脳卒中で脳が損傷すると、

もちろん、もとには戻りません。

 

失った機能を戻すことは、

リハビリで多少は戻すことが出来ても、

完全には戻りません。

 

でも、

人の体は、自然回復力があって、

年単位でほんの少しだけ、

いい変化があるかも、

と退院当時、聞きました。

 

退院した当時は、

脳卒中特有の怒りっぽくて、

何かにつけ怒る毎日。

 

主人は、

自由に動かせない自分の体に対して、

かなりストレスを感じ、

また、

脳機能として感情を抑える機能が壊れている状態でした。

 

でも、

 

もし、いい変化がもたらされるなら、

と思い、

主人には、できるだけ「笑って」もらおうと。

 

「笑い」は、免疫力をあげてくれます。

 

そして、

 

脳が少しでも回復しようとしているなら、

「怒り」の細胞を増やすよりも、

「笑い」の細胞を増やそうと、

考えました。

 

そこからは、

「短気は損気」が、私たちの合言葉。

 

倒れた当時、

漫才ぐらいの時間の長さや二人だけで話すシンプルさが、

主人の脳がストレスを感じず、理解することができました。

よくYouTubeで漫才を観ていたことも

良い効果に繋がったと思います。

 

当時は、

ミルクボーイがM-1王者になった頃で、

ミルクボーイの漫才は、主人には理解しやすかったのも良かった。

 

それから7年。

 

退院したころよりは、

ずいぶん穏やかな主人になりました。

 

あの時、「笑い」の細胞を増やそうと

気が付いてよかった。

 

あのまま「怒り」の細胞を育てなくてよかった、

と思っています。

 

読んでいただき、ありがとうございました。