Mexico omoidasukotonadoooo

全土マップ


だいたいこんな感じで行きました。小さくてよく見えねえな。

もう更新しないと思われるので行った順番に並べ変えてみました。
地図を参照しつつ読むとちょっとした旅気分を味わえるかも、です。

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動機。。。。とか

日本に帰って来て黒い肌を見せて「メキシコ行ってきたよ!」と人に言うと「なんでメキシコなの?」って大概聞かれる。それを言われると困ってしまう。正直、特に理由なんてないからだ。

確かに日本でどこに行こうか悩んでいた時は、自分が本当に行きたい国に行こうと思っていた。けど、その中で行ったことも無い国に本当に行きたいなんて思えるのか?という疑問が湧いた。とどのつまり、「どこかに行く」ってのは「行く」ことでしか分らないから「行く」のであってそれ以上でもそれ以下でもないんじゃないかと。

結局、シーズンオフで早急に決めなくてはいけなかったし、なるべく日本と風土の違うところ、安いところ、ビールがうまいところ、と考えてMexicoという名前が頭に膨らんできた。それで行こうと思ったというのが本当のところ。今もそれでよかったと思ってるし、別に他の国にしとけばいいと思ったりもしない。

それどころか僕は完全にメキシコに捕まってしまっているみたいで、また絶対に行きたいと思っている。行き残したところも、食べ残したものも沢山あるしね。次回はシティから中米にかけて廻りたいな。

まーいつになるか分んないけど。

思い出すことなど1 LosAngels~SanDiego

Lax  さよならあめりか

行きと帰りで2,3日居たアメリカにはいい思い出がない。英語もできないしアメリカのガイドブックも地図も何も持っていかなかった僕も悪いのだけど、負けっぱなしだった印象がある。勿論、たったそれだけでアメリカの印象を決定するつもりも毛頭ないけど、あくまで僕がそう思ったに過ぎないってこと。悔しいのでまたアメリカには行きたいとは思っているし。

はじめロス空港を出るだけで1時間くらいかかった。歩けば出んだろ、と思ったが全然出ない。つうか徒歩で出ようとしてるやつもいない。みんなターミナルでバスやらタクシーやら迎えの車に次々にさっさと乗り込んでいく。
仕方ないのでインフォメーションセンターの人に聞いてシャトルバスCというのでなんとか外に出られた。降りたのはシティバス乗り場だった。標識を見てみると「Union St」行きってのがあった。確かこの駅からサンディエゴまでの電車が出ていると何かで見たっけ、と思って待っている。日差しが明らかに日本と違う。俺はアメリカにいんだな、と普通に思った。


chimpo  ←バス乗り場のベンチにチンコ。大きさは日本人並。


バスが来る。来るなりでかい図体の黒人の運転手が「15分後に出発だぜ!!いいか!15分後だぜ!!」と俺に叫ぶ。「フィフティミニュッツ??オーケーオーケー!」と答えると「じゃあ乗って待ってな!!」と言われておとなしく乗って待つ。
しばらくして出発したんだがこの黒人、テンションが半端じゃない。なんかわからんが叫んだり、歌ったりしてる。前の乗客と喋ってる。途中で車止めて、なんか友達と話してる。

よくわからねえまま40分程過ぎる。乗客もかなり少なくなってきて不安に思った僕は前に言って「ユニオン駅まだ?」と聞く。「オーケーオーケ、アヒゥーミニッツだぜベイベー心配すんな!!」とのこと。ならいいんだけどさ。
「お前どっから来たんだ」「ジャパン」「ジャパン!イチ!ニ!サン!シ!」と両手を振る。とりあえずグッド!とか言っておく。「名前は?」「ヒデヨ」「オー、ノモ!」バッティングの真似。ハンドルから手離して危ないんだけど。「イエス!サイムネーム(ほんとはちょっと違うけど)」「ユニオン駅からどこ行くんだ?」「とりあえずサンディエゴまで電車で」「おーサンディエゴはいいぜ!!ほらそこがユニオン駅だ。グッバイグッジョブ!ヒデオ!!」とバスを降りる。あ、喋ってたらバス代払い忘れた。いい奴だっただけに悪かったな、と思う。でもおかげてテンションあがってきた。


