国が目標として掲げる「3年後、放射線量2分の1を目指す!」というのは、とんだ「まやかし」です。
何故「まやかし」なのか、理由を説明します。
計測すらしていないストロンチウムやプルトニウムは別にして、今後問題となってくるのは、セシウム(以下、Cs)です。
このCsですが、半減期が2年の134Csと半減期が30年の137Csの2種類があります。
今回の福島第一原発事故では、この134Csと137Csの放出比率は、ほぼ1対1、同程度とのこと。
また、134Csと137Csから放出されるエネルギーの強さは
5.4:2.1 = 2.6:1 (IAEA資料より)。
つまり、同じベクレルであっても、134Csは137Csの2.6倍強いエネルギーを出すんですね。
それはさておき…
このCsですが、時が経つにつれ、その放射線量は減少して行きます。
では、どのように減少していくのか?
色々な意見を参考に、考えてみました。
(前提条件)
A = 3.11直後の134Csのエネルギー
B = 3.11直後の137Csのエネルギー
T = 経過年数
C = 現状を1とした場合の、T年後の放射線減衰量
AとBの比率=2.6:1(IAEA資料より)
(数式)
C = 2.6/3.6 × (A+B) × 2^(-T/2) + 1/3.6 × (A+B) × 2^(-T/30)
※「2^(- T/30)」ていうのは「2の(-T/30)乗」ということです。半減期30年の137Csを減少させる式です。
T(経過年数)が30年、つまり137Csが50%になる時期には、2^(-30/30) = 2^(-1) = 0.5 = 50%といった具合です。
Tに1を入れると、1年後の放射線量であり、0.78212=78%にまで減少します。
2年後は62%、3年後は51%。
今後3年程で、放射線量は半減する事がわかります。
グラフにすると、以下のとおり。
縦軸:現状を1とした場合の、T年後の放射線減衰量(C)
横軸:経過年数(T)
グラフを見ると、放射線量は今後7年間位で大きく減少し、その後はなだらかに減少します。
「大きく減少」する原因は、134Cs半減期の短いこと。
また、「なだらかに減少」の原因は、134Cs の減少効果が薄くなり、残存する放射性物質の内、半減期の長い137Csの割合が高くなってくる事です。
3.11以降、既に8ヵ月近くが経ちますが、すでに初年度の減少幅22%の半分ちょっとは減少している事になります。
(参考:今後の減衰量)
つまり、何もしなくても、3年後には放射線量が約半分になるんですね。
「国力を挙げて除染を行い、放射線量を50%にします!」なんて、声高らかに言っちゃってるけど、何もしなくても50%になるんですよ…。
皆様、騙されないように。

