私の父は単身赴任で、この春、呉から横須賀に転勤することになった。
呉というところは、広島から少し離れており、交通の便が今一つ。新幹線で行った場合、単線で逆戻りしなければならないし、山陽自動車道の西条で降りた場合、そこから結構の距離を車で走ることになる。そんなところだから、関西圏から呉へ行こうと考える人はなかなかいないと思う。
父が転勤するとなれば、まず呉に行くことはないだろうということで、両親が親戚を招待したところ、父の叔母にあたる方(80幾つで現役内科のお医者さん)が来ることになった。私はほとんど初対面だったが、引越し手伝い兼カメラマンということで同行することになった。
その父の叔母さんは、あまり行く機会がないところへ行くのが好きらしく、海外旅行もイギリス、フランス、イタリアといった国ではなく、ノルウェー、フィンランド、トルコなどちょっと外れ気味な国(失礼御免)に行ったそうだ。呉はその外れ気味の仲間なのだろう。
その気持ちに似たものを、私も持っている。AB型だからなのか、昔から「ちょっと変なもの」が好きらしい。バリバリの観光地よりも「なぜ、そんな所へ?」と言われるような所に行きたいし、趣味だって、「何、それ?」がいい。マイナーな場所や趣味だからこそ、相手が知っていたときは、感動物なのだ。高校のとき、好きな本の話でそんなことになって、授業を聞いているどころではなかった。先生、ごめんね。
さて、話がそれましたが、行ったところは、
①
町並み保存地区(竹原。歴史民族資料館や、頼山陽のおじいさんの家、照蓮寺などに行った。うちの近所に似てて(海はないけど)落ち着く感じがした。)
②
千光寺(尾道にはたくさん寺があるが、一つ選ぶとすればこのお寺。ロープウェーで山を登って文学の小道(志賀直哉や林芙美子などの詩碑)を歩きながら向かう。尾道の街全体としまなみ街道が見渡せる。)
③
筆の里工房(熊野町。いろんな動物の毛でできた筆が触れる。私はリスと白鳥の筆が気に入った。人が少ないかな?と思いきや、連休中でイベントを開催しており、家族連れがわんさかいました。マジックを大音響でやっていましたが、急いでいたため素通り。エニグマの曲だったんだけど、耳が痛かった。)
④
海上自衛隊第1術科学校(江田島。見学者の多さにびっくり。教育参考館で特攻隊員の遺書を見てきた。日本の未来のためと言われれば、戦争するなんてと簡単に非難できない。戦争は間違いで失敗だと思っているけど、自分の愛国心のなさを恥ずかしく思った。オリンピックで国旗が上がった時や、サッカーの試合で点が入った時、ジーンとして涙がでてくる、そんな程度しかない。)
何はともあれ、連休中でどこもかしこも人だらけだった。人の目は、人が集まっている所に自然に向かってしまうわけだが、その中でも印象的だったのは、尾道ラーメンとロープウェーの行列。(私たちは、食べるところが違ったし、ロープウェーはタイミングが良かったので免れました。)そんなに並ばなくても…と思いつつ、ガイドどおりに進んだらこうなったのねと想像がついてしまって。なんて忠実なんだ、日本人は!この素晴らしい集団行動が、外国人には珍しく、また褒められる所以なのね。天晴れでございます。