煩悩(欲望)は悪いことじゃない
生前女性に大人気だった瀬戸内寂聴さん
<30日目>
瀬戸内寂聴さんの
「煩悩(欲望)は悪いことじゃない」
という言葉は、彼女の人生観と仏教理解の核心に触れる、とても深いメッセージなんですね。
寂聴さんは、欲望を否定してしまうと人間らしさそのものが失われる、と考えていました。
食べたい、愛したい、認められたい、創りたい……!
こうした欲望があるからこそ、人は動き、成長し、他者と関わり、人生を形づくると寂聴さんは言います。
仏教には
「煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)」
という教えがあります。
これは、煩悩を消し去るのではなく、
煩悩をきっかけにして悟りへ向かう
という考え方。
寂聴さんはこの教えを、現代の人が理解しやすい言葉で語っていました。
欲望を「悪」と決めつけて抑え込むと、かえって苦しみが増えます。
寂聴さんは、欲望を持つ自分を責めるのではなく、
「ああ、私はこういう人間なんだ」と受け入れることが大切!
と、言ってました。
受け入れることで、初めて欲望に振り回されずに扱えるようになるのです。
彼女は若い頃から恋愛、文学への情熱、名誉欲など、さまざまな煩悩を抱えながら生きてきました。
その経験があるからこそ、
「煩悩を持つ自分を責めなくていい」
という言葉に重みがあるわけです。
杜人

