本年より冒頭に私のこととブログ記述趣旨文を写真で挿れることにいたしますこと、ご理解賜りたい。

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~ 本物と汎用品、汎用上等品と安価品の違いを実感しよう ~

 

本日は最近のポスト記事と相当趣向が異なり、拙ブログ『オリバーのキッチンへようこそ』本来の趣向に則する形で食品に関するトピックを展開していこうと思う。

 

さて、日頃より拙ブログをご高覧賜っている読者諸兄姉に置かれては、日頃どの様なかつお節を利用されていらっしゃるであろう。

 

「かつお節削りぶし」、「かつおかれぶし削りぶし」などと表示されているものはカビ付け作業した鰹節で

もう一つ、鰹節削り節(かつおぶしけずりぶし)はカビ付けを繰り返した鰹節(枯節・本枯節)を削ったもので、この二つが本来のかつお節と呼ばれる品だ。

高級料亭などでは本枯節を使われる事が多いかつお節で、この「本枯節」は「かつお・かれぶし」の一つで、「かつおぶし削りぶし」の原料である。

この本枯節を使用したもので価格は高いが非常にコクがあり、味わい高い出汁を引くことができる。

次に、枯節はカビの作用により乾燥と熟成が進んでいくため、よりすっきりとしたまろやかな味わいの出汁を引ける。

 

一方、多く市販されているかつお節「かつお 削りぶし/かつおの節」、「花かつお」などと表示されているものは「荒節」が原料だ。

かつお削り節(かつおけずりぶし)はカビ付けしていない荒節(単に乾燥庫で乾燥だけしたもの)を削って作ったもの。

コクは少ないが安価で燻した(いぶした)ときの薫臭に起因する香りが強く、また枯節よりも乾燥度が低いため魚っぽさに近いコク・味わい(生の魚に近い故)になる。

 

このかつお削り節を出汁に良く使う地域がある。

特に大阪等西日本を中心とした所で使用されている。

「荒節」は一括表示で「かつお・ふし(原産国)」と称され「かつお削りぶし」の原料となる。

食品量販店等で小売りされている鰹(かつお)削り節の80%以上が製造期間20日前後の荒節を削ったもで、製造期間も短いためカビ付けや天日干し等はしていない。

商品の裏面にある表示を見て頂くと名称は「かつお削りぶし」、原材料名は「かつおのふし」または「かつお・ふし」となっているはずだ。

本枯節・枯節を削ったものよりも乾燥していないため、魚っぽさが強く、コクが少ないのが特徴。

本枯節・枯節を削ったものに比べると当然安価だ。

「花かつお」とも呼ばれ売られている。

 

さて残りの10数%が製造・熟成期間3カ月程度の「枯節(荒本仕上げ)」を削った品だ。

これは荒節の表面を削り取りカビ付けと天日干しを2回以上行ったもので、乾燥が進んで非常にコクがある出汁が引けるが、その分価格も高くなる。

商品パッケージの裏面表示を見て頂くと名称は「かつおかれぶし削りぶし」、原材料名は「かつおのかれぶし」または「かつお・かれぶし」と表示されているはずだ。

 

最後に、本枯節は枯節よりも更に期間をおいて熟成させて作られたもので、本当に乾燥させる期間を長くすることで鰹の旨味を引き出すことができている品だ。

乾燥させる期間は枯節の倍程度となっていて、管理する時間も非常に長くなるため作ることが難しいとされている。

非常に香り高いこと、味わいが深いことがメリットになっていて、非常に美味しい味に仕上がっている。

汎用的な鰹(かつお)(かつおの節の事)との違いは明確で、食べればその味の違いに簡単に気が付くことができる。

旨味を凝縮させる期間が長くなっていることが、この旨味を引き出すために重要なポイントとだ。

本枯節を利用する場面は、基本的に削って鰹節として何かにふりかけたり、出汁を取るために利用したりすることが多い。

そのためより深みのある味わい、料理の味を増やしたいと思っている時には本枯節を利用することで更なる美味しさが実現できるはずなので、一度試されてみることをお勧めする。

