私は大学院で認知症の方の意思決定支援について学びましたが、

実践することはとても難しいと感じています。

今も末期がんなのに診療を拒否して介護も拒否している男性を担当しています。

本人にとって訪問診療の診察も介護ベッドやトイレの手すりも必要ないこと。

なぜなら本人は自分が健康だと思い込んでいるからです。

本人の気持ちからしたら至極当然な反応で、拒否という言葉が妥当かどうかにも迷います。

ですが、根気よく説得を続け、訪問診療の医師の診察と介護ベッド、手すりを調整できました。

認知症の方の支援でどうしても忘れられない女性がいます。

重度の認知症ではありましたが、トイレやお風呂は一人でできる。料理も自分で作っている。しかし、妄想が始まると娘の家に押し掛ける。

そんな女性だったのですが、私は何となく「もう少し在宅で生活できる」と思っていました。

しかし、訪問診療の医師は「在宅は無理。施設を探すように」とICで娘さんたちに説明。本人をだまして外出させ、そのまま施設の車で強制入所となりました。

医師に無理と言われればそれ以上言えなかった当時の自分。今でも難しいと感じます。

このように、実践の場で認知症の方の意思決定支援をすることは、何年ケアマネをやっていても難しい、そう感じています。