『陸上部のマネージャー』
人のために動くという役割。
自分のため、ではないのにその動きが先生の期待にそぐわないと怒られる。
高校生になってはじめてその存在に出会った。
どうしてだろう…どうしてこの女の子たちはそこまでして自分たちのために動いてくれるのだろう。 すごいな。自分だったらまず耐えられない。走りたい気持ちが先に出るから。未熟すぎて、向きもしないブロック長をやらされ自分のことで精一杯だった。だからたくさん迷惑をかけた。そのはずなのにマネージャーさんはいつも笑顔で接してくれる。
紛れもなく普通の女の子。普通の高校生。やりたいことがあるはずなのに、高3のGWまで最高の陸マネでいてくれた。本当に自分のことでいっぱいいっぱいだったから、なかなか思いを口にすることができなかったけど、とても感謝しきれないし、この存在あっての『碧陸』であり、思いきり走ることができたのもマネージャーさんのおかげだった。
いつも走り回ってタイムを取ってくれるめぐちゃんや、ビデオを撮ってDVDを作ってくれる鈴木さんを見ていてはっきりと思い出した。そしてまたそういう存在に出会えるとは思ってなかった。
走ることをしているのに、そういうことができる人はすごいと思う。
本当に助けてもらってる。この場を借りて、ありがとう。
レース目指してがんばろうとか、タイムを狙っていこうとか、そういうことは本人の意思なくしては言えない。
それが嫌で、館を飛び出した。
岸本さんの言う、アトミクラブも走る会やKAKERUのようなクラブチームなのだろうか。そうであってくれたら、心なしか嬉しい。
チーム内でピリピリする必要はないと思う。これからチーム力がついても、アットホームな走る会やKAKERUは今のままでいい。今のままがいい。
少しずれたけど、
あのとき言えなかったマネージャーへの気持ちを今、形にしておきたいと思った。
高校生へ―陸マネをそういうもんだ、と当たり前のように思わないでほしい。
たとえ照れくさくても、『ありがとう』と言葉にして伝えてほしい。
そして自分も、そうして動いてくれる人への感謝の気持ちを忘れないような競技者でありたいし、誰かのために動ける存在でありたい。