自ら筆記用具偏愛主義者と名乗るくらいなので、筆記用具には一家言ある。何ならアイテムにつき一家言ずつある。とりあえずノートとボールペンに一家言ずつ述べていきたい。
ノートはキャンパスノートの類は好みでない。罫線の主張がありすぎるのと厚みがないのがマイナスポイントだ。かといってリングノートなど愚の骨頂である。あんな無駄に場所ふさぎで書きづらいものはない。開きやすいところだけは美点であるが、それに支払う対価が大きすぎると感じる。
それではどんなものがいいのかというと、第一に罫線の主張が少ないもの。文字をまっすぐ書く才能に恵まれなかったため、罫線はぜひ必要だ。しかし、イラストを描く際には濃い罫線では邪魔になる。よって薄く罫線の引いてあるものが最もよい。
第二に、サイズが丁度良いもの。最近はA5もすこし大きく感じるので、B6サイズ前後が望ましい。ぺらぺらのものではわくわくしないので、厚みは最低1センチは欲しい。
第三に、開きが良いもの。折り目を必死につけずとも平然と開いていてくれるものでなくてはいけない。
第四に、紙の質が良いもの。あまりに良い紙では気後れしてしまうが、裏移りするような紙では困る。
それらを総合して、ミドリのMDノートが目下のお気に入りである。今まで述べた全ての点において優れている。やや紙の質が良すぎて下らないことを書き散らすのに抵抗があるがそこは仕方がない。少し高価だがそれも納得のクオリティ。モレスキンよりは安いし。ちなみに使ったことはないが、モレスキンは紙がやや薄いように感じる。
つづいてボールペンであるが、わたしはゲルインキボールペンが嫌いである。あの乾かなさといったら腹が立つことこの上ない。書き終えた文字の上に手が当たりびーっとインクが広がることが多すぎる。
という訳で油性ボールペンを常用しているが、こちらもものによって使い勝手が違う。油性ボールペンにまつわる問題としてペン先にインクがぼてっと溜まることが長年取り沙汰されてきたが、最近のものはそうなりにくいように感じる。特に日本のメーカーのノック式のもの。BICなどはかえってインクが溜まりやすい気がする。今使っているのはパイロットのREXGRIPの0.5ミリだが、少し黒が薄い以外は細く書けて気に入っている。目下三菱のJET STREAMが気になっているので、次はそちらを使ってみようと思う。