マックス=ウェーバー『職業としての学問』岩波文庫、1936年(初出1919年)。
マックス=ウェバーが1919年1月にミュンヘンで学生向きに行った講演の記録です。
「学問と政策とは明確に区分されなければならないものであり、教師が教壇から説くのは政治的立場や価値判断からは切り離されれた(すなわち「自由」な)学問でなければならず、教師の主観や世界観の入ったもの=政策を説いてはならない」というのがウェバーの主張です。
後にこれは大論争を引き起こすのですが、いかなる科学・学問であっても、価値判断から切り離された科学的な知識はありえないことから考えて、ウェバーの主張は誤りであったというしかないでしょう。
ウェバーのこの講演は、マルクス主義などに共感し革命運動に入ろうとする学生たちや、ニーチェなどの虚無主義(ニヒリズム)に陥り退廃的な生活を送る学生たち、という両極端な姿勢の学生たち全体に対して「日常へ帰りなさい」と説得したところに意味があると言えましょう。そして、それ以上ではないのではないかと思います。
有名な講演録ですので、一読するべきものだと思います。
