昨日、
ブログを更新している途中、
おみくんから電話があった。
ほんとはそのことも
書きたかったんだけど、
眠くなったので断念。
ちびおみの隣で布団に入って、
ゆっくり睡魔を待っていると
枕元でケータイが鳴る
おみくんだ
急に心臓がドクドクと早く脈を打って
締め付けられるように痛かった
出るか悩んだ。
悩んでる間に切れて欲しかった。
それでもなり続けるコール。
あたしは寝室を後にして
隣の妹が使っていた空き部屋に移動した。
『もしもし、やえちゃん?』
おみくんの落ち着いた声。
うん…。
うまく声が出なくて上ずった。
『良かった。出てくれて。
大丈夫?ちびおみはもう寝てる?』
うん。さっき寝たよ。
『そっか。良かった…。』
『やえちゃん、ごめんね。』
なんで返事をしたらいいか
分からなかった。
『今すぐ帰って来てとは言わないよ。
けど、
やっぱりさみしいよ。
やえちゃんもちびおみも
いないお家に帰るのは
すごくさみしいんだ…』
すこしなみだぐんだような声だった。
また、
なんて返事をしたらいいか
分からなかった。
うん。
とか
大丈夫?
とか
ごめんね。
とか
色々浮かんだけど
何が良いのかよく分からなかった。
けどさっき
父と母に
優しい言葉を掛けてもらって
あたしには両親がいるって安心した。
だから言った。
おみくん、
あたししばらく考えるね。
期間はまだ決められないけど、
これからのことをここで考える。
だからおみくんも考えて。
勇気を振り絞った。
おみくんは黙ったまま。
30秒くらい沈黙が続いた。
体感では10分にも15分にも感じた。
『ぐす…うぅっ…
やえちゃん…ちびおみ…』
おみくんは泣いていた。
その声を聞いて
あたしの胸は一層強く締め付けられる
だいすきなおみくんが泣いてる。
あたしが言いたいのはそれだけ。
おうちのことは
ちょくちょく帰るのでやっておきます。
『やえちゃん…ごめん…ごめんなさい…
僕…僕はあ…っ…うう…』
おみくんの嗚咽が頭に響く
もう寝ます。
あたしとちびおみはこっちで元気だから
じゃあ。
そのまま終話ボタンを押した。
なんてひどい女だろう。
最愛の主人を置いて逃げ出して
寄り添うこともせず
ただ突き放すなんて。
けど、
あたしは一歩踏み出した気がした。
ここで中途半端に許しちゃいけない。
また繰り返すもん。
やるなら徹底的に
あたし達夫婦の中にある
根深い膿を
全て絞り出さなきゃ
きっとまた繰り返す。
これはそのための痛み。
だから
意味のある痛みなんだ。
そう思う事にした。
たった数分の電話だったのに
どっと疲れが押し寄せて来た。
途中まで書いたブログを
最後まで書き上げて
公開ボタンを押して
そのままちびおみの隣で
倒れるように眠りについた。
あたし達の先にある未来は
一体なんだろう。