そのままアムトラックという電車で(30ドルだった。。高けえ。)2時間ほどでサンディエゴに着く。駅を出ただけでアメリカ西海岸だぜ!って雰囲気がある。椰子の木が綺麗に並んでいて、噴水があって、赤い路面電車が走っていく。
ちょっといいなーと思って、ほんとはティファナ(メキシコ国境の街)まで突っ走ろうかとおもったがここで一泊すんのも悪くないかな、と思う。
ただホテルとか全然調べてないし、インフォのおばちゃんも全然使えないしで、そのままティファナに行くことにした。


am アムトラック


sandiego さんでぃえーご

思い出すことなど2 Tijuana1

一日目


サンディエゴから赤い路面電車に乗って20分ほどすると急激に景色が変わる。荒涼とした荒地と工場ばかりになる。乗ってくる客も油の染みを一杯つけた労働者風の人たちばかりで顔立ちも普通の白人でない。国境なんだな、と思う。リュックをちょっと強く握りしめる。


終点は荒野の駅って感じ。マックとかスーパーみたいのが汚いビルにいくつか入っているだけ。もうここまできたら、そのまま国境越えるしかないって感じの雰囲気。


うろうろすると鉄のゲートがあるんでこれがメキシコ国境の道だろうと推測して歩きだす。鉄冊で覆われた橋を渡る。川は水がほとんど流れていない。これがティファナ川だろう。橋を降りると回転する鉄ゲートがある。それだけだ。これだけでいいんだろうか?ガイドブックによるとメキシコに72時間以上滞在する場合はゲート右手にあるイミグレーションでツーリストカードを貰わないといけないとある。確かにゲートの横にあばら屋みたいなのがあるがどう見てもイミグレーションじゃない。


よく分からんまま通りすぎると、町の中に入ってしまった。やべえ。うろうろとさらに探すがよく分からん。もう18時だ。どうしよう。焦った挙句、面倒だけど一旦アメリカに戻ってまた入り直してよく探してみようと思う。2回目に入った時にゃもうこれしかないだろうということでそのあばら屋をノックする。すりガラス越しに軍人みたいのが幾人かいるのが分かる。


「イズヒアイミグレーション?」「イミグレーション?」「イエス。ツーリストカード」「オー」となんか横にある小道の方にいけといわれる。行ってみるとさらに小さいほったて小屋で軍人が一人でテレビ見てる。
「イミグレーション??」「ああ??」「ツーリストカード?」「ああ!?お前ツーリストカードが欲しいのか!!」「イエス」「お前はどこまで行くんだ」「とりあえずメキシコシティ」「そうかじゃあこれ書け」と渡される。
やった、これだ。記入しようとするがスペイン語全然わからねえ。その軍人が教えてくれるんだが、ちょっと怖え。随分丁寧だが声がでかいんでこいつきれたら怖そうだなとなんとか記入。

「じゃそこのバンクにこれ持ってけ」「バンク?」よく分からないが指さす方向に同じくらいのほったて小屋が。それを出してみると20ドルと言われる。ガイドブックに書いてあったのと同じ料金だ。よし。支払ってまた戻るとおっさんがパスポートにスタンプを押してくれた。よっしゃ!ってこんなもんなのか?よく分らなんがこの乱雑な手続きで俺は何十日かメキシコにいれることになったわけだ。


一安心するのも束の間、時間は19時だ。宿を探さなくてはティファナはやばい街と聞かされてきたので、びびりながら街の探索を開始。ガイドブックに載っている格安宿をなんとかとる。一安心だ。なんとかなった。
ちょっと安心したので街に繰り出してみる。そういや今日一日、何も食べていない。喰わなければ。けど疲れててもう話す気にもならなねえ。ホテルの人もそうだったがもうスペイン語だ。全て。面倒くせえ。もーファーストフードでいいや。入ったチェーン店みたいなとこでよく分からない大量のサラダを食う。まだ緊張しているせいか全然腹が減ってない、サラダもなんとか全部食う。
ホテルに帰る。とにかく疲れた。とりあえず明日はティファナの散策とまともな飯を食おうと泥のように眠る。

思い出すことなど3 Tijuana~La paz

ティファナからラパスまでの長距離バスの旅は楽しかった。
バスに乗り込んで何が一番安心したって、それは今日の宿を探す必要がまずないことだ。22,3時間バスのシートに座って寝てりゃ到着する。これが何より嬉しかった。