市販されているメーカーによっては既に削って販売されているものもあるが、自分で削ってこそ美味しさが引き立つと言われているのでそのままの状態で販売されることも多い(削節器が必須だが)

削った直後は非常に甘味が強く香りも強く残りやすいため、良い状態で利用することを勧める。

 

市販商品例

にんべん本枯れかつお節背節

背中部分を採用している本枯節で、削ることによって良い味わいが出せる。

マルチョウ鰹本枯節男節

パッケージが透明なビニールに銘柄が付けられているシンプルなもので、本枯節の強さが残るような商品。

ヤマキ:極味伝承 鰹本枯節 血合い抜き 袋

小袋封入形式で販売されている使いきりタイプの本枯節。少し量が足りない時や、削る時間がかかるのが面倒な人向けの商品だろう。

 

本枯節厚削り

本枯節を暑く削って販売している商品。

出汁を引くために利用して強い味を引き立たせる狙いがある。

特に蕎麦汁(関東汁)を作る時に利用されている。

平均単価は2,000円/100g程度で、削られていない状態であれば大体1,500円から2,000円の間で販売されている。

価格はそれなりに高いが、これは本枯節を作るのに手間がかかるためで荒節よりも高くならざるを得ないのは当然のことだ。

 

 

上記の様に鰹節には幾つか種類があるが、掛かる手間が違うため当然価格にも違いが出てくる。

手間暇、愛情を注いだ分、旨味も増し美味しい鰹節となるわけだ。

これはお料理にも同じことが言えるのではなだろうか。

 

 

雄節(男節)と雌節(女節)

雄節だからオスのカツオとメスのカツオ・・・というのは大きな間違い!

背側を 背節=雄節(おぶし)

腹側を 腹節=雌節(めぶし)

と呼ぶ。

もっとよく見ていただきたい、雌節の裏側をよ~く見ていただきたい、ちょっと抉れて(えぐれて)いるはずだ。

腹部に内蔵が入っているのでその部分が抉れているからだ。

生の魚を思い浮かべたらわかることだが、抉れているのが雌節の特徴だ。

腹側だから背中側に比べて脂肪が多い。

かつお節にとって「脂分が多い」ということは、削り節にする時「粉になり易い」という特徴を持つことになる。

 

 

かつお節

本枯節

1匹のカツオから、背中側(雄節)・腹側(雌節)各2本の、計4本が造られる最高級の鰹節。

裸節

荒節の表面をきれいに削り成形された、カビ付け前の鰹節。

荒節

花かつおなどの削り節の原料で、濃厚なダシの取れる鰹節。

 

生利節

煮熟・骨抜き後、軽度の燻乾を施した鰹節で、さまざまな料理に使われる(薩摩料理に多い)

亀節

1匹のカツオから、2枚の鰹節が造られる。亀の甲羅に似ていることから亀節と呼ばれる。

 

 

(参考) サバ節

枯丸サバ節

小さめのサバを1匹のまま加工してカビ付けを行ったサバ節で、枯丸サバ節と呼ばれます。

枯割サバ節

サバ節を2枚に割りカビ付けを行ったもので、枯割サバ節と呼ばれます。

 

通信販売を利用する場合、高額商品であれば単品や少量の注文でも送料が無料になる場合もあるが、低額商品や付随品、関連商品が必要であれば一緒に購入して送料を節約する知恵も必要だろう。

 

安心食材.comサイトでは月次販売全総量を一括購入し、購入頒布申込者に対して仕入れ単価を基にした販売価格にて分別再封入して頒布することを予定している。

取扱い乾物業者/生産業者も複数社対応する予定なので、ご自身の必要量を独自購入するよりも安価にてお届けすることができるはずだ。