化石といえば、
三葉虫に続いて、アンモナイトだろう。
それは三葉虫に並び化石の出土数の多いこと
アンモナイトは螺旋状に巻いた殻を
もつ頭足類(イカやタコの仲間)だ。
その名前はヒツジのように巻いた角をもつ
古代エジプトの太陽神である「アンモン」に因んでいる。
古生代デボン紀に現れ、中生代白亜紀末まで
3億5000万年間にわたり海洋で広く分布し、
数多く繁栄していたグループだが、
三葉虫と同じくエサ資源として、
海生爬虫類などの格好の獲物にされ続け、
その海の生態系を維持していた重要なグループだ!
■アンモナイトの成長について■
アンモナイトの殻の内部は隔壁で仕切られ、
いくつもの部屋に分かれている。
本体ともいうべき軟体部は殻の口側にある部屋
「住房」にだけ収まっており、
奥の部屋すべては「気室」とよばれる
空洞になっており、気体がつまっていた。
これが浮き袋となって
海中で浮力を得ていたようだ。
なぜアンモナイトの螺旋に巻いた殻が
いくつもの部屋に仕切られた形状になったのか・・・。
それは一番奥にある部屋は「初期室」とよばれ、
生まれた時からある部屋で、そこに居た幼い本体が育ち、
その部屋にいられなくなると隣にそれよりも大きな部屋を
つくって、そこに移り住む。
成長にするにつれ、この過程を繰り返すこと
によって、このような殻ができたというわけだ。
アンモナイトの殻の直径は数センチから
十数センチのものが大半だが、なかには
このパラプゾシアのように直径2mまで
成長するものもいたようだ。
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