で、バスに乗れて、座って出発を待って安心していたら、いきなり大男が俺にパスポートを見せろと言う。スナック菓子をぼりぼりやってる。なんだ?こいつは?ともかく知らない奴にパスポートなんて見せられねえ。俺はひたすらに断るが折れねえ。でもよく聞いてみるとどうやらバスチケットと言っているようだ。それくらいなら見せてもいい。俺はそいつにチケットを見せる。
「お前の席は9番だぜ。そこは俺の席だよ。坊や」(実際はスペイン語だけどジェスチャでそれを理解する)と言われた。そういうことか。後でバスに乗る時はもう常識になるんだけど一等バスは全て指定なのだ。それを、知らなかった。謝って席を移る。悪かったなあ、と思っているが向こうは意に介さず、逆に俺にスナック菓子をくれる。よく見りゃすげえいい人そうな顔してんじゃねえか。益々、悪かったなあ、と思う。
俺の隣りには、同い年くらいの男が座る。出発して暫くして話し掛けてくる。サンドイッチ食べるかい?腹も減っていたし有難く頂くことにする。手作りだ。綺麗な英語(ネイティブじゃないってことなんだが)を喋るので少し会話ができる。彼の名前は忘れてしまったのだけど、ラパスに実家があって、今はティファナのコカコーラの工場に勉強に来ていてこれからバケーションで帰るところだそうだ。ラパスはいいところか?と聞いたらそりゃいいところだぜ!と言っていたがティファナも不思議な町だったね?と聞いたら曖昧に頷いていた。決してティファナは住むものや働くものにとっては居心地のよい街ではまず無いのだろうな、と思った。


出発したのが夜だったので僕も早々に寝る。
バスは2,3時間くらい毎に止まって休憩をする。
明け方あたりに止まったところでカフェモカを飲む。甘いが美味しい。
辺りは何もない。カフェだけがぽつんとある。やっと辺境に来た気がする。バスに乗って明るみ始めた外の景色を眺めているが見事に何もない。あるのは黄土色緩やかな斜面とサボテンだけだ。荒野だ。変化と言えば若干サボテンの種類が変わったりするくらいだ。不思議に飽きない。何も無いが何も無い訳ではない。そこには地面があり石が砂あり、少しばかりの草と大量のサボテンがある。同じようだが全く同じ訳では勿論ない。少しづつ姿を変えて風景は過ぎていく。というようなことをぼんやり考えている。


後で他の旅行者に聞いたが西海岸沿いの風景というのはやはり内陸部とは違う独特なものだそうだ。確かに内陸部に入ってからは草木が多くなって完全な荒野みたいのはなかった。
これも後で思ったがメキシコは無駄が多い。日本より国土は俄然広いが街と街の間ってば驚くほど何も無いのだ。多分、街同士をそのままくっつけてしまえば日本と同じくらいの大きさで住むんじゃないかってくらい。
風土的に有用することが難しいのだろうとは思うんだけど、この無駄ってなんだろうと僕は思う。大体のメキシコ人はこの無駄な移動の時間を本を読むでもなくぼっとして、ついている映画をぼんやりみて時折笑い声をあげるくらいだ。
過剰な無駄なスペースはなんだか僕を安心させる。それは日本に居てもおなじだな、きっと。有用なスペースばかりの場所では息が詰まる。好きな人と一緒にコンビニに行くとする。5分で着くようなコンビニは確かに楽だけど、それがもうちょっと、例えば30分くらいかかるのであればその間にもうちょっと言いたいことが言えたり、(あわよくば)キスしたりすることができたりする。どちらがいいのかという議論が意味は無いけど、何かを得ることは何かを失うことでもあるんだろう、それは必然的に。


半島を4分の3くらい行ったところの休憩所に降りる。既に正午、出た瞬間にむわっとした熱気を感じる。明らかに気候が変わったのだ。隣のやつとオー!ジュシー!と言い合う。みんなでレストランに入る。レストランというか簡易食堂か。次々にみんな頼むが、なにせメニューがわからねえ。隣の奴が気を使って、分かるか、と聞くが首を振って、同じやつ頼むと注文してもらう。
大男と隣のやつ、3人で食べる。来たのはトリティージャ(タコスの生地)を丸めて中に変な白身の肉を詰めてやいたやつ。
「これはなんて言うの?」と聞くと「マントレイヤ」と答える?え?
そうすると隣の奴が俺の手帳に絵を描く。「これがマントレイヤ」



