仕事の合間に時間が空いてしまうことがあるが、
そんな時の選択肢は、どこかでコーヒーを飲みながら書類整理が一般的だが、
私の選択肢には、尊敬する音楽ブログ「Music Avenue
」から影響を受けて、
中古CDを探すと言うことが加わっている。
具体的には、古本中古CDのブックオフで、250円で売っているCDの中から
名盤を探すのである。
音楽好きの私にとっては、「宝探し」そのものである。
そして、先日見つけた中で、感激するほどのすばらしいオムニバス版に出会うことが出来た。
手に取った瞬間、オムニバスであることは予想がついたが、
裏面に松原正樹の名前を見つけ、試しに買ってみることにしたものでした。
この1枚は、音楽の質もかなり高く、名曲があり、
たくさんの発見や驚きがいっぱい入っていた。
CDタイトルは「IMAGINATION」
まずこのCDを作ったのは、なんと、
ピザーラや柿家鮨などを展開している株式会社フォーシーズ。
プロデューサーが、
な、な、なんと、
ピザーラの社長(株式会社フォーシーズ 社長)の淺野秀則。
えーーーー???
である。
音楽の才能もありながら、26歳で現在の会社を興し、経営者として今に至っているらしい。
こう聞くと、社長の道楽でとりあえず作った・・・・
と思うってしまうが、ところがこれが、恐ろしいほどの才能。
具体的に何がすごいのか、後述します。
オムニバスアルバムで、他で発表されている曲が12曲、
3曲はこのアルバムのオリジナル。
中に入っているガイドを見ると、小山薫堂、鈴木光司が、
感想を寄せている。
全体の雰囲気は大人の極上のリラクゼーションを誘う雰囲気の1枚。
01.imagination/Pamela Driggs
02.KISS(Acoustic Session)/paris match
03.Megulho(Diving)/Daniela Spielmann
04.Never Ssy Good-bye/川村ゆみ&高橋哲也
05.With Me/松原正樹
06.甘い悪戯/ミズノマリ
07.Tuesday Downtown/松原正樹
08.into the beautiful flame/paris match
09.Loving/松原正樹
10.Uma Cancao Sem Tom/Pamela Driggs
11.When I Fall in Love/小池修
12.ツキノシズク/paris match
13.上を向いて歩こう/松原正樹
14.Let's Sea/Romero Lubambo
15.この地球(ほし)の片隅で…/Ayaka
01は、静かでゆったりとしたボサノバギターの伴奏だけで、
とても良い意味で力の抜けていてしっかりとしたボーカル。
曲自体は、スタンダードナンバー
02は、テンポのあるボサノバ。
今までParis Matchというグループの曲は、聴く機会が無いまますごしてきた。
この曲のボーカルは、Paris Matchのボーカルのミズノマリ。
程よくかすれかかった声を使い、これまたリラックスした、極上のナンバー。
この1枚をきっかけにミズノマリは、私の中でお気に入りのボーカリストになりました。
03はボサノバをバックに女性のサックスプレーヤの演奏が、リラックスしたメロディを奏でる。
作曲もSaxもダニエラ・スピエルマン(ブラジル出身とのこと)
04は、すばらしい出会いであった。
この1枚の中でも、一番耳に残り、久々に名曲と出会ったと思える。
この曲は、このアルバムのために作曲、レコーディングされたもの。
Voは川村ゆみと高橋哲也。
二人がハモると言う感じではなく、メインVoとバックVoを頻繁に交代しながら歌う。
特に声を大にして強調したい点のひとつが、この曲の作曲者。
作曲は、プロデューサーの淺野。極上のナンバーである。
そして、この曲をすばらしいものにしているのが、ギターワークとアレンジ。
バックのEG、間奏のAG共に松原正樹。
このアレンジと演奏のすばらしさは、やはり職人技と思える。
松原正樹は、日本の音楽シーンには言葉に尽くせないほどの活躍をしているギタリスト。
この人の名前を聞いてわかる人は少なくとも、この人の演奏を聞いたことの無い人はいないと言い切れるほどの人。
私もそれほど意識をしていなかったのですが、Music Avenueのブログを読み
意識し出したら、もう大ファンになってしまいました。
私の中での、松原正樹の名演奏ベスト5に挙げておきたいと思いました。
この曲は、他では手に入らないのが、とても残念。
05は松原正樹のギターインストゥルメンタル。
これもリラックスできる、極上のナンバー。
06はこのアルバムのために淺野が書き下ろしたボサノバ。
Voがミズノマリ、Gが吉川忠英、Saxが小池修。
ちょっとキャッチーなメロディだで、聞き終わった後に良い印象を残してくれる。
テンポがある大人のボサノバ。
07は松原正樹のギターインストゥルメンタル。
これまたリラックスできる名演奏。
08は、ゆったりとしたジャズヴォーカル。
力を抜いてリラックスした歌い方が出来るヴォーカリストでなければ、
曲のイメージが損なわれてしまう。
ミズノマリの実力はこれ程なのかと、改めて感心してしまう。
09は松原正樹のアコースティックギターインストゥルメンタル。
もともとが、シンガー用に書き下ろした曲とのこと。
確かに主張性のあるメロディで、これまたこのアルバムのコンセプトにぴったり。
10は、01のVoでもあるパメラ・ドリッグス。Gはご主人だそうです。
この曲は、「イパネマの娘」などの名曲を生み出しボサノバを世に確立した
偉大な作曲家のアントニオカルロスジョビンに捧げられたものだそうです。
11は小池修のSaxインストゥルメンタル。
曲はナット・キング・コールなども歌ったスタンダードナンバー。
曲自体が、リラックスさせてくれることもあるが、演奏もやはり大人の雰囲気である。
12はアルバムの中で印象を残す打ち込みをバックにミズノマリがVo。
クールでここまでの流れとはちょっと違う雰囲気を加える辺りが、
結果的にアルバム全体のバランスも維持していて、そのセンスがニクいと思える。
13は誰でも知っている名曲を松原正樹がゆったりとした雰囲気で
ギターインストゥルメンタルで奏でている。
14は、キーボードをバックに、ロメロ・ルバンボがアコースティックギターを奏でる
ボサノバのインストゥルメンタル。
静かでしっとりとしたナンバーで心地良さを作り出している。
15は、このアルバムのために書き下ろしレコーディングされたVoナンバー。
歌っているのは、KINGというグループのメンバーのAyakaという15歳の女の子。
私は全く知らないので語れないが、純粋で素直な歌い方、その中に光る主張性、
まだ声や歌い方は大人になりきれていないところを感じるが、
あえてそのコンセプトで選ばれたのだと想像します。
全体を通して、とてもリラックス出来、大人の極上な午後の至福を感じさせてくれる。
とても質が高く、たくさんの発見と出会いがある1枚。
ただ、このCDは2003年に発表されたものだが、販売しているのは新星堂
のみのようです。
とにかく、
松原正樹のセンス、
ミズノマリのジャズやボサノバでも光る実力、
経営と音楽の才能の二つを持ち合わせた淺野秀則の能力に
驚きと感動を覚える1枚です。
眠れる名盤名曲はまだまだたくさんありそうです。
宝探しも、まだまだ止められません。