辰吉のボクシング生命は日本ボクシングコミッションが定めるボクサーの“定年37歳を超えている為”選手ライセンスの更新が出来ないのだ。従って、日本国内での試合に出場する事が不可能となっているのである。"WBCも再三に渡って引退を勧めて来た経過がありトリプル世界戦の際も会場ではモーリシオ・スライマン副会長が直々に辰吉を訪ね「WBCの殿堂入りを約束し、功績を讃えて4つめのベルトを贈呈する」と言う垂涎の条件を提示して引退を勧めた程だ。"無論辰吉は首を縦に振らなかったんだそうです。(勿体無い!)チャンピオンベルトは欲しいけど、貰いたい訳じゃないからね、それでは意味がない。欲しいものは自分の力で奪い取ってみせるから大丈夫だよと!41歳のこれぞカリスマ・ボクサー(何処かの自身をカリスマなどとほざいている人とは大分違うネ)は力強く宣言する。「ボクは辞め方も知っているし、辞める場所も、辞めるタイミングも分かっている。只、その時期が来ていないだけ。もう一度世界チャンピオンになる目標があるし、やる自信もある。一度だけの人生、自分の道を自分の好きな様に生きて見たい。”転んだら起きれば好い”そうだよ!”失敗したら次に頑張れば好い”そうだ”それがボクの生き方なんよ上原さんだって、本当に考えさせられちゃうヨ!何せ私の嫌いな世代!の人に言われるんですから。辰吉独特な言い回しの中での講釈とは言え、語って居た時の辰吉の切れ長の眼、綺麗だったな~ぁ、こう言う奴に勝負度外視で、もう一度チャンプ戦に出場させて上げたいと思っても不思議ではないと。