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そっか~、俺は料理の名前をききたかったんだけどな。ま、いいや。
食べ終わってそとにでると大男が煙草を薦めてくれる。どこまでもいい奴。この人英語も少しは喋れるようだがなまりが半端じゃないので全然会話できない。
彼も一緒にラパスに行くのかと思ったらその後に止まった街で降りてしまった。最後はきちんとお礼をして握手をしようと思ったが突然で機会を逸してしまった。悪いことをした。



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思い出すことなど4 La paz1 

~シガレ野郎に気を付けろ!!


「ラパスに着いたぜ!」と隣の奴に起こされると長距離バス小さな停留所で止まっていた。寝起きでぼっとするままに降りるととにかく暑い。そっかここで隣の奴ともお別れだな。ぼっとしていて英語がうまいことでてこないが「アイムグラッドテゥーシーユー!」とか言ってみる。握手。別れる。もう少し英語ができれば仲良くなれたのに残念だった。メキシコ人に「君はもっと英語勉強すべきだね」とか言われてしまった。分かってる。まーでも仕方ないさ(こればかりだな)。


さて、見たところ郊外の様子。まず中心街まで出てホテル探しだ。
既にのんびりした田舎町の雰囲気。悪くない。基本的にタクシーは使わないことに決めている(高いし、交渉が面倒なので)。市バスみたいのは通り過ぎるが、窓ガラスに白ペンキでなんか書いてあって全然分からない。まあ、時間はまだある(16時過ぎだし)。とりあえず煙草でも吸ってぼっとしていると、普通の浮浪者風の男が英語で喋りかけてくる。足が悪いらしく杖をついている。
「ヘイ!!どこ行くんだ!!ホテル探してんじゃねえかい!?」「(とりあえず無視)」「ホテルだろ!!ホテルカリフォルニアじゃねえのかい!!」お、それってガイドブック載ってた行こうと思ってた安宿だ。「イエース!知ってる?」「勿論だぜ!!俺を誰だと思ってんだ!!」まあ大体こんな感じのこと言って胸をはる男。「タクシー?バス?」「そりゃバスだね!」「よし」と乗るバスを教えてくれる「ナントカで降りて2ブロック先だぜ!!!ここで待ってりゃバスはすぐ来るぜ!!」なんだ、いい奴じゃねえか。どこで降りるかはよく分かんないがとりあえずバス乗れればなんとかなる。「サンキュ!」と言うとシガレ持ってるかと聞く。なるほど、それが目当てか、まーでもきちんと教えてくれたし、と日本から持ってきたマイセンスーパーライトを取り出す。「お、こりゃ珍しいな」「ハポン・シガレ(日本の煙草)」というと箱を手に取ってしげしげ見だす。で、手を離さねえ。おいおい、と笑いながら取り返そうとすると、分かった、分かった俺のと交換しようとポケットから取り出した自分のタバコを俺に渡す。ただそれが少なくて5,6本しか入ってない。俺のタバコは封切ったばかりでまだ2,3本しか吸ってないんで、そりゃないだろ~と俺も拒む。そしたら、よしよし、分かったとばかりにマイセンを少し取り出して、俺に渡したタバコに詰める男。「これで同じだ!な!同じだろ!」と言う。明らかに数が違うが俺もちょっと飽きれてま、いっかと妥協する。吸ってみるとノーフィルター。それを言うと「そうだ、これが男のタバコだぜ!!」とか言う。じゃあフィルター付きのマイセン返せよ、とか思うが、まあ言わない。男は横の草むらから黒いゴミ袋でまいたペットボトルを取り出して飲む(多分酒。メキシコでは外で酒飲むと捕まるので隠していると思われる)。
なんだか憎めないやつだ。きちんと親切の代償にタバコを要求するとことか、せこいとこが憎めない。バスもちゃんと正しいの教えてくれたしね。
ただ、まあ500ペソコインというのを取り出して、これを日本の金と交換しようという申し出は勿論断ったけど。



