話しが長くなってしまってすいません。

お葬式に関する話しは今回でおわります。


通夜の夜、会場に泊まった、目覚めた朝…

二階の洗面台で歯を磨いていたら、ギテイの大きな話し声が一階の方から聞こえてきた…

ギテイ「兄貴達の住んでるトコの家賃が高くてさぁ、会社としては少しでも安いところにして欲しいんだけど言えないんだよねぇ」

当時、住んでいた部屋は確かにちょっとだけ高かったです、でもそこに住んでいたのは理由があって…

その部屋はもともと亡きシュートさんが会社創設時にそこを借りて登記して、事務所として使ってたけれど、私達の結婚と同時期に、倉庫が別の場所にあって不便だったから倉庫も兼ねられる場所に会社を移転する話しになって…

会社を移転する話しを大家さんにしたところ、シュートさんが公私ともに仲が良く『家賃を相場まで安くする(入った時の築年数で家賃が周りの部屋より高かった)から、私達の住居にしないか?』という話しになって、

当時社長だったシュートさんと大家さんと夫の話し合いで、会社移転の翌月、夫個人が借り主になって、確かに住居手当として50%は会社が住居手当として支給されてるけど、50%は夫の給料からちゃんと払っていた。

ギテイは会社の運営や方針についていつも人任せだったし、自分に関係ないって思ったら話しを聞いても全く脳味噌の片隅に留めておかないから、ギテイの話しはいつも『ギテイの都合の良い様に解釈』にしかされてない。


朝から事実とは違う話しを親族にされて、悪者にされているようで、イラッとしていたら、シュートメさんがやってきて…

シュートメさん「ヨメ子ちゃん、櫛(クシ)かブラシを買して欲しいのだけど…」

ヨメの実家だけかもしれないけれど『櫛』だけは誰にも貸してはいけないという鉄の掟がある。

曾祖母に代には既にその掟が絶対になっていて、よくわからないけど、ヨメと姉でもだけは貸したり借りたりしていないし、ヨメは昨日式のの前に髪をセットしてガチガチに固めてあるからブラシなんて持ってないw

シュートメさん「困ったわ。そーちゃん(ギテイ)の髪の毛に寝癖がついちゃって…」

えっ!?ギテイが櫛を必要なの?!

ギテイは煙草を1箱半以上吸うヘビースモーカーなのと凄い偏食だから、息も体臭も(多分汗も)煙草と加齢臭が酷くて…例え鉄の掟がなくても、仲が良かったとしても、絶対に貸したくない!!

しかも、櫛が必要なら自分で借りにくればいいのに、なんでシュートメさんが借りに来てるの??

(シュートメさんの髪の毛もガッツリとセットされてます)


お泊まりだった皆様が起床して身支度が終わった頃、葬儀会社の方々がやってきて、布団を片づけて人数分のお膳を並べて朝ご飯の配膳を初めてくれました。

高齢者が多かったので温かいお味噌汁がついた和朝食は本当に助かりました。


色々あったものの無事に告別式が終わり、シュートさんの棺はきれいな花で満たされて、出棺…

鈴木さんに促されて、夫はシュートさんの位牌を、ヨメは遺影を胸元に持ち、会場の前で棺が先に霊柩車に乗り、私達は参列してくださった方々に一礼してから車に乗り、火葬場に出発する時にもう一回一礼。

火葬場でシュートさんを見送り、待ち時間を待合い室で待ってる間にギテイの大きな声が聞こえたので、いってみたらシュートメさんが困った顔をしてたので聞いてみたら

ギテイ「なんで兄貴達ばかりなんだよ!姉さんより俺だろぉ?」

はぁ…またなんか言ってる。

葬儀の取り仕切りをほぼすべて長男夫婦である事を知った上、夫と一緒にヨメが霊柩車に乗った事を不満なギテイがシュートメさんに文句を言っている時に、それを親族の方々に見られ「何もかも長男夫婦に任せておきながら何を言ってるんだ、昨日だってお前は弔問のどんな人達が来てたか知ってるか?」と、叱責されたそうな。

見てる人はちゃんと見てるんですねぇ。


シュートさんが小さな壷になり…綺麗な箱に収まり、いったん会場に戻る時になって、ギテイがシュートさんの位牌を奪い取り、骨箱を持った夫のあとにピッタリついて帰りの車に乗り込んだので、みんなビックリ。

呆れているご様子の親族御一行と、半ばため息を付きながらヨメはマイクロバスに乗って会場に乗りました。

会場までの車中は…もはやシュートメさんとギテイの欠席裁判状態。

ヨメは昔のシュートメさんやギテイをもちろん知らないのだけど、ギテイの行動は昔から目に余るものだったらしいんだけど、子供だからシュートメさんがきちんとしていれば治まるだろうと…親族は期待していたものの、治ってないどころろか、シュートメさんまでギテイと一緒になってる事に親族ご立腹。

「お灸を据える」と言ってましたww


会場へ戻って、親族の方々とは挨拶を交わし解散っとなったのですが、会場の敷地の隅でお兄さん二人にガッツリ説教をされてるシュートメ…ちゃんとお説教を聞くと思いきや…

シュートメさん「そーちゃんは一番可哀想なの!」と、大声を上げて逆キレしてお兄さん方を置いて戻ってきました。シュートメさんはもともと自分の考え方と違う事を相手が思っていいると、相手の話も聞かないし、自分の意見も言わなくなり、口を真一文字に堅く結んで相手を睨みつける癖があって、戻ってきた時はそんな顔でした。

時間がちょうどお昼頃だったので、シュートさんと家族と葬儀の手伝いをしてくれた人数分の天ぷら御膳の支度がしてあって、中央の席に鈴木さんがシュートさんの遺影を置いて下さり

「喪主様、献盃のお言葉をお願いします」と案内があって

夫「今回は亡き親父の為にありがとうございました。では皆様、献杯」

と、言ったあと思いっきり「乾杯」って誰か(誰かはみんな分かってるw)の声が聞こえたけど、静かに献盃をして、ビールと天ぷら御膳を食べてたんだけど、シュートメさんは食事してるみたいだけど、顔がめっちゃキレてるww


なんとか無事に(?)終わったシュートさんのお葬式。

けれど、シュートさんがいなくなって、ギテイとシュートメさんだけになった義実家はこのころから

更にカオス度がますます上がっていったんです。