今日は、知ってそうで知らない桜のお話ーーー!!
①ヨーロッパと日本の花見の違い
ヨーロッパ人も花は大好きなのだが・・。
ヨーロッパの花見は庭園に行って花を眺め香りを楽しむものであって、
酒盛りはしない。
ガーデニングもその延長。
日本人の花見はと言いますと・・・・。
花の下に入ってドンチャン騒ぎ!!
花の下に入る、と言う行為は、
繁栄している花の精気をもらうと言う、自然信仰や、
一種の森林浴の意味がある。
梅は薬に使われるし、桜湯も咳止めとして使われていたので、
その花の下に入ることで元気になろうと言う意味がある。
②学校に何故こんなに桜が?
関東あたりでは特に、
入学式と桜の時期が重なるので、
新学期の象徴となっている桜。
いかにも日本の花、というイメージはそこから来ているのかも知れない。
が!!!
学校に桜が植えられたのは明治時代以降のお話。
国学の平田学派が明治政府の中心を占め文教政策を行ったとき、
本居宣長の歌『敷島の大和心を人問わば朝日ににほふ山桜花』というのをもてはします。
桜を日本の象徴であると言った捉え方を、
教育の根本から広めます。
明治以降はもちろん『軍国主義』
桜が美しく咲き誇り、ぱっと散るその姿が美しいと言う美学に結び付けられ、
潔く散る軍人精神の象徴とされました。
要するに、
学校に桜が多いのは、
『お国のためにぱっと咲いてぱっと死になさい』という刷り込みのためだったのです。
③古代日本人は桜より梅の方が好きだったの。
万葉集では花を歌ったものがたくさん収録されているが、
梅を歌ったものが多い。
この頃、春を表す花は梅だったのですが・・・。
古今和歌集では、
梅の歌は半減、桜が増えてきます。
それでも梅の歌の方が2倍くらいあったと思いますが・・・・。
こういった流行を生み出すのは、もちろん天皇!
だって勅令で歌集が作られているんですものー。
桓武天皇の植えた御殿の梅が枯れたのは、
800年代中期とされています。
仁明帝はその梅を植え替えたのが、900年代前期。
その梅が萌えてしまって村上帝はそこで、
梅ではなく無く桜を植えました。
ここで日本人の中で、
桜>梅となりましたとさ。
だって朝廷が流行の最先端なんですものーー。
③桜は寒いから咲きます。
桜の花芽は、花が散った直後から出来ています。
開花ホルモンが花芽に到達すると花が咲く訳だが、
この開花ホルモンは低温で非常に刺激を受ける。
その寒さを経験して次第に暖かくなると開花するのだが、
秋にこのプロセスを踏んでしまうことがある。
これが秋に開花してしまう原因になる。
④桜もち
『桜もち』って桜の花の香りと餡の入った甘味がとっても素敵。
いかにも有名な菓子職人さんが作ったんだろう、と思いきや、
実は一般人が作ったお菓子。
向島の長命寺が元祖として有名ですが、
作ったのはその門番です。
八代将軍吉宗の時代。
山本新六さんは、長命寺の門番を来る日も来る日もやっていました。
『門番は客が来ないと暇だなー。こっから向島の桜を見ると綺麗だな。』
『塩漬けにしたらうれるんじゃね?』
と思ったらこの発明は大ヒット!!
がんがん売れちゃいます。
山本さん『しめしめ。これ、餅をくるんだらもっと売れるんじゃね?』
という事で桜もちが出来上がったとさ。
皆さんも下を向いて歩いて大もうけをしましょうね。
⑤ソメイヨシノは古代のクローン技術で生まれました。
ソメイヨシノ、世界にたくさん植わってますが・・。
ソメイヨシノの遺伝子は一種類しかありません。
要するに親子や兄弟では無く、
クローンなのです。
元は一本の木なのですねーーー。
という桜のお話でした。めでたしめでたし。