それがラパスって町で一番初めに出会ったやつで、悪くない出会いだった。それで、今思えばやはりこの出会いが僕のこの町の印象を決めたし、やはりそんな町だった。小さくて庶民的な海に近いこの町が行った町

の中で一番好きな町になったのだけれどそれはまた今度。



シガレ  ←貰ったシガレ。ノーフィルターなんで結局吸わなかったし。。。


思い出すことなど5 La paz2

la paz    ~ラパス、Jに会う


ラパスは本当に小さな町だ。町の人がみんな知り合いみたいな。それでもってリゾート化されてない。庶民的。海がすごく近くて、そこは綺麗な遊歩道みたいになっていて夜は素敵だ。でも別に観光客ばかりって感じではなくて、町の住民が沢山ぶらぶら歩いてる。家族とか恋人とか。アイスクリーム屋が何故か大盛況。
小さいので歩いているとすぐに町に馴染む感じがある。それがまず嬉しい。ここ行ってここ曲がるとスーパーで、その先の角の酒屋で煙草売ってて、その前の屋台がうまくて、とかそういうことが分かるのが純粋に楽しい。


2日目。外に出ると強烈な日差し。ホテルの前の屋台でタコスを食べる。ここのタコスは白身魚の唐揚げが具になっていてうまい。アボガドソース、トマト、ネギなんかを挟んで食べると最高である。1つ10ペソと少し高めだが、中の魚を考えるとその位だろう。ちょっと物足りなかったので他の屋台で牛肉のスープみたいのを食べる。悪くないが15ペソと少し高め。
さて、どうするか。とりあえずベンチに座ってガイドブックを眺める。やっぱここはビーチだろ、とおもった。一人なので海に入ることはできないだろうけど、この日差しの下、ビーチでのんびりビールしかねえ、と考えは決まった。次はどのバスにどこから乗るか、だ。これが面倒くせえ。と、考えて座っていると「何してんだい?」と呼ぶ声が。顔をあげると10歳くらいの少年である。白いランニングに半ズボン。そんな汚い身なりでは無いがストリートボーイだろう。人なつっこい笑顔で話し掛けてくる。聞くだけ損はないだろうと「ピチリンゲビーチ」と言っみる。「ピチリンゲビーチ!!知ってるぜ!俺についてこいよ!」とカモンとばかりに親指で自分を指す。あまりに人なつこいので思わずついていくがタクシーの客引きとかじゃねえよなと思ったので「バス?」と聞くと、そうだという。「ビエンテペソ(20peso)」と言うのでそれなら問題は無い。とりあえずついていくだけついていくことにする。一応警戒はしていたけど、何か信じられる気がした。勿論英語は一切喋れないので会話はほとんどできない。だが子供ってのはすごいもんだと思う。親密さを行動で示す。変な歩きかたをしたり、転ぶ真似をしたり、誰に教わったんだか女の尻をみてクンニの真似をする。一生懸命俺を笑わせようとする。俺はほとんどこいつを信じていた。騙されたらそれは俺の目がなかったってことだ、と思った。
途中、知り合いの女の子とお母さんに会って、なにやら「これからこのハポネスをビーチに連れてくんだぜ~!」みたいなことを言っていた。婦人警官にも挨拶していた。知り合いばかりだ。きっとみんなに可愛がられているんだろうと思った。名前を聞くとジュリアンとか不明瞭に言っていた。あまり名前を聞かれたくないのかなと思いそれ以上は聞かなかった(なので以下Jと呼ぶ)。
着いたのは確かにバス停留所だった。ただ空き地みたいなとこだったのですげえ分かり辛い。多分一人では見つからなかっただろう。Jに感謝する。
中で切符を買って暫く待つ。確かにビエンペソぴったりだ。嘘ではなかった。Jはバスの運転手やらバスガイドやらとも知り合いで色々ぺちゃくちゃ喋っている。顔が広いのか、単に町が狭いのか、まあその両方なんだろう。俺のガイドブックとスペイン語の本に興味を示して、色々聞いてきたり、俺にスペイン語の文章読ませたりする。すっかり仲がよくなった。
バスが来てJに礼を言って俺は乗り込む。Jはまだ別れたくないのか、運転手に自分も乗っけろと頼んでいるみたいだ。勿論、運転手は断る。ちょっと切なくなった。バス代くらいだしてやってもよい。ただどこのだれか知らない子供を勝手にビーチなんかに連れて行くことはできない。それは日本だろうが外国だろうが同じだろう。バスが出発して、手を振った。Jはぽつんとベンチに座って寂しそうに手を振っていた。



