我が家では息子の脱走防止のために、オットマンを窓際に置いている。
息子と自宅の向かいの公園にお散歩に行ったら、ぬいぐるみのような可愛いカードケースが落ちていた。
拾ってみたら病院の診察券とSuicaが入っていた。
子供が遊んでいるうちに落としたのだろう。
診察券だけなら、とりあえず雨風凌げる近くのベンチにでも置いておけばいいかなと思うけど、Suicaも入っているし…と思い、その診察券の病院に電話をして、持ち主(のお母さん)に連絡を取ってもらった。
・拾ったこと
・持ち主の元に返したいこと
をごく自然に思い行動した。
病院に間に入ってもらい、持ち主のお母さんと連絡が取れた。
持ち主のお母さんが、誰かも分からない拾い主に直接会うのは怖いかなと思い、カードケースにすぐ目の前にあるコンビニのレシートがあったのを思い出し、そのコンビニに一時預かってもらい、そこに取りに行ってもらうのはどうかと提案し約束をした。
コンビニに行き事情を説明し、持ち主のお母さんが取りに来るまで預かってほしい旨を伝えた。
以前、スーパーの横に併設されているATMでお財布を拾った時には、スーパーのサービスカウンターに届けて問題なかったので、今回もそんなに深く考えずに、コンビニに置いていてもらおうと思った。
コンビニの店員さんもスーパーの店員さんみたいに、預かってくれると簡単に考えていたが、私の考えは甘いと気づかされた。
まず、店員さんは私の話を聞くうちに、みるみる不機嫌な態度に変わっていき、
・今日中に取りに来るのか、そうじゃないと困る。
・中身は一切確認しない。
・もし万が一(持ち主が落とした時と)中身が違くなっていても、責任は受けたくない(本当に受けたくないと言った)。
と、強い口調で言われてしまった。
当然、コンビニに責任を押し付けるつもりなんてなく、ただほんのちょっと置いていて欲しかっただけだった。
私の電話番号を置いていくので…と言い終わらないうちに、『それはもちろん聞きます!』と言われてしまった。
とてもびっくりしてしまったと同時に、自分の甘さに気づいた。
・スーパーは預かってくれたし、ここのレシートあったからお客様だし、きっと快く預かってくれるだろうと思っていた。
・店員が言うようにもし私が拾う前に誰かが見つけ、中身の何かを盗っていたらなんて、考えてなかった。
再度、病院に電話し今日中に取りに行ってくれるよう伝えてほしいことを話し、なんとかコンビニに預かってもらい、コンビニを後にした。
お昼寝させるために息子を抱っこしながら、近所をぐるぐると歩き回る中、色々考えてしまった。
・深く考えずに取ってしまった行動で、コンビニに迷惑をかけてしまったこと。
・世の中には落ちている高価な物を盗る人もいるということ。
・もしそうだったらどうしよう?…責任取れるのか?
・困っているかな?助けてあげたいなと安易に考え、行動してしまった自分の浅はかさ。
店員さんの強い口調にも若干ショックを受け、ちょっと悲しい気持ちにもなってしまった。
寝てしまった息子の寝顔を見ながら、馬鹿なか母ちゃん…しっかりしなきゃなぁ~もっとちゃんと考えて行動しなきゃなぁ~と反省しきりだった。
もやもやしながら自宅に戻り、しばらくすると、知らない番号からの着信。持ち主のお母さんからだった。
お礼の言葉と、本当に助かったこと、お礼をしたいこと等を言われたが、お礼がほしくてしたわけじゃないので、それはお断りした。
何より感謝の言葉をいただけただけで、とてもほっとしたし。
とはいえ、今回は相手の方も良い方だったから、良かったね~で済んだけど、コンビニの店員さんの言うことも間違ってはいないし、世の中には悪いことも平気でする人もいる。
相手にとって良かれと思ってすることも気をつけてしないといけない世の中って…ちょっと寂しいなぁと思った。
…そんな出来事があって、色んなことを考えて、こんな気持ちになったと仕事から帰って来た夫君に話したら
『でもいいことしたね
』
と一言。
少しだけ、心に残っていたもやもやが夫君の言葉で一気に晴れた気がした。
息子をお風呂に入れて、ご飯を作って食べさせて、寝かしつけをして。
洗濯回して洗い物をして、息子が散らかしたオモチャを片付けて、朝に干した洗濯物を畳んだら。
お湯を沸かして、珈琲入れる。
デカフェの。
家計簿つけたり、息子の記録を書いたり、まだまだデスクワークは山積みだけど、とりあえず 明日に残したくない仕事は終わらせたから、お疲れ様。自分
夫と息子の寝顔を見ると、今日もノルマは達成したとほっとする。





