僕らが旅に出る理由 -24ページ目

僕らが旅に出る理由

音楽と食べ物と気持ちがいい場所。


春が近づき 草木が色めきだつ季節。
患者さんも元気になっていきます。

今朝、私を見るなり開口一番に患者Aさん
(88歳)はこう言った。

「あなたいい男だけど アタシ、旦那いるから
お断りよ!」

一緒にいたプリセプターナースが笑う。
○○さん(私)何も言ってないじゃん。

「まだ何も話してないのにフラれましたね。
残念です。Aさん。」 と私はAさんの手を握り
笑う。

あとで聞いた話だとAさんは 私が居なくなっても
「ホントいい男だわ。あの人。
きっと私を狙ってるのでしょうね。」
と嬉しそうに話していたそうだ。

いくら精神科の患者さんにでも
いい男と言われるのは 嬉しい。

Aさんは随分前に旦那さんを亡くし、娘さんの世話になっていたのだが、その娘さんが骨折して入院してる間に 他の親類に強引に 施設に入れられてしまい。それから 娘達や親戚たちに 施設や病院をたらいまわしにされ、娘に見捨てられた。と泣くようになり、うつ状態がひどくなり、精神科に入院することになった。

はじめは 今まで色んな人に ひどいことされてきた恐怖でうちの職員に話しかけるたびに怯え、泣いていたそうだ。

精神を病んだことでマトモじゃない。と差別されるのはAさんで
そのAさんをいじめていた親類や家族はマトモな人と認識される。

一体どっちがマトモでどっちが病気なんだろう。



今はAさん 女の子に戻って恋をしているみたい。
幸せそうだからいいけどね。