la ←みんなたむろってるベンチ。ここでJに会った。



ビーチは閑散としていて素晴らしかった。水は綺麗だし、後ろを向くと赤茶けた丘にサボテン。不思議な風景だった。膝下まで水に浸かって歩いた。透明な小さな魚が泳いでいた


     水            


                            la3   


海の家みたいなところでコロナを飲んだ。眩暈がするほどうまい。本を読んでのんびりした。飽きると海

を眺めた。結局コロナ3杯飲んだ。とにかく気持ちよかった、まじで。

思い出すことなど6 La paz3

30 一期二会

ラパス三日目。昨晩は同じホテルに泊まっていた日本人のカップルと飲んだ。久しぶりに(メキシコに来てから初めて)日本語を喋った。加えてビールも結構飲んだせいもあって久しぶりにリラックスできた。随分ビールを奢ってもらってしまったし。

さて、今日はどうしようか。この町は特に見て廻るような所もない。ただ別に時間もあるのでのんびりもう一日くらい過ごしてもよい。暫く悩むがとりあえずフェリーの券を買いに行こうと思う。今日、フェリーが出ているかも分からないのだ。フェリー乗り場は昨日行ったビーチの近くなので分かるが、直接行くのは遠いので市内にあるフェリー券売り場に行ってみようと思った。


10時過ぎにガイドブックを頼りに売り場に行ってみたが、閉まっている。実は昨日も行ってみたのだがその時も閉まっていた。なんか全然開いている様子がない。こりゃ駄目だと思って、戻る。
ホテルでこれからどうするかを考えた。チェックアウトは12時だ。それまでに決めなくてはならない。もう一日いるか、それとも直接フェリー乗り場に行くか。好きな町だしもう一日居ることは苦ではない。お気に入りの屋台や食堂も見つけた。スーパーも煙草屋も知ってる。近くのパン屋の女の子と仲良くなった(少しだけど)。日本人の知り合いもできた。久しぶりに寛げた時間を過ごした。でも、だからこそ、ここを出なくてならないような気もした。この間までの徹底した不安さが逆に懐かしかった。それが一人で旅をするってことだと思うし、旅をするってことはどこかを去るということでもある。住むように過ごすことと旅をするように見るということを混同してはいけないというような気持ちもあった。色んな旅の方法や目的があっていいとは思うけど、僕の今回の旅については不安さの中に身を委ねたい気持ちの方が大きかった。こんなことをホテルの中で考え12時きっかりに荷物をまとめて日本人の二人に挨拶をして出た。


去り難かった。最後にタコスを食べ、通ったパン屋でフェリーの中で食べるパンを買った。ちょっと太めだけどなかなか笑顔がキュートなパン屋の女の子にも「またね!また来るよー」と挨拶をした。向こうもいつもの笑顔を返してくれた。相変わらず可愛かった。


そして昨日Jに教えてもらったバス乗り場に向かう。チケットを買って待っている間、J来ないかなと思っていた。昨日、きちんとお別れをしてないので最後に会いたいなと思った。思っていたら本当にやってきた。「ハポネス!アミーゴ!!!」と抱きついてくる。びっくりしてどうした?と聞いたら横にいるおじさんにチケットを買ってもらって今日は俺、ピチリンゲ港行くんだぜ!と言う。多分そのおじさんはたまたま知り合っただけなんだろう。まじかい?俺も今日行くぜ!フェリー乗んだけど、と言う。じゃ一緒じゃん!!と再会を喜ぶ。今日マサトラン行きのフェリーはあるかと聞くと、無い、と言われる。まじかよ。「それはマニャーナ(明日)、今日はロスモチスしかないよ」とガイドブックの地図を見ながら説明してくれる。マサトランの方が南寄りだし近いのでできればそっちの方が良かったのだけど、バスの券も買ってるし、荷物まとめて出てきてる。もう行くしかねえな、と心を決める。


