今から約1年前のこと

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いよいよ分娩室。室内に緊張が走る。

分娩予備室から分娩室まではベットごと運んでもらえる。準備のために母とダンナは部屋を出され廊下へ。廊下で師長さんがダンナと話しているのが聞こえる。


「ご主人、立会するわよね」


実は、我々、立会出産についてはとうとう結論がでないままにこの日を迎えていた。

ダンナは「・・・お前が立ち会って欲しいなら・・・でも俺仕事で間に合わないかもしれないし」と曖昧なことを言ってたのだ。しかし、今日は土曜日。まんまと仕事は休み。間に合うもなにも・・・


いるから。そこに。


師長さんが私のところに聞きに来る。


「ご主人に立ち会って欲しいわよね?」


「ダンナはなんて?」


「あなたが立ち会って欲しいといってるなら立ち会うって・・・」


なにぃーーーこの期におよんでこの期におよんでまだそんなことを?

私がここまで苦しんでるのを見ておきながらまだそんなことを?(いや、実際一番苦しんでるところはダンナまんまと見てないんですけど)


「私が・・・じゃなくて。あの人が立ち会いたいって思わないなら立ち会わなくていい。私が言ってるから立ち会うなんていうなら立ち会わなくていい!!!」


師長さん苦笑いしながら再度廊下へ。


なんだかごちゃごちゃ言っている。そのうち母の一言


「うだうだ言わず、さっさと行きなさいっ」


ばーか、怒られてやんの。


師長さんがまたやってきていった。


「ご主人、立ち会うって。、あとね、今日は土曜日だから本当はぢろりさんの担当医はお休みなんだけど、ぢろりsんの出産自分が取り上げるって。だから今こっちに向かってるって」


おお、先生ありがとう。・・・っていうか・・・先生の予定だと本当は昨日出産だったんだもんね。大誤算。

まぁ、責任もってとりあげてくれたまえ。笑→態度L

ちなみに先生の自宅は病院のすごい近所。5分もあれば着く距離である。


分娩室に入ってからはあっという間だった。


麻酔が効いているので「いきみ」も師長さんの指示にあわせて力を入れる。自分ひとりだとタイミングがわからないのだ。でも、ここで時間をかけてしまうと赤ちゃんの心拍がどんどんさがってしまい酸素がいきわたらなくなると聞いていたので、とにかく必死。早く、早く生まなくちゃ!!!それだけを考えていた。


ヒッヒッフー

ヒッヒッフー


↑ちなみにこれ全部「吐く息」だって知ってる?(出産前はヒッヒッで吸って、フーで吐くんだと思ってた私)


お腹につけられたモニターで赤ちゃんの心拍数がカウントされている。私は横目その心拍数を見ながら


「まだ、大丈夫、赤ちゃん元気」


そう思いながら必死にいきんだ。早く、早く、早く・・・・

ダンナは私の頭の方に立って・・・何してたんだろ。でも、頭を支えてくれてたような気がする。

立ち会ってもらったのに、結局あまり覚えてないや。笑 すまん、ダンナ。


ずる・・・というか、にゅる・・というか、とにかくそんな感触。

何かこう、出てきた・・・と思った瞬間


「わたしのあかちゃーん・・・」


赤ちゃんが泣くよりも先に、私が


泣いていた。


31時間31分。母子手帳に書かれた私の分娩所要時間。

しかし分娩室に入ってからこぢろが生まれるまでは・・・実に28分。。。

2008年9月20日 14時28分 こぢろ誕生。


お腹の中には本当に、赤ちゃんが、いた。