引き戻される

このブログは、
無意識に私の中で
大切なものになっているみたいで、
定期的にふと、思い出します。

玄関にぶら下がっていた縄が怖くて
暗闇が怖くてどうしようもなかった少し前。
このブログと、その時聞いていた
MOROHAの「革命」。
今ブログを開いて、MOROHAを聞いてます。
あの頃に引き戻されています。

私は記憶力が悪いです。

短期記憶も
長期記憶も、
空っぽです。

うそです。
流石に空っぽは無いです。

もう10年近く会っていない母との
記憶がまだあります。

おんなじ布団に眠ってて、
私は母に背中を向けて寝たフリをしてます。
なんで寝たフリしてたんだろう、って
自分でも不思議だけど、
多分その頃には母との間に
壁を感じていたからです。
おしゃべりするの嫌だったんです
小学生の私。

しばらくしたら腰痛持ちのおかあさんは
「そのたろちゃんっ」
って呼んで、私のお尻をポンッと叩いて、
「いたた」って言いながら寝返りを打って
眠りにつきました。

他にも
私に「死ね」って言われたと思い込んで
家の外まで追いかけてきて、
頭を思い切り殴られたことも覚えています。

おかあさんは気づいたら
家から居なくなってたけど、
最後の会話も朧げに覚えてます。

のちのち気管支喘息だと判明しますが、
その頃１ヶ月近くも咳が止まらなくて。
おかあさんが突然私の前に来て、
「そのこ、病院行く？」って言ったんです。

その頃にはとっくにおかあさんと仲が悪くて、
もうしばらく会話らしい会話をしてなかったから、例に漏れずその時も
私は何も言いませんでした。
おかあさんを一瞬ちらっと見ただけです。

それからしばらくして、家から
おかあさんの気配が消えたことに気づきました。

妹の小学校卒業式の時には
母はいなかったはず。
だから、私が中学二年生ぐらいの時のことです。

ああ、やっぱりまだ10年は経ってないんだ。
8年。

振り返りたくなるような
懐かしくて暖かい思い出が、
私にはあまりありません。

昔を振り返ると嫌なことしか思い出せません。

だからあえて、何も考えずに、
何も振り返らずに
全てその都度切り捨てて生きてきた結果、
嫌な記憶はあれど
昔の記憶はほとんど無いのです。

最近、オンラインゲームにハマって
現実を忘れたフリをしていたけど
このブログを書きながら、
少し前の私に引き戻されています。