The cold never bothered me anyway !



【ピアノアレンジ】Let it Go【アナと雪の女王】





しふぃーです。
今回は誰もが一度はもう耳にしているでありましょうこの、
アナと雪の女王より「Let it Go」を役者不足ながらピアノアレンジさせていただきました。

音源や楽譜のDLはコチラ



[以下ここでは、制作した経緯(いきさつ)や感想を綴っています。]


6月に入って動画をあげようと思っていたのですが、当初は別の(秦基博さんの)曲をアレンジしようとしていました。
が、ある日何かのきっかけでYouTubeに上がっているアナ雪の公式動画を再生して、最早誰もが知る楽曲ですがその日はじめてちゃんとレリゴーを聴いてみたんです。

そしたらもう、、「何だこの動画は…」と。

もう鳥肌は立ちっぱなしだし涙は出るしでとにかく感動してしまったんです。
どのぐらいって、利用したこともないiTunesの楽曲販売で即座にポチっちゃうくらい。

で数日は本家のそれに浸っていたんですが、動画制作のことを考えた時に「あ、今作ってんのは後でいいから先にこっち(レリゴーのアレンジ)作んなきゃ」と気が変わって着手しはじめたという経緯です。


作曲はクリスティン・アンダーソン=ロペスさんと、その夫のロバート・ロペスさん夫妻が手がけたそうですが、彼ら曰く

「みんなが歌いたくなるような曲」

にしたかったと聞いています。
印象的なリリックに、(特に)サビの開放感がそれを産んだのだろうと思います。

ちょっと音楽的なことを言うと、映画の挿入歌として、感情の移り変わりの表現もしっかり組み込まれていて、初めはマイナー(短調)から入り、歌詞の移り変わりとともに平行調のメジャー(長調)に滑っていきます。
この変化が「自由なんだ!」「わたしはわたしでいいんだ!」というメッセージ性をより強めていて、本当に非の打ち所のない素晴らしい曲です。

それとこれはアレンジを作っていく最中に気づいたんですが、この曲のBPMは137で作られています。
しかし2番後のブリッジ(の前半)だけ
BPMが「1だけ」下げられているんです。

細かい変化ですが、比較的発音に時間のかかる重たい金管楽器がメロディをリードするところですし、映像的にはエルサが下唇を少し噛みながら「よっしゃ城つくるったるで!!!」と優雅に踊りながら建城する、いわゆる魅せ場のシーンなので、ちょっとだけBPMを下げたのだろうと思います。

いやあほんとに考えぬかれてますね。

BPMの変化する曲は少なくないのですが、やはりそれには一つ一つ作者の意味意図が組み込められているようです。



そんな名曲の編曲を私しふぃーがピアノ一本で挑んだわけですが……

まあどだい無理な話ですよねーwwwwww

とにかくこの曲に込められている「不安」「解放」「躍動」「自信」を表現する、そして繊細でありながらダイナミックな演出まで満載の素敵な映像に自分のピアノをマッチングさせるということを考えると、やはりそのハードルの高さというのは感じました。
そういう思いがあったので、自然と音符が増えてしまったなーというのが今回少し反省すべきところです。
いつものことなんですけどね。

自分で弾きながら楽譜を作ったとはいえ、これ弾くにはパイレーツオブカリビアンのタコ船長くらい指がないと難しいですね。
一応10本の指で弾けるよには作ってありますけど、「これしふぃー生で弾いてくれよ」って言われても、

わ た し は 弾 け ま せ ん 。(渾身のドヤ顔)


昔からなんですけど僕のピアノアレンジはラーメンで例えれば二郎ばりに音符マシマシになってるので、一応楽譜は公開しますがどうぞ参考程度に、自分で添削してお楽しみいただければと思います。


…正直言えば、もっとマシマシにしたいくらいなんですけどねw
僕のピアノアレンジャーとしての目標は、東方連奏曲で知られる「しらは氏」なので。

彼(彼女?)は私と同じくDTMで制作するピアノアレンジを投稿されている方なんですが、彼のピアノは連弾でも不可能な楽譜になっています。
しかしそのまとまり感というか、そういうジャンルとして、つまりDTMの利点を最大限活かして完成されている作品という感じがして、20分くらいのメドレーなんですけど全く聴いていて疲れません。
ですからそういう編曲ができるようになるのが私自身の目標です。

