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ananヒトリタビ

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 女子高への入学が決まってから学校へ登校し始めるまでの間、私はろくに勉強もせず部屋の中で二度寝三度寝を繰り返していた。親は合格した記念に旅行や遊園地に連れて行ってくれたがあいにく私はインドア派なのでぶっちゃけ家で寝てたほうが楽です。ごめんなさい。
 (あー…マジで昼寝楽しい…もう学校行きたくねぇわ…)高校生になる目の前でこの有様である。
(そういえば女子高ってどんな感じなんだろ…クソみたいな男子がいないなら楽しいのかな…お嬢様みたく厳しく指導されたりするのかな…それは嫌だな。)
そんなことを考える毎日が続き、ついに入学式当日を迎えた。

 (あ そういや私人見知りだったわ…)
学校まで電車で片道1時間。通学路の距離の短さと共学高校での恋愛や青春を求める同級生達が来るはずもなく、人見知りな私には拷問だった。
(ぼっち確定だわ…家帰ったらゲームしよう)遠い目をして黄昏ていると右肩をトントンと軽く叩かれた。驚いて右を見ると隣の席の女の子が緊張した笑顔で話しかけてきた。…普通に読者モデルやってるんじゃないかってくらいかわいい。
「あっえっとね、その、」
どうやら向こう側も少し人見知りらしく言葉に詰まっている。
「にゅ、入学おめでとう!!!」
頑張ってひねり出した言葉がそれかよ。もう親と親戚から死ぬほど聞いたよ。
「ああ…うん。おめでとう。」苦笑いを浮かべてとりあえず返事はした。…この子は天然なんだな…。それから私達は中学のこととか学校の校風とか制服についてガールズトークした。ガールズトークってめちゃくちゃ続くよね…。
「この学校の制服かわいいよね!私リボンのとこめっちゃ好き!!この制服来てデートしたい!!!でも彼氏いないしそうだ彼氏ほしい!!!!私の好みのシチュエーションは先生と生徒の恋がステキ!!」
「ウン…」特にこの子のガールズトークはやばい。頷いて相づちしかうてねぇ…。『いつまでも話し続ける女子の神経がわからない』って言ってた男子の気持ちが分かる。話題の変わり方ハンパないね。
「と ところでさ、名前なんていうの?」
なんとか女の子の勢いを抑えることができた。
「あっ!ごめん名前言ってなかったね!私は水谷さやかだよ!」
「橋本ゆいだよ。よろしくね、水谷さ」
「さやかでいいよ!!」
「…さやか、ちゃん。よろしくね。」
ぴょこぴょこ跳ねる仕草が、笑顔が、可愛らしい。自分が人見知りであることはとっくに忘れていた。


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