冬が深まると、人恋しさのせいでしょうか。

ふと、自分の“呼ばれ方”について考えることがあります。


私はこれまで、特にご指定がない限り——

ご主人様、旦那様、お嬢様

と、お呼びしてまいりました。

長年の習慣のせいで、もはや口が勝手にそう動きます。


しかし先日、あるご婦人から

「桐生さん、できれば私のことは“◯◯ちゃん”と呼んでくださいません?」

と、かわいらしいリクエストを頂きました。


……“ちゃん”でありますか。


実を申しますと私は、

どこかで“桐生さん”と呼ばれ慣れてしまったタイプでして、

急に距離の近い呼称をいただくと、

紅茶を注ぐ手が震えてしまうくらいの挙動不審さが出てしまいます。


ですから、呼び方というのは実に繊細で奥深いものなのです。


しかし、その女性は照れくさそうにしていらして、

「一度でいいので…」と、小さな勇気を振り絞っておられる様子。


そこで私も腹を括り、

「……◯◯ちゃん」

と、おそるおそる声にしてみたところ——


予想以上に喜ばれ、

しかも妙にしっくりきてしまった自分に驚きました。


呼ばれ方、呼び方ひとつで、

人の距離はふわりと変わるものですね。


あなたは、どんなふうに呼ばれると嬉しいでしょうか。

——もしよろしければ、こっそり教えてください。



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気負わずに送れる日常のひとことから、

胸の内にしまってきた思いまで、

どうぞご自由にお便りください。