私ごとで大変恐縮なのですが……


今年第一号のワタクシのスーツが上がってまいりました。

今回作ったのは、最近お気に入りのSUITSの主人公のスーツを徹底研究したモデル。

本家アメリカ版はハーヴィー、日本版は甲斐先生が着ている、
いわゆる「ト◯・フォード」型のものですね。


このモデルのいいところは、

着る人の体型の欠点を隠し、

スタイルや姿勢を良く見せてくれるところ

だとワタクシは思っています。

その分、特に隠したい出っ張ったお腹周りは絞って作られているので、

ちょっと窮くつなんですけどね💦

今回は日本版のSUITSのシーズン2で、甲斐先生が最終回で着てた少しブルーがかった生地に近い生地で作ってみました。


甲斐先生が着てたのはコレ。




前にも書きましたけど、この甲斐先生が着ているスーツとワタクシが着ているスーツは

同じ工場の同じ型紙を使用しているので、まあそっくりそのままと申し上げていいのではないかと。
何ならワタクシの方が似合ってるし


甲斐先生が着ているのはイタリアの最高級紳士服地、エルメネジルド・ゼニアのものだということは工場の方から伺っていますけど、イギリス生地の強さや型崩れの少なさにホレ込んでいるワタクシは、イギリスの生地「ホーランド&シェリー」で作ってみました。

 

タツノオトシゴが目立って、織ネームが目立たないと思いますケド(笑)


このモデルで作る場合、気をつけるべきポイントがいくつかあります。

まず

1. 着丈は長めにする方がよい

本家のト◯・フォードがまさしくそうなのですが、このジャケットモデルは長めの方がしっくりと来ます。

このモデルではないモデルでジャケットを仕立てるときワタクシ(身長179cm)は、

73〜74cmにしますが、このモデルは76cmにしました。
77cmでもよかったかなと思っています。

このモデルを着たときに醸しでる雰囲気は
「落ち着いた男性」

「貫禄ある男」

「知的な印象」

だと思うんですね。

そのときにジャケットの裾からお尻が半分覗くようなショート丈は、あまり相応しくないように思います。


次に

2. 肩幅はやや広めの方がよい

これはラペル(下衿)巾の広さに関係します。

つまりこのモデルの特徴のひとつである、ベリードと呼ばれる少し丸みを帯びたカーブの衿型、これは広めのラペル巾で表現されておりまして、ワタクシの場合9.5cmにしております。

広いラペル巾のときに肩幅を狭いめにしてしまうと、ちぐはぐな感じになってしまうので、広めにする必要があると思います。
ワタクシの場合、このモデル以外ですと47cmにすることが多いですが、今回は48.5cmにしました。
 

3. 特に指示しないと、パンツは広めにあがってしまう

これは好みが分かれるところだと思いますが、本家のパンツはかなり太めです。
ノータックにしても広めです。
そしてそれは渡巾(モモ巾)だけでなく、ヒザから裾まで広めの巾となります。


決してカッコ悪いわけではないのですが、ジャケットやベストは身体のラインを強調したモデルなのに、パンツは太めで、ワタクシは少し違和感を覚えました。
なのでワタクシは、ここは本家に逆らってパンツはスリムなラインで作りました。

50歳代のワタクシが着る場合、シルエットはY字を目指したい、つまり上半身に対して下半身はスリムにして

体型の崩れを隠したい💦

んですよね。
 

4.さらに特に指示しないと、パンツは脇尾錠になる

これも好みが分かれるとこですが、ト◯・フォードのパンツはループ(ベルト通し)がなく、両サイドに付けられた尾錠で太さを調節するようになっています。

 



その理由をトム・フォードの販売員さんに尋ねたことがあるのですが、彼曰く

「トム・フォードのジャケットはウエストのくびれを強調してあります。

ベルトを通してパンツをはくと、くびれたウエストの部分にベルトのシルエットが出てしまい、美しさを損ねることになるから」

とのことでした。

一理ある話ではありますが、脇尾錠で2度ほど仕立てたことがあるワタクシの感想は、パンツにベルトがないと

なんか締まりがなく、気分が引き締まらない

んですよ💦

あと、ジャケットを脱いでいるとき、
何か締まりがないし💦
 

なので、ワタクシはこの辺りはオーダーされる方のご希望を必ず伺うようにしています。

 

留意点はありますが、ワタクシは最近仕立てたスーツのここ3着はこのモデルにしたほど、

このモデルがお気に入りです。

 


裏地はこんな派手にしなくてもいいですよ。(笑)



ぜひ一度お試しいただけると嬉しいです。