望「やっぱりこれって拉致だよな。」
誰かに連れてこられた。
この白い部屋に。
望「誰だよ。俺をこんなとこに連れてきたやつ。」
俺は頭を何かで殴られたことを思い出すことができた。
しかし、
望「今日って何月何日だ?」
今日がいつなのかわからない。
何者かに頭を殴られた日は2013年12月23日だった。
だけどここには日付と時間を確認するものが無い。
だから、恭賀12月23日とは限らない。
12月24日だったり、12月25日なのかもしれない。
このことがわからないと警察の動きもわからない。
望「何か手がかりを探すか。」
部屋は本当に何も無い。
あっても、モニターくらいと扉くらい。
望「案外、もろいかも。」
ガンッ
扉はびくともしない。
望「やっぱ、だめか~」
扉を見てるとあることに気がついた。
望「ここの扉、ドアノブも鍵穴もない。」
望「じゃあ、どうやって開けるんだ?」
望「しかも、この「TESUTO1」ってなんだろ。」
そう言った瞬間、モニターに電源が入った
望「?」
モニターの方へ近づいてみた。
すると、映し出されていたのは鹿の顔だった。
望「鹿????????」
そう、鹿だ。
正確に言えば顔が鹿、首から下がタキシードを着た人間だった。
望「誰だこいつ。」
まさか、こいつが犯人?
そう思っていると鹿?のほうから話しかけてきた。
鹿「やあやあ、望くん。」
鹿「私の実験場へようこそ。」
鹿の声は大人っぽい声だった。
望「実験場っていうのはどういうことだ!!」
鹿は驚いた動きを見せた。
鹿「いや~、君の声大きくてびっくりしたよ~」
鹿「あっ、そうか。すまん、すまん、私の説明不足だった。」
鹿「ここは私がつれて来た「実験体」にいろいろな条件を出して、
「実験体」の欲の変化を計測する場所だ。
ここでは私がルール、全て私に従ってもらうぞ。」
「実験体」?
欲の変化?
色々なことが俺の頭の中で混乱していた。
でも、真っ先に聞きたいことがあった。
望「なんで、俺が選ばれた?」
鹿「よくぞ、それを聞いてくれました。」
鹿はうれしそうだった。
鹿「それは、あなたには欲を引き出すためのいい「過去」を持っている。
「過去」は欲を引き出すための食材だ。
いい「過去」ほどたくさん欲が出てくる。
だから君は選ばれた。」
正直、鹿のいっている事は意味がわからなかった。
確かにわかったのは、こいつがここに連れてきた犯人ということ。
望「早く、俺をここから出せ!!」
鹿「それは無理ですね。まだ実験もしていない。」
望「いいのか、俺になんかしたら警察がお前を捕まえるぞ!!」
鹿「」
鹿の動きが止まった。
どんなやつでも警察は怖いはず。
このまま、返してもらえたらいいが....................................。
鹿「....................................うっ、はっはははははっははっははっはwwwww」
突然、鹿が笑い出した。
鹿「いやー、実に君は滑稽だ。」
望「何!!」
鹿「どうせ、君は『犯罪者は警察が怖い』とか思ってるだろ?」
望「!」
図星だ......................。
鹿「私は警察が怖くない。
なぜかというと、警察にも私の協力者がいるからだ。
しかも、結構お偉いさんだ。
すぐに揉み消しが利く。だから、ここで何をしても大丈夫ということだ。」
嘘だろ。
どう見てもこれは積んでいる。
黙ってこいつの言うことを聞くしかないのか。
鹿「じゃ、おとなしくなったところで実験説明でもいこうか。
この実験は欲を調べる実験だ。
私が長年研究してきた結果、人間は何か試練を与えられた時たくさんの
欲を出す。それが私の目的。
そこで、今から君に4つの「TESUTO」を受けてもらう。
全てのゲームは制限時間なし。
そして、一つ一つの部屋によって仕掛けが異なる。
まあ、存分に楽しんできてくれ。
全ての「TESUTO」をクリアすることができたら君は自由になれる。
これくらいかな説明は。」
要するに全ての「TESUTO」クリアすればいいってことか。
鹿「何か質問ある?」
望「「TESUTO」は難しいか?」
鹿「結構、簡単に作ってあるから頑張れば2時間くらいで終わると思うよ。」
そんなに簡単なのか「TESUTO」って。
俺は何が何でも生きてここから出ないといけない。
ここから出て母親の仇を探さないといけないんだ。
絶対、クリアするぞ。
鹿「あ、後言い忘れてたけど。」
鹿「君の心臓には小型の爆弾が埋め込まれてるからな。」
望「!!」
あわてて俺の胸を見てみると、左胸に大きな縫い傷があった。
望「ああ、あ、あ、ああ、ああ、」
鹿「その爆弾、自力では取り出せないから無理に取ろうとしないでね。
爆弾の爆発時間は残り4時間後。
さっき、「部屋」の時間制限って言ってたけど
「君」の時間制限はあるからそこんとこよろしく。」
望「おい!!機械取り出せ!!」
鹿「君がクリアしてくれることを祈ってるよ。
では、「TESUTO」スタート!!」
ウィーーーーーーン!!
ドアが勢いよく開いた
望「鹿野郎ぉぉぉぉぉおぉぉおぉぉぉ」
モニターの電源が消えた。
心臓に爆弾?
嘘だろ。
冗談は辞めてくれ。
これからどうすれば。
俺は心のそこから絶望した。
だが、今この瞬間もあの鹿やろうが情報収集していると思うとだんだん
腹が立ってきた。
しかも、鹿野郎は言っていた。
『全部クリアしたら自由』と。
望「「TESUTO」全部クリアすればいい話か。」
望「やってやろう!!
ぜってえここから出て、鹿野郎ぶん殴ってやる!!」
望「俺は生きてここから出る!!」
大きい声で叫んでいると勇気がわいてきた。
絶対、何が何でもここから出てやる。
俺は扉が開いているほうへ向かった。
そこは長い廊下になっていた。
望「ここを真っ直ぐ行けばいいんだな。」
残り時間4時間だ
俺は走った。
この「TESUTO」という絶望をぶっ潰すために。