クラエイントさんの夢のテーマは、「失ったお金と普段着用の草履」でした。
クライエントのAさんは、ここ3か月、親切で体力のあるトレーナについていこうとするあまりに、これまで保ってきた、自分の生活リズムを崩し、週2回のトレーナによるレッスンにつきあってきたのですが、疲れてしまったそうです。
ユング心理学ではお金は魂を意味します。
高齢者の方がお金を取られたと訴える方が多いのですが、この場合は自分の尊厳を奪われたと考えて、高齢者の尊厳性を回復させるための工夫が必要です。
Aさんの場合は、トレーナの期待に合わせようとするあまりに、ご自分の体に見合ったリズムを見失うことで、自分の魂でもある尊厳性を見失ったのではないでしょうか。
草履は和服用です。伝的な特別の着物を着るときは、いつもの自分とは異なった自分を社会に見せるという意味があり、少しプライドを感じることができます。しかし、それは本物ではありません。
Aさんは、特別な着物を来て、自分を高めようとするのではなく、まったく普段着のままでいることが、自分の尊厳性につながるということに気づかれたのです。