り、さ?



自分でもなんでこんなにマジになってるのか
分からない。
けど、なんかモヤモヤするんだ。



理佐:愛      …っ。



愛佳に自分の気持ちを伝えようと思ったのに
涙が溢れて、うまく言葉に出来なかった。


愛佳はそんな私を優しく抱きしめてくれた。




愛佳:理佐…大丈夫?

 
理佐:…(コクッ)



愛佳は私の背中をさすってくれて、
涙が止まるのをただひたすら待ってくれた。




理佐:愛佳ぁ…ごめ、ん。


愛佳:ん?


理佐:私、私っ。


愛佳:いいよー。ゆっくりで。ちゃんと聞くから。




愛佳はどこまで優しいんだろう。
いっつもそうだった。




理佐:私…愛佳じゃないとダメだと思った…


愛佳:…そっかぁ。


理佐:ごめんね…


愛佳:どうして、謝るの?


理佐:私、どうしても謝りたくて…


愛佳:ん?



愛佳は、抱きしめていた体を離して
私と向き合った。


私はまだ言えてないことがあったんだ…



理佐:愛佳が…茜とか、美愉の所に行ってるの見て、私にもう、愛はないのかなって。
それで、別れを切り出したら、少しでもこっちに気持ちが向いてくれるかなって…


愛佳:…そんなことあるわけないよ。
私が思ってたくらいじゃん…


理佐:…?


愛佳:理佐が逆に私に愛はないと思ってたって、
けやかけで言ったじゃん。
理佐に少しでもこっち向いて欲しくて、私も茜とか美愉の所に行ってたんだよ。


理佐:じゃあ、なんで別れを受け入れたの…?


愛佳:私に飽きられたのかと思った…



そう言う愛佳の目にも涙がたまってて
本当に申し訳ないことしたなって思った。



理佐:ねぇ…愛佳…
今更だけど…私にもう気持ちはない、の?


愛佳:…ないわけないじゃん。
今でも…好き。




私はそれを聞いて、愛佳にキスをした。


唇を離した時、愛佳と目が合って、
二人で見つめ合いながら微笑んだ。




愛佳:私も、理佐じゃないとダメ…




そう言うから、私はまた愛佳の頬っぺたに
キスをした。

  

理佐:愛してる。



そう耳元で呟くと、愛佳の大きな耳は
徐々に赤く染まって行った。