旦那も一緒に、私の実家に泊まった。

早起きの父に対し、なかなか起きない旦那。

妹は早朝に仕事場に向かった。

旦那が起きるのを待って朝ごはんにしようと思ったのに、起きない。

電気を点けても、テレビの音を大きくしても、枕元を歩いても、起きない。

びっくりだわ。

このまま待っていると日が暮れそうなので起こした。

奥さんの実家でもこんなに寝られるものなんだな~と、いつも思う。

この日は、車で房総のほうに行ってみようということになっていた。

房総…

実家がある場所だって、房総半島だと思うんだけど。

「そういえば、ぼくは千葉に住んでいながら、房総半島に行ったことがない!」
と、数日前に旦那が言った。

いやいや、行ったことあるじゃないか!と反論したら、彼の言う房総半島は、海沿いの道だったり、漁港だったり、いかにも海!のことらしい。

昔はよく海釣りをしていた父も、その意見には大賛成で、三人で行ってみることになった。

すでに出発が遅れていて、しかも朝ごはんも食べていないので腹ぺこで、とりあえずマックで軽く食べることにした。

とはいえ、朝マックの時間は終わっている。



で、食べたものは…

ナゲット。

今ニュースで話題の、マックのナゲット。

食べてました。

お腹はなんともないけど、気分的にはあまりよろしくはない。

父なんて、マックのチキンナゲットを食べたのは初めてだと言う。

それなのに…

「いま宝くじ買えば当たったかもな!わはは!」
と言っていた。

そんな父を見ると、昔に比べると本当に性格が丸くなったと思う。

一方、旦那が今朝になって騒ぎ始めた。

「うっ、やばい!お腹の調子が…ナゲットが腹の中で…」

それは絶対違う。

この人のお腹は、むしろ絶好調なんて日はないのだから。



この日の目的は海鮮を食べにいくことだったので、マックを早々に出て、千葉県を南下した。

館山道の端っこ 富浦ICで下りて、父の数十年前の記憶を頼りに…したらだめだったので、ナビを頼りに、那古舟形の漁港に行ってみた。

おやおや!ここは見覚えがある!

いつぞやの、ぶらり途中下車の旅で見た場所ではないか!

こんなところだけ私の記憶力はすごい。

さざえのつぼ焼きなんかをつまみながら生ビールを飲んでる人たちを横目に、ぐるっと辺りを一周して、次に向かった。

次に目指すのは、千倉。

周囲の景色は一変、海から山に変わり、どこを通ったのかさっぱりわからんけど、また海に出た。

那古舟形あたりから、途中、地元のお祭りに何度も出くわした。

御神輿が通るため、通行止めにもあった。

海沿いをしばらく走った。

もうすっかり、海水浴なんてできる季節なのか。

暑いわけだ。

千倉に道の駅があったので、そこで遅めのお昼ごはんを食べた。

海鮮丼。

それがなかなかおもしろい。

批判するわけではありません。

地元千倉でとれた、新鮮な魚介を売りにしているみたいなんだけど、どう見ても千葉の海じゃとれないだろ~ってのがいっぱいのってる。

おもしろいね~と言いながら、おいしいから良しとした。

食べ終わり、周辺をまわって帰ることにした。

満腹になった旦那はまったく機能しない。

帰りは運転交替。

千倉から、ずっと海沿いを走った。

千倉がチーバくんの踵だとしたら、そこから足の裏を通って、チーバくんのつま先にあたる洲崎灯台のほうに向かった。

そこから、最初に行った那古舟形方面へ戻り、再び富浦ICから館山道に乗った。

天気はなんとかもっていたが、途中で雨に降られた。

渋滞にはまったが、三連休の東名とか中央の渋滞に比べたら、こんなの渋滞とは言えないのかもしれない。

いまだに私が運転できる高速道路は、京葉道路、東関道、館山道くらい。

首都高はこわくて走れない。

というか、高速を走ること自体、ついこの前まで教習所の高速教習以来だったんだから、急成長だと自分では思っている。

実家に着いたら、もうすっかり夕方だった。

しかも、雷が鳴っていた。

早々に帰ろうと思っていたけど、雷がひどくなってきたので、実家でしばらく様子をみることにした。

その間、旦那はというと、また寝ていた。

いないと思ったら、和室で大の字で寝ていた。

どれだけ寝れば気が済むんだろう…

天気予報を見ると、都内各所で大雨洪水警報が出ていた。

このままだと雨雲が実家の方に迫ってきそうなので、雨がひどくないうちに帰ろうと、旦那を叩き起こした。

雨は降っていたが、そんなに強くならないうちに電車に乗ることができた。

でも、私の家は都内寄りなので、そっちの天気が気になった。

そして最寄り駅に着くと、何も降っていなかった。

あらまぁ。

じゃあ、カレーでも食べて帰ろうか~

ということで、駅の近くのカレー屋で晩ごはんを食べた。

「今日はほんとに食っちゃ寝の一日だったね~」と旦那が言った。

それはおまえだけだろ。

だけど、この人には感謝している。

私は実家にひとりの父が気掛かりで、機会があれば、父を誘うようにしている。

旦那のほうからもよく、お義父さんも誘ってみようよと言ってくれる。

旦那は私の妹とも仲がいい。

というか、15才も年下の妹に、旦那は完全に遊ばれている。

しっかりあだ名で呼ばれている。

本当はどう思っているかわからないけど、ありがたい。

しかし、寝過ぎだ。