愛する存在を失った後に訪れる“天の導き”―それは、魂が次のステージへ進む合図だった

メルモが旅立って、もう4ヶ月が過ぎた。

 

あの日――
埋葬の準備のためにメルモの体を動物病院に預けたあと、


私が最初にしたことは、
家の中に残る「猫の気配」をすべて消すことだった。

 

ベッド、トイレ、器、キャットフード。
ひとつひとつを、ためらうことなく片付けていった。

 

自分でも驚いた。
これまで何匹もの子を見送ってきたけれど、
こんな衝動にかられたのは初めてだった。

 

その理由は――
メルモが「最後の子」だったからだ。

 

これまでは誰かを見送っても、
まだ他の子たちがいてくれて、
そのぬくもりが私を支えてくれた。

 

けれど今回は違った。


メルモを見送った瞬間、
48年ぶりにペットのいない家」になったのだ。

 

ペットのいない家が、
こんなにも寂しいとは思わなかった。

外から帰り、ドアを開けるたびに、
メルモを始め
全ての子を失った現実が胸に突き刺さる

 

この家に、もう帰りたくない


ドアを開けるたびに、思った。

 

誰かのペットシッターをして、
少しでも気を紛らわせようかとも考えた。


けれど私が真っ先にしたのは、
――日本に一時帰国することだった。

 

 

前回帰国したのはコロナ直前の2019年。
もう6年も経っていた。

 

その間、ミルキーとメルモが高齢になっていたから、
どうしても家を空けられなかった。

「今度はいつ帰ってくるの?」と
友人に聞かれるたび、

「猫たちを見送ってからになるかな」と
答えていた。

 

――そして、その時が本当に来てしまったのだ。

 

日本へは4週間の滞在。


実家はもうないので、姪の家、義母の家、
そして最後は弟の家にお世話になった。

 

メルモが旅立った後に受け取ったメッセージ

「バステトの置物を私の代わりにかわいがってね。
長く家を空けるときは一緒に連れて行ってね。
ママがその置物をかわいがるのを見るのが嬉しいの」

――その言葉を守り、
私はバステトの置物を日本にも持って行った。

 

旅立の後のメルモから受けとったメッセージの数々のストーリーはコチラ!

 

 

霊視によって明らかになったメルモの旅立ちの瞬間―その全てを詳しく解説した記事はこちら!

 

 

 

どこへ行くにも、置物を見えるところに飾り、
生前メルモに声をかけるように
バステトにも声をかけていた。

 

ところが最後の滞在先、弟の家に
なんと、その置物を置いてきてしまった!

成田空港に着いた時、はっと気づいた。
胸がざわつき、すぐに弟にLINEを送った。

「バステトの置物置いてきちゃった。
次回帰国するまで大切にお願い」

「了解」という返事にほっとした。

でも――そのとき、
自分でも驚くほど動揺していた。

 

そして、時間が経つにつれて気づいた。


私は、メルモの代わりとして
バステトの置物に“執着”していたのだ。

 

今、私はまた、
自由に世界を行き来できるように動き出している。

だから、しばらくは
動物を迎え入れないと決めている。

でもその決意の裏で、
私はメルモの形代に心を預けていた。

 

――だから、
あの置物を日本に置いてきたのは
「必然」だったのだ。

 

風の時代を生きる私に、
メルモは伝えたかったのかもしれない。

ママ、もっと軽くなっていいよ。
私はもう自由だから

 

ニュージーランドに戻り、
また家のドアを開けるたびに、
しばらくは後悔の気持ちでいっぱいになった。


何故、置いてきてしまったんだろう。」

 

頭では納得していても、
感情がついて行けていない日々が続いた。

 

でも、少しづつ、
確実に私からメルモに対する執着が
薄れていくのを感じていた。

 

弟から届いたメッセージには、
「バステト、うちの部屋に馴染んでるよ」と
写真が添えられていた。

 

その写真を見た瞬間、ふっと笑みがこぼれた。

 

次に日本であの置物と再会する時、
私はきっと、
もう少し高い波動で生きているだろう。

 

執着を手放し、
風のように軽やかに、
愛と自由の流れの中で生きているはずだ

 

今、思えば、あのバステトの置物は、
これまで私とメルモをつないでくれる
“媒介”のような存在
だった。

触れるたびに、撫でるたびに、
そこからメルモの気配が確かに感じられた。

 

けれど、これからはその媒介がなくても、
メルモのエネルギーと、
魂の次元でつながる段階に来たのだと思う。

 

彼女の魂は、もう形を超えた場所にいて、
風のように、光のように、
私のそばを自由に行き来している。

 

私も、もう逃げずに、
この悲しみと真正面から向き合い、
しっかりと手放す時が来たのだと思う。

 

だから、次にあの置物と再会する時、それは
“過去の自分”と“新しい私”の再会でもあるのだろう。

その時、どんな心でその置物を見つめるのか。
それを確かめる日が、今はとても楽しみだ。

 

もし今、あなたが大切な子を見送ったばかりなら――


どうか焦らずに、
涙のままの自分を許してあげてください。

 

愛する存在との別れは、
終わりではありません。

姿が見えなくなっても、
魂はいつもあなたのそばにいます。

 

私たちの縁には
必ず「永遠のつながり」という光がある


その光を感じられる日が、
あなたにもきっと訪れます。

 

どうか今日も、
自分に優しくハグしてあげてください

あなたの愛は、
今もちゃんと届いていますから。