けど何せ、未だ僕は「これだ!!!」というピアノ音源に出会えていないので、はやく見つけたいところではあるんですよね~…

今回レリゴーで使ったピアノ音源も、実はかなり迷った挙句スタインウェイの音源に決めたんです。


僕の使ってるLogic9にはこの他にベーゼンドルファーとヤマハのピアノ音源が入っているのですが、ベーゼンドルファーは音のキャラクターが強いのでちょっと難しく、
ヤマハは一つ一つの音が粒立っていて低中音域が埋もれないという特徴があるのですが、(音源の作られた過程においても)どちらも弱々しい音を作るのには不向きだということが製作中にわかって、結局音作りもしやすい優等生なスタインウェイに決めました。

けどやはり決め方が消去法なんですよねー。納得は全然してません。



あ、あと今までと違う点といえば、コンプを真面目にかけたことですね。

音圧至上主義の昨今、今まで僕はピアノソロの曲だけはコンプ挿すのがどうもためらいがあってなかなかその気になれなかったのですが、
やはりこうも一曲中に感情の高低差があると、弱々しいところに合わせて音量を調整すると盛り上がりの部分で音が割れてしまったんですね。

ですからこだわりを捨てて、より聴きやすいようにコンプをかけました。

あまり強く圧縮すると短調の雰囲気が壊れてしまうので、控えめに。
反対にリバーブは、情景が雪山で広いところなので、少し大きく包みながらも抜けるようにという感じで音作りをしました。



さて。マシマシ音符のしふぃーアレンジですが、いざ完成して動画に当ててみると…

やはりまだまだ原曲の迫力には足元にも及びませんでしたね。


「どーすっかなー…これじゃあいくらなんでも映像と音楽に差がありすぎて観てもらえない」

と思ったしふぃーさん。
本家に返って観察をはじめました。
YouTubeの本家動画を観ていると、iTunesで落とした曲と比べて、ある違いがあることに気付きました。


「…なるほど、SEだ」

閃いたしふぃーさん。
そうです、動画の方には映像に合わせて効果音(SE)が付けられていたのです。

しかし本家のSEなんてどこにも売っていません。

なら…



「作ればいいじゃない。」


というわけで、動画編集中に平行してSEづくりをしてみました。
SEのはいってる場面を一々聴いて、
それっぽい音源を自分のDAW(曲作りに使うソフト)のライブラリから探して、
オートメーションやインサートエフェクトを自分の知る限り駆使して一つ一つ手作りしました。

はじめてやったんですが、これが案外面白くて。

どうしてもそれっぽい音がない時には、webでないかさがして、その音源をカットしたり何なりしてあてがいました(もちろん使ったものは全てフリー素材です)


まあ決して褒められるような出来ではないですが、ピアノ一本だけより少しはましになったと思います。



歌詞を入れて完成するまで(動画編集だけで)5~6時間かかりましたが、朝までかけて一気に作っちゃいました。

まだ内緒なんですけど、僕のこれから新しく広げていきたいコンテンツがあって、その制作にはこういう効果音的なものが必要なので、今回の動画は本当にいい勉強になりました。


この動画の楽しみ方としてのしふぃーの狙いは、作曲者の願いと同じく
「合わせて歌って」楽しんでもらいたいと思っています。

今回の作品は、素で8割、そしてここに視聴者の歌声が入ることで10割として完成するように作ってありますので、是非是非、エルサになりきって歌って欲しいです。


インストしかやっていない僕自身ですが、本当に珍しくこのアレンジにおいては「誰かに歌ってほしい」と強く思いながら制作しました。

決してキー的には難しくない曲ですが、どなたでも「歌って」楽しんでいただくために、SEなしのピアノのみの音源、
そしてそれとは別に、
原曲キーから2コ下げ、3コ上げの音源もご用意しましたので、是非ダウンロードしてカラオケ音源として楽しんでください。
(もしこれ以外で、特定のキーで歌いたいという方が、もし私のピアノ音源でいいと仰ってくださる方がいれば、お申し付けください。別途ご用意して、DL可能な状態にしたいと思います。)

楽譜・音源のDLはこちらから

ではでは!しふぃーでした