『万珠沙華になって』




万珠沙華になって 空の下で
明かりの色 陰の色に 撫ぜられていく


凛としていたいと 願って
跳ねる心の粒も束ねている


夜には 冷えた風が月を滲ませ
清かな思い出さえ 濡れてしまう
でも その全てを見渡しながら
東の温み 待ち続ける



万珠沙華になって 空を見上げて
体中で 心中で 手を広げた



砂混じりの雨粒を受け
次第に 疑うことばかり増えて
眩しくらむ空 もう逃げたくなって
うすい空が小鳥描いた

君を描いた
あの日描いた
涙が咲いた




咲いて!
トワは なくて
空の中で 揺れて



揺れて!
揺れて
万珠沙華になって 揺れて




万珠沙華になって 空の中で
留まることのない色に 触れている
庇ってきた紅さらして 咲いていく











2011.10.02. 豊my