鳥類の呼吸システムが
恐竜にはすでにもっていたという仮説がある・・・。


2005年
マダガスカルで化石が発見された
マジュンガトルスの脊椎骨に
鳥類にある「気嚢」をあったと思われる空洞が
発見され
この仮説の実証が前進した・・・。


マジュンガトルス  学名(Majungatholus atopus 



マジュンガトルス

白亜紀後期の南半球にあったコンドワナ大陸で進化した

アベリサウルス科の肉食恐竜

そして、さらに!


南米アルゼンチンに
エアロステオン(Aerosteon riocoloradensis)
名づけられた新種の肉食恐竜が発見され
鳥類のような呼吸構造があることを突き止めたという!


ナショナルジオグラフィックニュース 2008年9月29日
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=22633021&expand


エアロステオンの化石図

エアロステオンは8500万年前の白亜紀に生息していたと
見られる全長10mの大型肉食恐竜
1億5000万年前のジュラ紀に生息したアロサウルス と近縁の種
といわれている。


シカゴ大学の古生物学者であるポール・セレノ氏率いる研究チームは
この恐竜の叉骨、腹部の肋骨、寛骨に空洞を形成している

ことを発見し、
これは明らかに気嚢が存在することを示すものであるという!


鳥類と恐竜の肺の構造

ポール・セレノ氏は


「いやぁ。恐竜が鳥類のように
気嚢というポンプで肺に空気を送り込み呼吸をすることは
前から言われているけどね。
肺の組織はさすがに化石として残らないし
“恐竜に気嚢が存在したのか”
“肉食恐竜が鳥類と似た肺構造を持つことがあるのか”
なんて議論されているけど
今回の私たちの発見でほぼ決着がついたんじゃないかな。」


恐竜にも備わっていたという
鳥類の呼吸システムとはこうだ!


哺乳類と鳥類の呼吸システムの違い

この図のように、鳥類の肺には
気嚢のポンプによって、常に新鮮な空気が
肺の中で流れ続け、酸素の供給効率が抜群だ!
われわれ人間を含む哺乳類の肺よりも

はるかに優れものなのだ!


哺乳類であるコウモリは高空を飛ぶことはできないが、
鳥類では空気の薄い高空を飛ぶことができ
実際にアネハヅル などは
標高8000mは超えるヒマラヤ山脈を飛び越えることを
やってのけている!

この能力は鳥類ならではの呼吸システムあってのことなのだ!


そんな
鳥類の呼吸システムを持ったとする恐竜で
あるわけだが・・・。


ポール・セレノ氏は


「今回発見された恐竜には羽が生えていた可能性も高いと思うよ。
まぁ、だけど、鳥類との共通点が多いからといって
羽や気嚢は飛ぶための進化ではないと思うね。
羽は体温を保つための保温効果。
気嚢は体温を下げるための冷却効果
あったんじゃないかな。
哺乳類は汗をかいて体温を下げる汗腺があるけど
恐竜にはおそらく、それがなかったからね。
恐竜は気嚢を発達させて、体の中から体を冷やしたんじゃないかな。」


とまぁ、
またまた
ポール・セレノ氏の大型獣脚類に羽毛がある発言

が気になるところで


前回の記事参照↓
http://oldworld.ameblo.jp/oldworld/entry-10074223892.html


とにかく、ポール・セレノ氏の今後のコメントから
また目が離せない状況だ!