バスに乗って昨日の港に着く。着くなりチケット窓口で俺のチケットを窓口の人に言って買ってくれるJ。順番待ちをしていたら、その間にJはその列でお菓子を売り始める。それをする為にバスに乗っけてもらったんだと合点する。そのうちまたやって来て、向こうに着いてからのバスチケットを買った方がいい、ともう一つの窓口を指差して連れて行こうとする。よく分かんなかったし、着いてどうするかも決めてなかったのでとりあえず、いい、と言う。よくない、向こうじゃチケット買えないと言って手を引っ張る。でも、辞めておく。Jは心配なんだろう。歯痒そうにスペイン語が通じないことをもどかしがっている。ごめん、と心の中で思う。ついてから俺、一人でやるからさ、もう充分だよ、と思う。
結局、こいつは俺になんの要求もしてこなかったな。金はもちろん、お菓子だって俺に売ったりしなかった。ほんとにこいつは単純に俺をアミーゴだと親切にしてくれた。これから色々あんだろうがそのまま成長しろよ、と思った。ゲートの前で握手をした。ポケットに10円玉があったので記念にそれをあげた。
日本の裏程の遠い小さな町であいつは今日も道端で菓子を売ってんだろう。それを思うととても不思議だ。またいつか行きたい。そこでのんびりとビールが飲みたい。まあ、いつか行くよ。


31  ホテルの屋上より朝


25  初めてありつけた大衆食堂の普通の飯。35ペソ。

                             これにトルティーリャがついてます、もちろん。 



                 29 ゆーぐれ

思い出すことなど7 La paz~Los mochis

ferry


ラパスからロスモチスまでのフェリーの中でダニエルとエイブンというアメリカの大学生と知り合った。ダニエルはチワワ(メキシコのインディオの村)出身で旅行がてら友達のエイブンと一緒にチワワに行くんだと言っていた。顔立ちがやはりインディオはいってる。でも容姿や背格好は紛れもなくアメリカ人って感じなのでかっこええ。まだ19だ。エイブンはひげのポールみたいな感じで背も低い。フェリーに乗る時に「I hope なんたら(友達になりたい)」みたいなことを言われて行動を共にしてたんだが、なにせ英語ができないのであまりコミュニケーションがとれなかった。
最初は結構色々話しかけてきたんだけど、あまり会話が進展しなかったので悪いことした。あとやっぱ大学生のりにあんま付いていく気しなかったってのもあんだけど。

正直、お前らは英語使えて、ダニエルはスペイン語も喋れんだ。さぞ楽な楽しい旅してんだろうよ!俺は地球の反対側から来てわけもわからないとこでフェリー乗ってんだよ!!ってな意地もあった。俺もその時までチワワに行くか、それとも早く南下するか決めかねていた。それで結局チワワに行かないことに決めた。行くんだったら今の流れで彼らと一緒に行動を共にすることになるし(なにしろフェリー降りてどうすんのかがまだ全然わかんないし)そうすると必然的に二人の後をついていくことになるだろう。それは楽だけど嫌だ、と思った。そんな感じで決めてしまってちょっとチワワは今でも行けばよかったと後悔したりもするが、まあそんなもんだろう。
到着は夜9時ぐらいのはずだが、天候悪化で船の中で1時間ほど待った。ロスモチスの街の明かりが船から見えたが雷のラインが幾筋も光る。すげえ不吉な感じで怖くなった。
船着場に着く。暗くて、街は遠くて、タクシーやらバスやらが空き地に止まっていて呼び込みをしてる。どうしよ!?不安になって、お前らは今日どこに泊まるんだ、と二人に聞くとバス乗り場で寝て、電車を待つらしかった。ノーデンジャラス?と聞くと多分大丈夫だろうと言う。俺もいずれにせよバスには乗らなければならないので同行することにする。ダニエルがスペイン語でタクシーと交渉して三人で200ペソで乗れることになった。寂れた船着き場から暗闇の一本道をタクシーが走る。こいつらと一緒でよかったな、と少しその時思った。
バス乗り場ではダニエルがマサトランまでの夜行バスチケットを俺の代わりに話して買ってくれた。船着場からここまで、タクシーの交渉からバスまで、俺が半日くらいかけてやることを彼はたった30分程度でこなしてしまった。ちょっと自分の能力のなさ加減を思い知らされた気がして、がっくしした。
でもそれは仕方が無い。俺は俺の不器用なやり方で旅を続けていくんだと思った。バスの中で二人と別れた。2等の夜行バスは怪しい雰囲気で隣りのおやじは俺が席を少し外すとすぐ足を投げ出して寝た。俺はその度に起こして席に座らなければならなかった。かたぎじゃないっぽかった。少し怖かったけど、バスの中だ、平気だろ、と俺も寝た。


