心のこりがほぐされるドラマでした~「この声をきみに」最終回感想~ | oliveのドラマ帳~風に吹かれて~

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朝ドラ「スカーレット」から、連続ドラマの感想を、
ひと味加えて、自分味に料理します。
ゆるりとご試食くださいませ♪

肩の「こり」も酷いのだが、

心の「こり」も酷い自分。

 

人前では、気持ちを見透かされないように

身構えてしまっている。

ダメな女だと思われたくないと・・・・

くだらぬが、くだらない思いにとらわれていたりする。

 

そんな思いをほぐしてくれるのは、

ドラマだったり読書だったりもする。

 

その両方が!このドラマにあった。

 

意地悪な人も、奇想天外な出来事も、事件も謎解きもない。

ただ普通の人々の声を通してつながっている様が、

なんとも羨ましく微笑ましかった。

 

身構えていた心の「こり」をほぐしてくれるドラマ

でしたよ。

 

「この声をきみに」最終回感想を♪

 

 

京子先生(麻生久美子)引き止めようと

穂波(竹野内豊)中心で作戦Gに向けて動き出す。

 

決行日は朗読発表会。

 

自分大好きで家族の心を見ようとしなかった

穂波さんが変わったね。

 

朗読教室のみんな。

京子先生との出会いで変わった。

 

出会いが人を変える。

そして声も人を変える。

 

朗読発表会。

 

穂波さんは子供たち招待。

子供たち楽しそうな顔してる。

離婚しちゃったけど、父との心の距離は近くなったよね。

 

男なんて・・・異性を遠ざけて片桐はいりが好きな人を招待。

 

朗読したのは寺山修司 「ハート型の思い出」

 

 

 

みずえ
 一本の楡の木
恋の本恋の本恋の本
モーツァルトを聴いた夏
愛さないの愛せないの愛さな
 いの愛せないの愛さないの?
  ぼくは口笛が吹けなかったんだ
  一羽の蝶も哲学をするだろうか
 いの愛せないの愛さないの?
愛さないの愛せないの愛さな
ローランサンを読んだ夏
恋の本恋の本恋の本
 一本の楡の木
  みずえ

 

文字がハート型になってる。

なんて、お茶目なんだよーーー!

 

そして片桐はいりさんの朗読が素晴らしかった。

愛さないの愛せないの愛さないの愛さないの?

 

という言葉も声にすると違って聞えてくる。

そりゃ!?パックンも惚れるやろーーー!苦笑

 

そして穂波さん(竹野内豊)は、

「おじさんのかさ」朗読予定から、

小学生時の卒業文集より「僕の夢」

 

僕の心には、いつもぽっかりの空間がある。

だから僕は、この世に完璧なことなんてないと知っている。

 

結局は僕の夢は叶わなかったのだが、

世界を完璧に幸せにする夢だけは、

これからも追い続けていくつもりです。

 

世界を完璧に幸せにする夢の一歩。

京子先生を幸せにする。

朗読教室のみんなで!

 

作戦Gだーーー!

 

「おおきなかぶ」をみんなで演じ、

京子先生を舞台にあげて、江崎京子という存在を否定していた

彼女に、ちゃんとここに居るよと伝えてあげる。

 

だが、京子先生は朗読教室を辞めて実家に帰っていった。

だが、それは再生を意味する一歩。

 

春になり、京子先生が穂波さんを訪ねてくる。

二人が向かったのは、はじめて出会った教会。

 

本当の名前も年齢も教えてくれぬが、

今日が誕生日だと教えてくれた。

 

プレゼントを用意ししてないと困った穂波さん。

穂波さんの声が好きだと京子先生に、

「この声をきみに」と耳元で囁く。

 

照れる穂波さんだが、

二人の関係ははじまったばかりでハッピーエンドラブラブ

 

可愛いよーーー!竹野内豊。

二人の後ろ姿が可愛いよ。

 

心のぽっかりが、なくなることは永遠にない。

だが、心のぽっかりを埋めてくれるドラマだったよ。

 

最後に別れた妻が穂波さんに贈った詩を。

 

「ほぐす」 吉野弘

 

 

 

小包みの紐の結び目をほぐしながら
おもってみる
― 結ぶときより、ほぐすとき
すこしの辛抱が要るようだと

人と人との愛欲の
日々に連ねる熱い結び目も
冷めてからあと、ほぐさねばならないとき
多くのつらい時を費やすように

紐であれ、愛欲であれ、結ぶときは
「結ぶ」とも気づかぬのではないか
ほぐすときになって、はじめて
結んだことに気付くのではないか

だから、別れる二人は、それぞれに
記憶の中の、入りくんだ縺れに手を当て
結び目のどれもが思いのほか固いのを
涙もなしに、なつかしむのではないか

互いのきづなを
あとで断つことになろうなどとは
万に一つも考えていなかった日の幸福の結び目
― その確かな証拠を見つけでもしたように

小包みの紐の結び目って
どうしてこうも固いんだろう、などと
呟きながらほぐした日もあったのを
寒々と、思い出したりして

 

すんごく印象に残った詩です。

自分のことのようだったから・・・

 

結ぶ時は気づかなかった思い・・・

固くて固いほぐし愛を知っている二人だもの。

きっと、今度は二人の結び目になるのだろう。

それがどんな結び目になるのかを見てみたいものである。

 

 


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