フェリーのサロンの中でアポロ13がやっていた。初めて観たし、英語もよくわからなかったけど、この映画は駄目だ、と思った。長すぎる、必要以上に。なので俺が外に出てぼっと海を眺めているとダニエルが隣りにやって来て一緒に眺めていた。それは美しい眺めだった。うそみたいに真っ青だった。時折、トビウオみたいのの集団なんかが船をかすめていった。その時少し、音楽の話をした。俺もバンドやってんだ、とダニエルは言った。ベースをやってると言った。こいつはきっとうまく弾くんだろうと思った。そのサイトのURLを聞いたので日本に帰ってから聴いたが良かった。モグワイもソニックユースもヨラテンゴも好きなんだろうと思った。音楽の話もっとしておけばな、と思った。なんにせよ、英語力が俺に足りないのがいけないんだけど。


ダニエルのバンドのURL
www.myspace.com/Gallipoli

思い出すことなど8 Zacatecas

ペネロネ似のメヒカーナ
サカテカスにバスで着いたのは10時過ぎだった。旅の中盤だったけど、まだ俺はバスチケットを取ることに精一杯で到着時間まで聞く余裕は無かった。
案の定、テルミナルデアウトブス(バスターミナル)は市外にあって、サカテカスの夜景が見えた。見下ろすように丘があってそこに大きく十字架がライトアップされていて、思わず見とれた。見とれてる余裕はなくまず泊まれるホテルを探さなければならないのだけど、何か力が湧いてきた。とりあえずバスターミナルの横のホテルで値段を聞くと350ペソ(3500円程度)と言われた。高え。いずれにせよ街に出なくてならないのだから今日、無理して市内でホテルを探した方がいいと思った。バスが無かったのでタクシーで市内へ。メルカド近辺で降ろしてもらいガイドブックのホステルを探すが、まじ入り組んだコロニアル都市(城下町)、小さいが全然道がわからねえ。暗いし。幸いまだ人はぶらぶらと歩いたり、座ったりしている。雰囲気でまだいけそうな感じ。
とにかく分らないので人に聞きまくる。一人、親切なおばさんがホステルを教えてくれた。いい。安そうなホステルの雰囲気の門構え。受付のお兄ちゃんに泊めてくれと言うと、断られる、一杯なのか?俺も必死にアナザーホテル!!ニアー!ニアー!とか言ってると受付の横にいた可愛いお姉ちゃん(ペネロペ似のメヒカーナ)がキャンユースピークイングリッシュ?と聞いてきた。イエス!シー!(ほんとはア リトル)と言うと違うホステル教えてあげる!だって。サンキュー!と教えて貰ったのは最初に探していたガイドブックのホステルだった。ありがと!グラシアス!と言うとペネロペ似がグッドラック!と両手でガッツポーズをしてくれる。まじ可愛い。めちゃやる気の出た俺はなんなくホステルに辿り着く。
だがそのホステルでも断られ、また受付の人に違うホテルを教えてもらう。頑張っていくが見つからず、もう嫌になってきてこのまま野宿でもいいかな、治安よさそうだし、と開き直りだす。と、通りすがりに安そうなうらぶれたホテルが。デブの主人が居眠りしてる。聞くだけ聞いてみようと入ると、200ペソでOKだって!!やった!即決で決める。ただなんてこった。ペソに両替する暇なく、ドルしかねえ。ドルでいいと聞いたら、明日両替してきなよ!とのこと。いい奴だ。グラシアス連発。


不思議なことだけど新しい街に着いてホテルを探すまでの印象で街の印象って大体分る。それは大概において覆されることはなかった。このサカテカスもやっぱりいい街だったし。 ま、それは俺の印象によるもんかもしれないけど、そんなもんだと思う。多分肌で感じたことが一番正直なんだ。

 


サカテカス